表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
22/52

第19話 説明と事後処理

書くのにかなり手間取りました………。




「………わかった。話すよ、僕のこの力について。」


僕がそう言うと、ティファが目を見開いた。


「いいの……!?」


「うん。これだけやって秘密ってのも自分でもどうかと思うし。あ、でも口外はしないでね?……まあ、3人なら問題ないとは思うけど。」


僕がそう言うと3人は顔を見合わせた。


「……なんだかんだ言ってリューって人を信用し易いんじゃねえか?」


エルがそう言って笑う。


「いや、そう思えたのはエル達3人がほとんど嘘をつかないからなんだよ?」


「え、ほとんど?みんなウソなんて全くついてないのかと思ってた」とリーナ。


「まあ、偶に小さい嘘はついてるよね。例えば………リーナがティファとスリーサイズの話をしたとき、リーナがウエストのサイズをごまか「あぁぁぁぁ!いいから!!は、早く説明して!!」…………」


いきなり大きな声を出すリーナ。お、顔が一瞬で赤くなった。


「ま、説明するって言っても、ここじゃあ何だし。ね?」


大声を出したリーナを訝しげ見る周囲の目から逃げるように、宿への道を急ぎだす4人であった。





∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵





「さてと………早速だけど、これ何だか分かる?」


宿に着き部屋に集合するなり僕は荷物から魔導書を取り出し、エルの犬耳を撫ぜながらそう言った。


「ち ょ っ と 待 て」


「………本…?」


「まさかそれ……魔導書……!?」


リーナが不思議そうに声を漏らす一方、ティファはハッとした表情で疑問の声を上げた。


「流石は魔術師、よく分かったね。」


「おいスルーすんn………って、マジか??」


エルが驚きで目を見開き、そう言う。続けてリーナが口を開く。


「でも魔導書って凄い高いんじゃ……?……家が買えるくらいには」


え、ホント?


「そうなの?………あ、これは僕が赤ん坊の時に一緒に捨てられてた(微妙にウソだけど)らしいから、出処はよく分からないんだ。」


僕がそう説明すると、3人の表情が曇った。………ん……?………あ……。


「そういえば………僕が捨て子だったって事は言ってなかったんだっけ?」


「聞いてない」


「まあ、それは置いといて……

僕が4歳の時、母の部屋に絵本を読んでもらいに行った日の事だったかな。絵本の横にあったこの魔導書が気になって、母に見せてもらったんだ。……母は『何も書いていない本』って言ってたけど、僕には何か文字が見えた。それでその文字に触った後、この能力が与えられたんだ。」


「能力………?……具体的にはどんなものなの?」


リーナが質問する。


「『スキルクリエイト』っていって……色々な技巧……みたいな物、例えば翻訳だったり索敵だったりを生み出せる能力なんだ。あ、ちなみにさっき使ったのは『完全治療』っていうスキルで、生物の怪我や病気、状態異常なんかを取り除けるんだけど………あ、説明は以上。何か他に質問ある?」


「そのスキルっていう物は攻撃にも使える?」


ティファがそう聞いてきた。


「あー……攻撃…ね。それは試した事がないけど……身体能力を一時的に上げたりはできるかな。」


「俺も質問いいか?」


エルが口を開く。


いいよ、と言うとエルは声を上げた。


「お前は………なんでこの説明の間中俺の耳触ってんだよ!!!??」





∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵





スキルに関する説明が終わり、今日はこの後どうするか、という話題になった。しかし、エルが『そういえばクエストの達成報告してなくね?』と言ったことでギルドに向かう事となった。


ギルドに着くと真っ先にセレスさんを探した。彼女の受付には冒険者が数人いたが、他の受付に行かずに並んだ。


「次の方~……って、リューくん達ですか。そうですか……気を落とさないで下さいね……。誰にでも失敗はありますから……」


え…、ちょ………


「えっと……あの、セレスさん?」


「そもそも一介の冒険者が達成出来るようなクエストでは………って、どうしました?」


「達成しましたよ?」


「………え………?」


固まるセレスさん。


「だから……、治せたんですよ。報酬も貰いましたし……これが証拠です。」


そう言って、クラークさんのサインがしてある受託書を差し出す。


「な…………」


信じられない、といった表情でこちらを見る。


「本当に………ミラは治ったんですか……!?」


「はい。…………えっと……クラークさんとは知り合いか何かなんですか?」


「私の旧姓は『ウォーカー』です。………クラークは兄で、ミラは姪になります。」


へえ………世の中狭いですね。


「そうなんですか……。」


「はい………それにしても……よかったです……ありがとうございました……!!」


うっすらと涙を浮かべて、頭を下げてくる。


「いえ………僕は出来ることをやっただけですから。あ、そういえば……クラークさんには同じ症状がある人を特定したら、僕にギルド経由で僕に連絡を……って言ってたので……そのときは正確な連絡お願いしますね?」


そう言うと、セレスさんは『はい!』と元気よく返事をしたのだった。





∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵





お触れが出されたのはその日のうちだった。

翌日に1人、翌々日には2人の患者がやってきて、僕は3人共治す事に成功できた。


泉にはクラークさんの案内で僕が同行し、最終的に土魔術で埋め立てた。


その際、僕が泉の水を小瓶に掬って持ち帰ったという事実は僕以外誰も知らない。

次話、再び王都へ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ