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第15話 新しい仲間

約一週間ぶりの投稿になります……。


新キャラ登場です。

少女の容貌は、白い髪で瞳は緑、身長は僕とほとんど同じくらい。そしてその頭には所謂猫耳がついている。というか生えている。


少年は薄い青の髪で瞳も青、身長は僕より少し……いや、結構高めで、頭にはピンと立った犬耳。背中には大剣を抱えている。



感想。耳柔らかそう。




「……それで、どうなの?君たち以外に共に行動している者が居るのか、居ないのか」


少女が再び聞いてくる。


「おい………お前またそんな言い方して……。悪いなあんたら。別に何か敵意がある訳じゃないんだ」


少年が苦笑いでそう言う。


「えっと………どういう用件で……?」


リーナが問う。それに対して少女が発言する。


「私達と……パーティーを組まない?」


「「え?」」僕達の驚きの声が重なった。





∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵





「つまり……王都では3人以上で組まないとクエストがほとんど出来ないって知らなくて、どうにか人数を増やそうと僕達に声を掛けた、と?」


2人から話を聞いて、僕が内容をまとめて聞き直す。


「そう。周りは男ばかりだったけど、女子2人組の君たちを見つけて、声を掛けた。」







……………彼女たちに少し興味を持ち始めていた数十秒前の自分を呪いたい………。




「ばっ………お前………そっちは服装的に男だろ!?」


………よかった………彼はちゃんと認識してくれてる……。


「悪い、間違えた。………それで、私達と組んでみる気はない?」


再び少女が質問を投げかけ、それに対してリーナが応える。


「願ってもない事よ。そもそも私達もどうしようか悩んでいた所だし。いいわよね?リュー」


「そうだね。じゃあ……これからよろしく」


「ああ、よろしく……っと、挨拶が遅れたな。俺はエルトラスト・ガルシリア。エルって呼んでくれ。」


少年……いや、エルがそう言って笑う。


「私はティファ・シリル。よろしく」


ティファは逆に無表情で、短く自己紹介を終える。


「あ、一応言っておくが……こいつはちょっと表情が顔に出にくいってだけで、別に何かに不満があるってわけじゃないからな?」エルがフォローを入れてくる。


「そうなの?……えっと、私はリーナ・フルスト。よろしくね。」


軽く頭を下げるリーナ。


「最後になったけど、僕はリュー・ベテルギルだよ。よろしく。………そうだ、ギルドカードの見せ合いでもしない?」


互いのランクや戦型なんかを知るにはそれが手っ取り早いと思い、提案した。が、言ってから『それ取り出す方が手間かかるじゃん』と思い即座に撤回しようとしたが、3人ともすぐ同意したため結局見せ合いになる。





氏名|エルトラスト・ガルシリア(♂)

年齢|15

戦型|大剣

種族|獣人族

ランク|E




氏名|ティファ・シリル(♀)

年齢|15

戦型|魔術

種族|獣人族

ランク|E



2人共ランクEね。リーナと同じ………という事は冒険者をやってる期間はリーナと大して差はないのかな?


「……二刀流か、器用なんだな」エルが僕のギルドカードを見ながら言う。


「ん?いや、最初は全然ダメだったよ。でも、剣を握ってもう9年近く経つからね」


1年間で基礎を叩き込まれたのち、2本目の木剣を渡されて約8年間、二刀流のノウハウを教わった。…………ああ……トラウマが……………


「9…年……??すげー長い間やってんだな。」


ん?なんか驚かれてる?


「そう、なのかな?………それで、クエストは請けないの?」


「あ、ああ、そうするか。」


互いのギルドカードを返し、再び受付へ向かった。





∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵





あの後受付嬢から受けた説明はこうだ。

パーティーでクエストを請ける場合、請けられるクエストのランクはそのパーティー内で最もランクの低い者と高い者が基準となる。

(例えば僕達のパーティーはD~Gまでのクエストが請けられる)

パーティー内で最もランクが低いものが死亡した場合、連帯責任として他のメンバーは半年間クエストを請けることができなくなる。

(これを聞いたとき、ティファが僕のほうをチラリと見てきた………。足引っ張るなってことかな………?)

まあ、死にそうになったら自動防御でも発動させて待機しとくけど。


とりあえず堅実にEランクからにするか?とエルが提案したが、王都に来る道中オーク(ちなみに30体以上だと群れと呼ぶらしい)を倒したというリーナの話を聞くと、意気揚々とオーク討伐の依頼を請けたのだった。場所は案の定王都の南部、僕達が通ってきた森だ。






森に入って30分弱で、索敵にオークが引っ掛かった。数は11。討伐数は10体なのでこれを倒せば即達成。

そのことを告げるとティファは眉間に皺を寄せながらこう言った。


「私の探知魔術には反応が無い。……そもそもあなたは今魔術を発動させていないようだし、どうやってそれが分かった?」


探知魔術。闇魔術の一種で、周囲の生体反応や魔力を感じ取ることができるようになる、というものだ。制御が結構難しく、使える者は魔術師全体の10分の1くらいしか居ない、と母さまに聞いたことがある。母さまもその使える人だ。正直僕は使う必要も無いので使う練習すらした事がないけど。


「どうやって分かったかは言えないし言う気もない。身内にも隠してる、ちょっとした事情があってね。ただ、今こっちは風下だからまだ奴らは多分僕達に気付いてない。仕掛けるなら今だと思うけど?」


僕がそう言うと、リーナも賛同した。


「リューの言う通り、すぐに仕掛けた方が良いと思う。私もリューが敵の探知をどうやってるのかは知らない。………私は探知魔術とか使えないけど、多分リューのそれは探知魔術より範囲が広くて確実だと思う。………エルはどう思う?」


話を振られたエルは、顎に手をやりながら口を開く。


「うーん……まあ、とりあえず行ってみるか。そこにオークが居ればすぐ依頼達成できて万々歳だしな?どうだ、ティファ」



「……どの方角に居る?」



その言葉に僕はニヤリと笑った。





∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵





現在オークまで約10メートル、後方から接近中。前衛は僕とリーナ、中衛をエル、後衛をティファが担当することになっている。


『リュー、距離はあと何メートルくらいだ?』


エルが小声でそう聞いてくる。


『あ、ごめん。僕のこれ(索敵)、今は時間切れだからティファお願い』


『……時間…?…………あと7、8メートル………。』


『よし、じゃあ走って一気に距離詰めるぞ』


全員が武器を抜いて走り出した。




背後から2体のオークの首筋を斬りつける。


リーナは1体を背後から倒し、振り向こうとしたオークをもう1体斬りつける。


これで4体。あとは7体か。


全てのオークがこちらに気付いて接近してくる。


1体のオークが上段から棍棒を振り下ろす。半身になってそれを避け、右手に持つ剣で棍棒を持つ右手を切り落とす。叫び声を上げるオークの心臓を左手の剣で刺――――そうとするが、大きく振るわれた腕を避けるために後ろに飛び退く。

追撃が来るか、と思ったが、次の瞬間オークの身体は腰付近で上下に真っ二つになっていた。


「エル、ナイス!!」


「おう!!」


真っ二つとか大剣凄い。というかエルが凄い。


リーナが2体の相手をしていたが、ティファの合図で横に飛び退くと、数十の氷の槍がオークに飛んでゆき、刺さる。2体は絶命、その後ろにいた他のオークにも刺さっているようで、体のあちこちから血を噴出し動きが鈍くなっている。


すかさずエルが斬りかかり、僕とリーナもそれに続いた。


もう少し長くする予定だったんですが、手を抜きました(笑

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