27話
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めぐみの病院では‥‥
203‥‥
《コン!コン!》
「鮎原さん、入りますよー」
「あらっ、ご飯残しちゃったねっ‥」
「すいません‥」
「いいのよー、まっなんとか薬は飲めるはねっ」
「あっ体温は終わってたねっ」
「はい」
「どれどれー」
「あっ、かなり下がったわねっ‥」
「はい‥」
「あっ、そうそう、鮎原さん、今日夕方位にご両親がお見えになるとご連絡がありましたよ‥‥」
「えっ?」
「お母さんとお父さんが?」
「はい。」
‥‥‥‥「そうですか。」‥‥
「あっ、それとお友達から、これを渡してくれと預かってるんです」「救急車を呼ばれた方の電話番号みたいですよ。」
「救急車を?」
「えっ、あ、はい‥」
‥‥‥
「看護師さん、すいません、どこかに公衆電話ありますか?」
「携帯電話が雨に濡れて壊れてしまったんです‥‥」
「公衆電話、ありますよ、1階の受付の前に‥‥」
「そうですか、ありがとうございます‥」
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‥‥隆介の自宅では‥‥
‥‥「疲れたー、昼かー‥‥12時5分まえだ‥‥ここまでだな‥」
タバコでも吸うかっ‥‥
《コンコン》
「どうぞ、いいよっ‥」
「よっ、飯出来たぞっ‥」
「あっ藤もっちゃん、本当にすまない‥‥」
「良いって、良いって‥」
「今日だけだからな‥‥」
たまたま、藤もっちゃんが休みで、今日の昼飯と夜ご飯を作ってくれることになっている。昨日の夜、今度居酒屋を奢ることで取引を成立させた‥‥
「いや、本当助かるよ‥‥」
「でも、いいな、テレワークって‥」
「仕事置いといて、何でも出来るじゃねえか。」
「いやいや、仕事が押してるからテレワークなんだって」
「だから基本何にも出来ないよ」
「特に今回は」
「そうだよな、だから俺、昼飯持ってきてるんだもんな‥‥」
「あー、そうだよっ‥‥」
「あっそうだ!!‥俺、スープ忘れた。」
「えっ?スープが有るんだ‥‥」
「俺、取ってくるは‥‥」
「うん、サンキュー」
藤もっちやんが出て直ぐに‥‥
「リィーン‥‥リィーン‥」
藤もっちやんの携帯だ‥‥
俺は慌ててその携帯電話を持って藤もっちやんを追いかけた‥‥
ドアを開け、外に出た‥‥
そして藤もっちやんの部屋の窓越しから声をかけた‥‥‥
「藤もっちやん電話、電話!!」
「あー、いいよ隆介そのままで。後で電話するから」
「藤もっちやん!!携帯電話からじゃないって!!」
「非通知だって‥‥」
「公衆電話だったら、無理だろっ‥」
「じゃ、出てくれ!!」
「えっ、無理、無理!!」
「出ないからな俺!!」
切れると思った俺は、通話を押した‥‥
‥‥手に携帯電話を持ったまま‥‥
「藤もっちやん入るからなっ‥」
ドアを開け中に入った俺は、藤もっちやんに携帯電話を渡して、スープと交換で俺は自分の部屋に戻った‥‥‥‥‥
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‥‥《藤もっちやん入るからなっ‥‥》
‥‥?
‥‥‥‥‥‥‥藤もっちやん入るからなっ‥‥
この声を聞いた直後、私の中の浮遊していた心の部分が帰ってきた‥‥
「もしもし、藤本ですが‥」
「あっ、すいません。私、鮎原めぐみと言います。」
「鮎原めぐみさん?」
「はい、昨日はご迷惑をかけ、誠に申し訳ありませんでした‥‥」
「あー、昨日の‥‥」
「はい‥」
「その後、お体の方はどうですか?」
「よくなりましたか?」
「はい、お陰様で何とか‥‥」
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藤もっちやん遅いな?‥‥
とりあえず昼ご飯、昼ご飯‥‥
んー中々美味しい‥‥
藤もっちやん素質あるな‥‥
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‥‥‥ラインテックサプライでは‥
‥‥「もしもし‥‥」
「あっ、もしもし、私‥‥」
「おーどうしたっ‥‥」
「あのね、今度のコンパなんだけど‥」
「コンパがどうしたって?」
「私なしで頼めるっ?」
「えっ?マジか?なんで‥‥」
「友達が、今、大変なのよっ‥‥」
「で、その友達のことで長びくと、どっちにしても無理があるから‥‥」
「んー‥わかった‥」
「しかも、その友達もメンバーに入ってるのよ‥」
「えっ?」
「この前話した、送別会の彼女なの‥‥」
「あー、なんか決起会になったって言う、その彼女か‥」
「そうなの‥」
「じゃ、女性人2欠か‥‥」
「いや、3欠になる可能性もあるかも知れない‥」
「えっ?」
「3欠じゃなー」
「ごめん、どうしょう‥」
「しょうがないなー、じゃ延期するか?」
「そうするー‥ごめんねー‥」
「いいよ、いいよ、また考えようや改めて‥‥」
「うんっ‥」
「で、麗奈その友達に、日曜日丸々付きっきりか?‥‥」
「ごめん‥‥」
「いいよ、友達思いだからな、麗奈は‥‥」
「ごめんねー‥‥日曜日の夜にまた電話するからねっ‥‥」
「わかったっ‥」
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‥‥‥一方病院で‥‥
「んー?」
「先生どうですか?よくなったでしょ、私‥‥」
「そうだなー‥」
横にいる看護師の方も‥‥
「お昼のご飯も全部食べられて‥‥」
「しかもお菓子もたくさん食べられたんですよっ‥‥」
「どうですか?先生っ?‥‥」
「確かに、熱も下がり、顔色もよくなってるね。」
「何よりも、各数値も上がっていて良くなってる‥‥」
「やったー‥じゃ家に帰れますねっ、‥‥」
「それは、無理だよ‥‥」
「どうしてー‥‥」
「鮎原さんには他の病院へ移って貰わないと行けなくなったんだよ‥‥」
「他の病院?」
「そー、ご両親と一緒に次の病院へね‥‥」
「私は大丈夫ですよ‥‥」
「君だけの問題じゃないんだよ‥‥」
「えー‥‥」
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《プー、プー、プー》
‥‥‥‥おかしいな‥‥
めぐみ誰と喋ッてるんだろ‥‥




