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第29話 『endとfinish』『なんか気取ったタイトルだと思ったら私情じゃん……』


お待たせしましたー?



相変わらずの低クオリティです。


会話文多めで、誰が話してるか分からなかったらごめんなさい………


「……ごめん……。自分でもびっくりしたよ、制御できずに激突して……気絶させるなんて。」


「いや。不慮の事故ってやつだし、リューが悪いわけじゃねえって。………だからもう土下座を止めろ。」


訓練中の事故(?)後、治癒魔術をかけられて暫く、目を覚ましたエルにリューは全力で謝りだした。


「ううん。僕が不注意だったのがいけないんだよ。……壁の方に行ってれば僕が壁にめり込むだけで済んだのに」


「……いや、めり込むだけて。それも問題だろ」


「僕がめり込むのは別に構わないんだよ。それより……どこか痛い所とかない?気なんて遣わずに言ってね……?」


心配そうにエルの顔を覗きこむ。


「どこも痛くねえよ、治癒魔術かけてくれたんだろ?だから大丈夫だって。それに俺は種族的に元々頑丈だからな」


「……うん、獣人族は頑丈だもんね。リューがめり込むよりエルが気絶したほうが良かったんじゃない?」


「おおぅ……良かったとか言われるとなんか微妙な気分になるぞリーナ……」


「でも……気絶してるんだし、後遺症とか残ったら……」


「……ちょっと、あんまり心配しすぎじゃないの?」


「リーナの言うとおりだ。それに、無いとは思うが……後遺症がもし出てきたらまた治して貰えば大丈夫だろ。……ってことで、この話は終了な?」





∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵





「んで、結局リューの身体強化魔術は制御できないまま。リーナは2つの魔術を使用確認、ティファは重力魔術が割とうまくいってる、と。どう思うよリーダー?」


修練所を夕方に出た一行は宿屋に戻り、併設の酒場で話をしていた。


「いや、リーダーになった覚えは無いけど……そうだね、自分が情けないよ……。」


そう言いながら額に手をやり少しうなだれるリュー。


「………ああ、少し言い方が悪かったか。明日からCランクの依頼を請けていくとしたら、今の状態は大丈夫だと思うか?っていう意味合いを含んでたんだが……」


「いやいや、含みすぎでしょ…………Cランク、かぁ。……今私たちってDだもんね、請けられるんだよね……。堅実にいくならもう少し経験を積んでからのほうが……私もそんなに役に立たないと思うし……。」


「そうでもないと思う。…Cランクからは図体が大きかったり皮膚が硬い魔物なんかも増えていくけど、別に現時点で攻撃力不足なわけでもないし……。……それと、リーナは十分役に立ってる」


「あ、ありがとうティファ……。」


ティファの言葉に照れているのか、自信なさげな表情をしながらも顔を僅かに赤くするリーナ。


うん、かわい……おっと。


「あ、そういえば。リンコマに居たチンピラってCランクだとか言ってたような気がするんだけど…………あのぐらいの人がやっていけてるんなら大丈夫なんじゃないかな?」


「あー、確かにそうだね。実際、ギルド登録者の5、6割はCランクだって聞いたこともあるし………。そう考えると………」


リーナがうーん、と唸る。


「えっと……?リンコマで何かあったのか……?」


不思議そうにエルが2人に問いかける。


「え………?…………あ、そっか。この話はしてなかったんだっけ………?」


「………いつ、何があったの?」「うん、えっとね………2人に会う前の事なんだけどさ、Cランクの冒険者に絡まれて………リューが雷魔術で一蹴しちゃったの」


リーナは決してそこまでの経緯、特にリューが女だと思われていたということは言わないことにした。

と、いうのも、言おうかな?と思った直後、横から射殺さんばかりの強い視線を感じたからだ。


(………言えない。あれを言ったらきっと私は殺される………!)



その時リューはリーナの言動に目を光らせていた。


(リーナお願い……あれだけは言わないで………!なんでも言うこと聞くから………)


なんてことを思いながら。



互いに意味もなく怯えるふたり。


「………何があったか、経緯は聞かない。………殺してはないんだよね?……拷問はした?」


「殺さないよ!!あと僕そんなに鬼畜じゃないよ!!」


「あー……、そりゃ災難だったな。……………Cランクのチンピラが。」


「そっち!?…………い、いや、あれは正当防衛、だ……よ………?」


「嘘こけ。おおかた、お前が女だと間違われてキレたとかそんな感じだろ?」


「な、あ……う………」


あ、バレた。と思い、リーナは緊張を解く。


「……図星、なの?」とティファ。


「ち、違っ………」


「……動揺しすぎだ、違わねーだろ。な、リーナ?」


「…うん。9割方……いや10割?そのまんまだよー。」


「それみろ」


「……うぅあ………て、ていうか、さっきから話が逸れてるよー?話戻そうよー?」


「視線泳がせながら言うな……。………まあ、あんまいじるのもあれだし、話戻すか。………明日からCランクの依頼を請ける。異論があれば、今遠慮無く言ってくれ」



結局誰も反対しなかった。


「ほら、やっぱりエルの方がリーダーシップあるって」


「面倒な事は押し付けて俺は寝たい」


「おい」





∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵





明けて翌日。


今日もリューは夜が明けるか明けないかという時間帯に起床。


軽い欠伸をしながらベッドから起き上がる。

(ん……寝ぐせついてる………)


僅かな違和感を感じ頭に手をやり、髪が一部跳ねているのを確認。


とかさないと、と思い洗面台の鏡の前に立つ。

(あー、そろそろ髪切らないと……)


跳ねた髪を手で撫でつけながら、ふとそう思う。切ると言っても一瞬で性別を判断できるほどの短さ(母基準)には切ってはいけないことになっているらしいが……。



寝ぐせがほとんど取れたようで、リューは着替えを始めた。





∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵





「…………え…………?」




ありえない。………なんだ、これは……?


こんな事が、あって良いハズがない。


どうして。何故。


思考が混乱する。

それ(・・)がここに居るはずがない。それ(・・)が今ここに居ることは明らかな異常。





「お、早いなリュー。おはよう」


食堂に、エルが、居た。


もう一度言う。日の出から30分ほどの早朝に。エルが。すでに食堂に。居た。



あ、ありのまま今起こったことを話すぜ!


『僕はエルが早起きできないと思っていたらいつの間にか起きていた』


な…なにを言っているのかわからねーと思うが僕も何が起こっているのかわからなかった……頭がどうにかなりそうだった……


目覚まし時計だとかモーニングコールだとか

そんなチャチなもんじゃあ断じてねえ(この世界にないし)

もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ……



「おーい………何ブツブツ言ってんだ?」


………おっと。通じたら小声で言わなくていいのに。


「あー……いや、エルがこんな早くに起きるなんて……エル今日死んじゃうのかな、と」


「死なねえよ!?てか、そんなに珍しいことじゃ………あ、いや……珍しいな」


まあいつも寝てるし、認めざるを得ないだろう。


「何?Cランクの依頼を心待ちにして早起きしたの?」


言いながらエルがその手に持つ本を指差す。


タイトルは『魔物大百科:一般冒険者用・中』。魔物の生息地、特徴、習性、対処法等が記されている。

因みに上級冒険者用というのもあり、そちらには挿し絵が入っている。そのせいでバカ高い。


………母の本棚にはあったけど、あの人ホント何者なんだろう……。



「ああ、心待ちっつーか……ちゃんと下調べくらいしとかねえとなーと思って」


「え?そんな暇あったら寝るんじゃなかったの?」


「………いや、俺だって必要なことはちゃんと欠かさないようにしてるぞ?いつも寝る前は武器の手入れをしてるし」


「討伐終わったら僕が浄化魔術かけてるのに……ただの面倒くさがりじゃなかったんだね」


「うっせ。……で、どうする?初めての俺達にはこれ辺りが妥当だと思うんだが」


大百科の一点を指差し、こちらへ向けてくる。


それを受け取り、エルの向かい合わせになる席に座る。


―――モノホーンボア(C)

生息地・リベル森林。成体で体長約2.5メートル。赤褐色の体毛、額に一本の角を持つ。

非常に好戦的。角に魔力を込めた突進攻撃が主体。

ほとんど直線的にしか動かないため、足を止めた所に側面から攻撃を加えるのが良い。

しかし、基本的に5、6体程(群れによっては10体近く)で行動するため各個撃破が難しい場合もある。


肉は固く臭みも強いため、香辛料でも匂いを消しきれない事も多く食用には向かない。

毛皮は死後脆くなるため剥ごうとしない方が良策。角は状態が良ければ魔道具の触媒としてそこそこの値で売れる。




……ギリシャ語に英語を組み合わせるのか、ぐらいしか言うことは無いかな。


「……うん、いいんじゃいかな。そのくらいの数なら土壁で分断したりして、行動を制限するとか……色々策は練れるし」


「お、そうか。ならコイツに……いや、ティファ達にも意見貰ってからの方がいいか。」


「まあ、そうだね。あともう少ししたら起きてくるだろうし、それまで待とうか」


そう言いつつ、ふと気になって巻末を見る。


『魔物大百科:一般冒険者用・中』第98版 監修・初代勇者様




他にも同者の書籍として『旅先クッキング・魔物を美味しく頂こう』とか料理系のタイトル並んでるし、何してんの……?料理人なの初代勇者………!?





∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵





さあ、宿から酒場へと続く通路から人が歩いてくる音と同時に、話し声が聞こえて参りました。


この声は紛れもなくリーナとティファの両名であります。


おっと、そう言っている間に姿を確認できる位置まで両名が進んできました。


キョロキョロと誰か(僕だけど)を捜すために辺りを見回すリーナの様子はやはり愛くるしく、目の保養と言えるでしょう。

ここでようやく人(僕だけど)を発見し、両名は接近を始めます。


その距離、10メートル、8メートル、6メートル………



……………あ、飽きたし実況はやめるね?別に意味は無かったし。


軽く手を上げると、リーナの笑顔が零れる。うむ、やはり何度見ても愛らしい笑顔である。


「おはよう、ふたりともー」


「ん、おはよう」


「うんっ、おはようリュー!………ってええええええ!!!」


うおっ。リーナ、どうして大声を出したのは何故なんだい?いや、エルを見てる時点で理由は明らかなんだけどね?


「エ、エル!?なんで起きてっ!?……ま、まさか………幽体離脱!?」


「……………………エル………?本当にエル…………!?……もしかして、どこか具合が悪い…………!?」

うん。ふたりとも良い反応。……本当に驚いてるね。いや、僕もだったけど。


「ハァ…………やっぱお前ら「キャアアアアア!!?シャベッタアアアア!!!」


「喋っちゃ駄目……!!ゆっくり寝てないと……!!」


おいやめなさい。





∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵





朝ご飯を食べながらCランク依頼について賛同を求めた後。


「ってわけで、今日からモノホーンボアの討伐依頼に向かいます。――リベル森林ってどこだっけ?」


「王都から西の方、馬車で1日半くらいの場所にリベル・アルタニアっていう小さな町がある。そこから南に数時間進んだ所がリベル森林。」

「ありがとうティファ。馬車で1日半か……乗合馬車って出てるっけ?」


「ああ、出てるぞ。確か……毎日朝と昼過ぎに西門で乗れるはずだ」


朝のはもう無理そう……かな。


「じゃ、昼過ぎの馬車ね。今から昼までに準備を整えましょっか。」


リーナの声で立ち上がり、一旦部屋に戻った。



………うわっ……僕のリーダーシップ、低すぎ………?





∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵





市場にて食材等を購入。移動日数は短いので、保存食ではない。


まだ昼の鐘が鳴るまで時間はあるが、再び宿に戻って昼ご飯を済ませる。


その後各自の荷物を持ち、西門へ移動。乗合馬車を探す。


「馬車馬車………っと、あれか?」

指差した先には十台程の馬車。乗合馬車と共に行商も同行するようだ。





∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵





その後手続きを済ませ、偶に出る魔物を時に倒し時にスルーしつつ、翌日の夕方には馬車はリベル・アルタニアに到着した。


移動の描写を端折ったのは決して手間を惜しんだからではない。絶対にだ……!!


「地の文必死だね」


う、うるさい。何も思いつかな……忙しかったんだよ……!!


「語るに落ちてるよ?」


「ね、リュー……?誰と話してるの…?」


ひとりでブツブツと訳の分からないことを言っていたリューを、頭のおかしい人を見るようにリーナが声を掛ける。


「露骨な意趣返し、器の小ささが丸分かりだな。お前ら、こんな人間にはなるなよ?」


!?


「あ、うん……。」


「そうする」


く………!!よ、4人は宿を取りに行った……。


「苦しすぎる……。」


そ、そんな憐れみの目で見るんじゃない……!







ジョジョラーの皆様方すみません、作者は超にわかです………どうぞ罵ってくださ(ry

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