表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
対向列車の⭐君に恋をして  作者: 伊龍幸介
第2章  二人に対する難敵
25/57

25話


           ✳



私はめぐみの搬送先を聞くと急いで車を走らせた‥‥


彼に大丈夫とは聞いたけど、日頃のめぐみを知ってる訳でもなく、勿論お医者さんでもない‥‥


めぐみの体の詳しいことは分からないけど、顔を見るまでは安心なんか出来ない‥‥


この病院かな?‥‥


「すいません、先程ここに25歳前後の女性の方が運ばれたと思うんですが」


「その方のお名前はわかりますか?」


「鮎原めぐみさんと言います」


「あっ、その方なら、今、他の病院へ移られましたけど‥」


「えっ?他の病院に移った?」「えっ、何処の病院ですか?」


「ご家族の方ですか?」


「いえ、友達になります。」


「ちよっとお待ちくださいねっ」


「はい、すいません。」


‥‥


‥‥‥


奥から先生らしき人が出てきた‥‥


「お友達ですか?」


「はい‥」


「その方なら、何処、何処の病院に移られました。」


「何処か悪いんですか?」


「私の方では分かりかねます。それにお体のことは、ご家族の方にしか話せないんです」


「そうなんですかぁ、わかりました‥」


「すいません、お友達でしたら、彼女の連絡先をご存じですか」


「連絡先ですか?」


「はい。と言うのはご家族の方にも念のため、ご報告をと思ったんですが、心配かけたくないので、言えませんとかたくなに拒まれて‥‥」

「お友達のあなたから連絡先をお聞きできないかと‥‥」


「それは私も知らないんです。すいません‥」


「いえ、ただ次の病院でも、聞かれるとは思いますが‥」


「そうですか。わかりました。」


やはり何処か悪いんだろうか?


‥私は病院を後にし、次の病院まで再び車を走らせた‥‥



           ✳



《コン、コン》


あっ、有田さんだ。


「どうぞ!開いてますよっ」


「おー、隆介。」


「やっぱりコーヒーだけ飲んで帰るは。入れてくれっ!」


「わかりましたっ」


「パソコン、ここ置いとくなっ。」


「あっ、はい。すいません。」


「あっそれに隆介っ、パソコンだけど、電源入りっぱなしになってたぞ‥」


「えっ、マジですか?」


「あー」


「すいません、切ったと思ったんですが。」

「はい!どうぞ、ブラックですね有田さん。」


「あー、サンキュー」


「タバコは換気扇下でお願いしますねっ!」


「あー、分かった。」

「で隆介、テレワークだとまた、朝行くのか?彼女に会いに?」


「いえ、無理です。仕事が押してるんで」


「今週いっぱいここか‥」


「はい、そうなります‥」


俺は直ぐ仕事が始められるよう、パソコンの線を繋ぎ、電源を入れた‥‥


「さて、じゃ隆介、俺帰るは。」


「あっ、すいませんでした。有難うございました。」


「いや、いや、また来週なっ」


「はい、お休みなさい‥」


‥‥


‥‥俺は直ぐホームページを開けて、仕事に取り掛かった‥‥


帰る間際のメールからもう1件入ってる‥

上にある河村さんのメールから入っていった‥‥


【すいません、メールのことなんですが、あのメールを送ったのは私じゃないんです。この時期だけ、前後のチェックを主任がしている為、私の進みが悪かったので、チェックしたらしく、そこで哀川さんの文章が程よく残っていて、私の変わりにメールを打ったんだと思います。すいませんでした。この時期大変ですがお体に気をつけて下さい】


【鮎原めぐみ】


‥‥


えっ?女の子?女性?‥‥

そうだったんだ。


【すいません、内の鮎原が体調不良の為、今週いっぱいお休みを頂くことになりました。パソコンは不慣れの為、少しづつしか進めません。そのため原本、創案を送りますので、宜しくお願いしますね。】


【河村勝彦】


えっ?体調不良って河村さんじゃなかったんだ‥


えっ?て言うか河村さんて主任か‥‥



           ✳



私は、めぐみが移ったとされる病院まで来ると、駐車場に車を止め、受け付けまで駆け込んだ‥‥


「すいません、先程ここに鮎原めぐみさんと言う方が搬送されたと聞いて駆けつけたんですが‥」


「鮎原めぐみさんですか?」


「はい、そうです」


「鮎原めぐみさんなら‥2階の203に入られました‥」


「2階、203ですね、有難うございます‥」





‥‥203‥ここだ‥


《コン、コン、》


返事がない‥‥


ゆっくりドアを開け、中を除きこんだ‥‥


寝ているみたい‥ゆっくりドアを締め中に入った‥‥

疲れたんだろーなー、雨の中だもん‥‥

何かぐっすり眠ってる‥‥


私は何かホッとした‥‥


病院の部屋を見渡すとお風呂に入った感はなく、髪の毛も、まとまっていないし、濡れたままだ‥‥


着ていた服はここに有るけれど‥‥


私はコンビニを2、3件回り、着替えになるものとタオルもろもろを何とか揃え、携帯とそれを病室に置き‥


病院を後にした‥‥



          ✳



‥‥鮎原さんて年輩の方だろうか?‥‥


それとも俺より若いのかなー‥‥


なんか気になってる自分が少し分からない‥‥


取り敢えず1時間、キーを打ち込むか‥‥






評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ