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対向列車の⭐君に恋をして  作者: 伊龍幸介
第2章  二人に対する難敵
26/57

26話



    明けて木曜日の朝


突然目が覚めた‥

はっ!!何時?


セーフだ‥‥

て言うか今週テレワークになったんだ‥‥‥‥

眠気眼のまま昨日からのことを考えている‥‥

考えている内に自分の中に何かの気持ちが邪魔をし始めた‥‥‥


‥‥それはテレワークになってしまった発端である鮎原さんのことが何故か急に気になり始めたことだ‥‥


彼女の体調不良っていったい何なんだろう‥‥


何かの事故で、それが何なのか‥‥


今日から土曜日まで只管ひたすらキーを打ち込まなければならない‥‥


だから、その前に気になる鮎原さんの今の状態を知っておいた方がいいんじゃないのか‥‥


‥‥そう思った‥‥


‥‥‥


公休表では明日、金曜日は休みだけど、会社にはネット上で公休変更を出しておくことにした、6勤にはなるけれど‥‥


この会社労働基準法には、めっぽううるさく、休みは休みで確り取らなければならず、休みの日にパソコンを打とうものなら会社に呼び出され、問い質される‥‥


振替で来週には平日に2回の休みが入ることになる為、今週が山場だ‥‥


間違いなく‥‥


‥‥


今週の遅れようだと通勤列車に乗る時間は到底作れない‥‥彼女とも会えない‥


そう思ってふと気付いた‥


彼女に逢いたい‥その気持ちが、自分の中では自然体になってる‥


何も彼女を忘れてなんかいない‥‥


ただ何処かの空間の中でしか会っていない可能性は有るけれど‥‥

それでもいい‥

ただ列車の中からだけは我慢できない‥‥


その中から飛び出したい‥‥


‥‥


俺は朝食を終え仕事に入った‥


自分の仕事のページに入ったところで直ぐに異変に気づいた‥


‥‥作成部分に創案どころか、何も張り付いていない。

関連メールにも何もない‥‥


朝からやるのは分かってる筈だ!!


俺は直ぐにラインテックサプライへメールを飛ばした‥



           ✳


‥‥‥一方、ラインテックサプライでは‥‥


朝の朝礼が終わると私は大善課長の所へ行き、めぐみの実家の電話番号を聞き出した‥‥


やっぱり家族には電話をしなければ‥‥


私は仕事の合間に先ずは病院へ電話をし、めぐみの状況を聞いてみた‥‥


‥‥


「もしもし、××病院ですか?」


「はい、そうですが」


「すいません、昨日からそちらでお世話になってる鮎原めぐみさんのことでお伺いしたいんですが‥」


「はい、なんでしょう‥」


「実は私、昨日病室へ行ったんですが、疲れて眠られていて、‥‥その後どうしてられてるかが知りたいんです‥‥」


「あー、お友達の方ですね。」


「はい、そうです」


「それが、どうも何かふさぎ込まれてるみたいなんですよ」


「やっぱり、そうですかっ‥」


「はい。それに、大丈夫だから自宅へ帰ると言われるんですが、検査がまだあるので、今は引き止めてます。」


‥めぐみはまだ立ち直っていない‥‥


「そうですかー‥あのー実は私、鮎原さんと同じ会社でもあるんですが、何かあったら私に電話頂けることってできますか?」


「同じ会社ですか?上司になられる方ですか?」


「いや、上司ではないんですが‥」



「一応会社の代表の電話に先ず電話しなければいけないんです。」


「そうですよね‥‥わかりました‥」

「それと、ご家族の電話番号を聞いたので‥‥」


「あっ?ご家族の電話番号はわかりました‥‥」


「えっ?」

「あっ、そうなんですか‥‥」


めぐみから聞いたのかな?‥‥


‥‥‥‥


私は会社と大善課長の電話番号を病院に伝えて電話を切り仕事に戻った‥


すると程なくして‥‥


「麗奈さん、麗奈さん‥」


「どうしたんですか河村主任、慌てて?」


「いや、めぐみさんが使ってるパソコンの中身が引っ張り出せずに四苦八苦してるんですけど‥‥」


「で、何ですか?私にどうしろと‥」


「めぐみさんに、電話して聞いてもらえれば助かるんですけど‥」


「無理ですよ‥」

「めぐみは、今、大変なんだから‥」


「これ以上遅れるとこっちも大変で!!」


「自分で何とかしなさいよっ!!あなた主任でしょ!!」

成り立てだけど‥‥


んーと言って固まってる‥‥

少し言い過ぎたかも‥‥


「わかりました、私が見てみます‥」

「めぐみに今、仕事のことは無理なんで‥」


「わかりました。助かります。」



私はめぐみのデスクに行きパソコンを開いた‥‥


アイコンを開いていく内に変な所に行き着いた‥‥


私の部屋?


そんな名前のフォルダだ‥‥凄く気になる‥‥


これはちょっと、河村くんにはこの中身は見せられない‥‥

て言うか私も見ちゃいけないんだ、普通は‥‥


普通は‥‥


‥‥


河村くんが、よそ見をしている‥‥


‥‥


私は河村くんに何とか理由をつけ自分の席に帰ってもらった‥‥


‥‥私の部屋‥‥


‥‥謎多きめぐみのことが私のいけない部分を駆り立てる‥‥

何故か見たくなる‥‥


でも今のめぐみのことは、友達として知っておかなければ‥

なんか違う気もするけど、そう思うもマウスは既にクリックしてる‥‥‥


クリックして画面が変わる‥‥


‥そして出てきたのは‥‥


無数の男の人の画像‥‥


えっ?


誰、誰、誰、この人達‥‥

いや?違う、全部同じ人だ!!


誰何だろうこの人?‥‥

‥‥

この人って?‥‥


ひょっとしてめぐみの探してる彼なんじゃ?‥‥

でも、確か対向列車で初めて見たとか、彼を思い出したとか‥‥


確かに私も昨日は、めぐみをなだめる為に同調した形にはなったけど‥‥だから、深くは考える余裕はなかった‥‥

初めて会う人を探しにめぐみは田舎から出て来たっていうこと?‥‥



分からないけど、彼を知っていて田舎から出て来たという言うことも考えられる‥‥‥


分からない‥

でも、めぐみ本人にも分からないことがまだ沢山あるんだ‥‥


きっと‥‥


そう思ったあと、私はふと思い出した‥

居酒屋へいく途中の、めぐみのあの言葉を‥‥


‥‥もし少しで会えるからね‥‥


あの彼氏にもう少しで会えるからねと言うことなの?‥


あれ、このフォルダって?


あっ、河村くんが探してたファイルだこれ、多分‥‥


河村くんに送っておこっ‥‥


‥‥


‥‥

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