アルバム
俺は帰宅後直ぐに車を走らせ、1人ご飯を済ませた後、宅配便の荷物を受け取りに出かけた……
………………
……………………ピンポーン……………………
「はい、いらっしゃいませ宅配便の………です。」
「すいません、営業所止めの荷物を取りに来たんですが」
「少々お待ち下さい」
シャッターが開き中から少し太目で剥げている年配の方が出てきた。
「お待たせしました」
「あっ、すいません哀川隆介と言います。」
「哀川隆介様?」
「はい」
「少々お待ち願いますでしょうか?」
「はい」
…………
「すいません、お待たせしました」
凄く重たそうだ。アルバムだからなー
「有り難うございます。これ免許証です」
「はい、確認しました。有り難うございます。それではここに判子かサインをお願いします」
「はい、これで良いですか」
「はい。有り難うございます。それじゃ、お車までお持ちします」
「あっ、すいません」
親切だなー
「有り難うございます、ここでいいですよ」
「有り難うございました」
「有り難うございます」
そのまま俺は自宅まで車を走らせ帰るや否や、真っ先にダンボールを開けアルバムを取り出した。
このアルバムの中に果して彼女がいるんだろうか?
ワクワクしてきた俺が最初に手にしたのは高校生のアルバムだ。
中にクラスの集合写真がある筈だ………
ここか……
…………
…………
この子か?…………
いや、違う。
可愛いかった子………
…………
そういや居なかった…………
て言うか高校のクラスなら大体分かるだろ…
それじゃ他のクラスで秘かに俺をみていた子なのか?
……………………
確り見たけど分からないし思いあたる節もない。
中学か?……
中学のアルバムも隈無く見たけど、
結局ぜんぜん分からない。
最後に幼稚園のアルバムを諦め半分で開けた。
……………………
………………………
自分がどれなのか探してる。
………
謎がますます深まるはかりだ。
誰なんだ彼女は?
何れにしても俺達は互い見て涙している。
それに会いたくてどうしょうもないのは変わらないし、それは曲げられない……
「リィーン…リィーン……」
電話だ、誰だろう?
有田さんだ。今からは居酒屋無理だからな……
確り断るぞ。
「もしもし」
「おー隆介、今いいか?」
「ええー、ぜんぜん大丈夫ですよ」
「おめでとう!!」
「えっ?何がてすか?」
「お前が対に彼女かー」
「えっ!!何、何、何のことてすか?」
ばれたのか?……
いや、まだ付き合ってないし……
「明日の日曜日のそん次の日曜日になー」
「はい」
「コンパがあるぞ!!」
「ゴルフはやらないですよ」
「それは、コンペだろ」
「あっそっか」
「合コンだよ、合コン」
「合コンてすか?」
「なんだよ、なんか乗り気がねーじゃねえか隆介……」
「いや、そうじゃないんですが、て言うかそうなんですが」
「なんだよ」
やばい有田さんが察知する……
「いや」
「アッ!お前、彼女出来たな?」
やっぱり……
「いや、まだ出来てないです」
「出来るのか?」
「ん~、微妙です」
「まだ、分からないです」
「しょうかないな、何か分からないけど、それ俺に聞かせろよ」
「いや、笑われそうなので、ちょっと言えないです。」
「そう言われると益々聞きたくなるじゃねえか!」
このまま、終わる人じゃないし、なんかヒントが飛びだすかも知れないし、話すか…………
「わかりました」
「じゃ、月曜日にまた、話します」
「わかった。」
「あっ、それとコンパは、息抜きだからな。考えといてくれよ」
「わかりました」
「じゃ、隆介また、月曜な」
「はい。失礼します」
………………俺はそれ所じゃ無いんだけど……




