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対向列車の⭐君に恋をして  作者: 伊龍幸介
第2章  二人に対する難敵
20/57

分岐点



            ✳




頭のなかで何かが交錯している‥‥


‥‥彼女と沙也加の事を1人でどうこう考えるのにも限界がきていた俺は、休みの日に彼女が乗る列車に乗り込む事や、あと全ての事を有田さんに打ちあけた‥‥‥


打ちあけたことで、少し楽になったし、有田さんも真剣に聞きいってくれた‥‥


ただ有田さんと話したことの中にも1つ、2つの疑問が有った。


‥‥


その話を今、会社のパソコンの前に座り、思い出している‥‥


「隆介?」

「で、次の休みの日もその対向列車に乗るんだろ?」


「はい。でも何かが引っかかっててるんです」


「何か?」


「えー」

「その引っかかりがあってもう彼女とは会えない気がするんですよ」


「会えない?」


「はい」

「彼女の乗る対向列車に乗っても会うことが出来ない。でも自分の乗る列車からだと彼女がハッキリと見えるんですよ」


「偶然か何かだろ」


「最初は俺も偶然だと思いました。元彼女が変なことを言うまでは」


「変なこと?」


「はい」

「最初は元彼女が言ってたことがちょっとした時間のずれで言ってるのかと思ってたんですが、今思えばやはり気になるんです」

「対向列車がとうしたのって。何もなかったじゃないと」


「えっ?何もなかった?」


「俺はあの時間、あの場所って確かに言ったのに、何もなかったと言うんですよ。もし本当に何もなかったとしたら本当は存在しないものを見てるんじゃないのか、或いはタイムスリップか何かをしてるんじゃないのかと」


「タイムスリップ?」


「はい」

「でも駅員はその2つの車両がそこで待機することを知っています。」


「何かトリック迷いているな」


そう言いながら有田さんが何か、凄く考えている‥‥


そして‥‥


「隆介?」


「はい」


「こんなのどうだ」


「はい?」


「その、どっかの駅からどっかの駅、その間だけ夢で、しかもおまけに彼女の会社や回りの状況も全てお前の夢の中だとしたら」


有田さんに話したのはやはり間違いだったかも知れない‥‥


「有田さん?」

「それがそうだとしたら、責めて彼女の会社やその状況くらい有田さんに話しますよ」


「そうだな」


「はい」


「あっ、そうだ。思い出した。俺も、隆介が言ってることの中に、引っかかってることが1つ有るんだ」


もう、いいですよ‥‥‥‥


「えっ?なんです?」


「地震の事、何やけどな」


「はい」


「お前、地震が有ったて言ってたよな。それも、かなり大きい」


「はい。言いましたが、何か。」


「最近、地震なんか起きてないんだけどな。」


「えっ?嘘でしょ!あったでしょ。」


「いや、感じてないし、聞いたこともないんだ」


「まさか?結構大きかったですよ」


「それなら、会社で話題になるだろ」

「それにお前からも地震のことなんか聞いてないしな」


「確かに言ってはいないですが」


‥有田さんが突然思い出したかのように‥‥


「あっ!隆介!」


「どうしたんですか?」


「思い出したぞ、隆介!!同じ事言ってたやつがいた。」


「えっ?」


「会社の中で2、3人が喋ってるのを聞いてたんだが、地震が有ったの、無かったのって」


‥‥それを話題になってるて言うんですよ‥‥


「でしょ」


「いや、隆介違うんだ」


「何がです?」


「もし、その中の1人が、お前と同じ列車に乗ってたとしたらどうなんだ」


「えっ、同じ列車に?」


「あー」


「じゃなんですか、俺の乗ってる列車と対向列車にだけその地震が起こったと言うんですか?」


「あー、それとその時間だ」


‥‥‥‥


確かに有田さんに話したことで気が楽にはなったけれども、逆にややこしくもなってきた。


‥‥


‥‥何も無かったじゃない‥


‥‥‥‥あの時間あの車両にだけ地震が‥‥


わからない‥‥



そんなことが有りえるんだろうか‥‥




           ✳




「春?」


「なんです麗奈さん」


「今度の日曜日、あの居酒屋へ行くよ」

「ついて来てくれるて言ったよね」


「はい、ついて行きますよ麗奈さん。私こう見えてもそんなの大好きなんです」


「どうも見えないし春。普通に好きに見えるけど」


ガクッときた春‥‥


「あっ、そうだ!ダメですよ麗奈さん。今度の日曜日ってコンパじゃないですか」


「いや、居酒屋行くの朝だから全然大丈夫だよ」


「わかりました、。ちょっとハードですけど、行きましょ、麗奈さん」




           ✳




『ピンコーン』


グループ会社からのメールが来た‥‥


いやな予感がした‥‥


なぜなら、俺は彼女と元彼女、おまけに有そで無さそな対向列車、更に有ったのか無かったのか分からない地震、これらのことが頭から離れず、仕事にかなり支障をきたしている。

突かれそうな気がしてならない‥


まっ、開けるか。


メールを開けると、やはり予感は的中した‥‥‥‥



‥‥‥‥【お疲れ様です、誠に申し訳ないんですが機械的か何かの不都合ではかどっていなければ致し方ないと思っています。その場合お許しください】

【いつものスピードよりかなり遅く、誤字も目立ちます。ですのでこちらとしてはこの時間が大変もったいなく思います。ですのでこの時間で退勤とさせて頂きたく思います。お疲れ様でした】


「何ー!!」「勝彦ー!!」「このやろー!!」


「ふー」


まっ、確かにいつもとは違うし、わかる気はちょっとするけど、でも何かプライドが傷つけられた‥


俺は応戦の構えに出た。


《誠にすいません。ひと言こちらからメールを先に遅ればよかったです。いつもはこちらから先に先に進んでいるので、差ほど気にはならなかったです。少し動悸があって疲れていたみたいです。明日は頑張ります。お疲れ様でした》


よしこれでいいー‥‥


さて帰るか切り替え、切り替え‥‥


このプロジェクトも後半に入って盛り返してる所だし、会社では仕事に集中しよう‥‥


『ピンコーン』‥‥


早!!


しかも長い文句だな‥‥


相手なら明日してあげるから‥‥


「隆介ー!!」

「帰るぞー!次の列車に乗るぞー」


「あっ、はい!」

「有田さん待って下さい」


‥‥‥‥


‥‥‥


「有田さんすいません、間に合わないかも。」

「すいません、俺のせいですね」


「まっいいって」

「それよりお前パソコン電源切っただろうな」


「はい!切りました。と思います」








【×〇!△▲△▲△!〇×‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥〇!▲△!‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥お体大切にしくたさい】


        【鮎原めぐみ】



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