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対向列車の⭐君に恋をして  作者: 伊龍幸介
第2章  二人に対する難敵
27/57

27話



           ✳


めぐみの病院では‥‥


203‥‥


《コン!コン!》


「鮎原さん、入りますよー」

「あらっ、ご飯残しちゃったねっ‥」


「すいません‥」


「いいのよー、まっなんとか薬は飲めるはねっ」

「あっ体温は終わってたねっ」


「はい」


「どれどれー」

「あっ、かなり下がったわねっ‥」


「はい‥」


「あっ、そうそう、鮎原さん、今日夕方位にご両親がお見えになるとご連絡がありましたよ‥‥」


「えっ?」

「お母さんとお父さんが?」


「はい。」


‥‥‥‥「そうですか。」‥‥


「あっ、それとお友達から、これを渡してくれと預かってるんです」「救急車を呼ばれた方の電話番号みたいですよ。」


「救急車を?」


「えっ、あ、はい‥」


‥‥‥


「看護師さん、すいません、どこかに公衆電話ありますか?」

「携帯電話が雨に濡れて壊れてしまったんです‥‥」


「公衆電話、ありますよ、1階の受付の前に‥‥」


「そうですか、ありがとうございます‥」



           ✳


‥‥隆介の自宅では‥‥


‥‥「疲れたー、昼かー‥‥12時5分まえだ‥‥ここまでだな‥」


タバコでも吸うかっ‥‥


《コンコン》


「どうぞ、いいよっ‥」


「よっ、飯出来たぞっ‥」


「あっ藤もっちゃん、本当にすまない‥‥」


「良いって、良いって‥」

「今日だけだからな‥‥」


たまたま、藤もっちゃんが休みで、今日の昼飯と夜ご飯を作ってくれることになっている。昨日の夜、今度居酒屋を奢ることで取引を成立させた‥‥


「いや、本当助かるよ‥‥」


「でも、いいな、テレワークって‥」

「仕事置いといて、何でも出来るじゃねえか。」


「いやいや、仕事が押してるからテレワークなんだって」

「だから基本何にも出来ないよ」

「特に今回は」


「そうだよな、だから俺、昼飯持ってきてるんだもんな‥‥」


「あー、そうだよっ‥‥」


「あっそうだ!!‥俺、スープ忘れた。」


「えっ?スープが有るんだ‥‥」


「俺、取ってくるは‥‥」


「うん、サンキュー」


藤もっちやんが出て直ぐに‥‥


「リィーン‥‥リィーン‥」


藤もっちやんの携帯だ‥‥


俺は慌ててその携帯電話を持って藤もっちやんを追いかけた‥‥


ドアを開け、外に出た‥‥

そして藤もっちやんの部屋の窓越しから声をかけた‥‥‥


「藤もっちやん電話、電話!!」


「あー、いいよ隆介そのままで。後で電話するから」



「藤もっちやん!!携帯電話からじゃないって!!」

「非通知だって‥‥」

「公衆電話だったら、無理だろっ‥」


「じゃ、出てくれ!!」


「えっ、無理、無理!!」

「出ないからな俺!!」


切れると思った俺は、通話を押した‥‥


‥‥手に携帯電話を持ったまま‥‥


「藤もっちやん入るからなっ‥」


ドアを開け中に入った俺は、藤もっちやんに携帯電話を渡して、スープと交換で俺は自分の部屋に戻った‥‥‥‥‥



           ✳


‥‥《藤もっちやん入るからなっ‥‥》


‥‥?


‥‥‥‥‥‥‥藤もっちやん入るからなっ‥‥


この声を聞いた直後、私の中の浮遊していた心の部分が帰ってきた‥‥


「もしもし、藤本ですが‥」


「あっ、すいません。私、鮎原めぐみと言います。」


「鮎原めぐみさん?」


「はい、昨日はご迷惑をかけ、誠に申し訳ありませんでした‥‥」


「あー、昨日の‥‥」


「はい‥」


「その後、お体の方はどうですか?」

「よくなりましたか?」


「はい、お陰様で何とか‥‥」



           ✳



藤もっちやん遅いな?‥‥


とりあえず昼ご飯、昼ご飯‥‥

んー中々美味しい‥‥


藤もっちやん素質あるな‥‥



           ✳



‥‥‥ラインテックサプライでは‥


‥‥「もしもし‥‥」


「あっ、もしもし、私‥‥」


「おーどうしたっ‥‥」


「あのね、今度のコンパなんだけど‥」


「コンパがどうしたって?」


「私なしで頼めるっ?」


「えっ?マジか?なんで‥‥」


「友達が、今、大変なのよっ‥‥」


「で、その友達のことで長びくと、どっちにしても無理があるから‥‥」


「んー‥わかった‥」


「しかも、その友達もメンバーに入ってるのよ‥」


「えっ?」


「この前話した、送別会の彼女なの‥‥」


「あー、なんか決起会になったって言う、その彼女か‥」


「そうなの‥」


「じゃ、女性人2欠か‥‥」


「いや、3欠になる可能性もあるかも知れない‥」


「えっ?」

「3欠じゃなー」


「ごめん、どうしょう‥」


「しょうがないなー、じゃ延期するか?」


「そうするー‥ごめんねー‥」


「いいよ、いいよ、また考えようや改めて‥‥」


「うんっ‥」


「で、麗奈その友達に、日曜日丸々付きっきりか?‥‥」


「ごめん‥‥」


「いいよ、友達思いだからな、麗奈は‥‥」


「ごめんねー‥‥日曜日の夜にまた電話するからねっ‥‥」


「わかったっ‥」



           ✳



‥‥‥一方病院で‥‥


「んー?」


「先生どうですか?よくなったでしょ、私‥‥」


「そうだなー‥」


横にいる看護師の方も‥‥


「お昼のご飯も全部食べられて‥‥」

「しかもお菓子もたくさん食べられたんですよっ‥‥」


「どうですか?先生っ?‥‥」


「確かに、熱も下がり、顔色もよくなってるね。」

「何よりも、各数値も上がっていて良くなってる‥‥」


「やったー‥じゃ家に帰れますねっ、‥‥」


「それは、無理だよ‥‥」


「どうしてー‥‥」


「鮎原さんには他の病院へ移って貰わないと行けなくなったんだよ‥‥」


「他の病院?」


「そー、ご両親と一緒に次の病院へね‥‥」


「私は大丈夫ですよ‥‥」


「君だけの問題じゃないんだよ‥‥」


「えー‥‥」


           ✳



《プー、プー、プー》


‥‥‥‥おかしいな‥‥


めぐみ誰と喋ッてるんだろ‥‥



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