黒石
地球の神神は退屈な地球に欲というものを備えさせた、人間と言う知的生物を創りあげた。
それは欲を欲した人間が争い、殺し合う様を眺めるため、楽しむためである。
土地、女、金、物、様々な欲が理由でどんどん膨らんでいく殺し合いに神神は大変満足されていた。
だが時と共に争いは少なくなり、平和な時代が続くことになる。
そんな平和を謳歌する人間達に神神は心底飽き飽きしていた。
そこで神神は思いついた。
我らの力を人間に与えればまた争いが始まるだろうと。
これは力を与えられた人間の物語である。
白い世界に一万の人間が召喚された。
そのうちの一人が話す。
人間「なんだここは、俺寝てたよな?」
それを機にざわざわし始めた。
そこにどでかい何かが現れて話し始めた。
神神「選ばれし一万の人間よ、我らの力を一年、汝らに与える。我らの力を受けた人間がどうなるかはわからぬが、その一年以内に、ここにいる人間で争い合い、最後の一人になったものには願いを一つ叶えることを約束しよう。争い、蔑み、憎み、欲し、我々を楽しませてくれ。汝らに大いに期待しているぞ。では与えよう。」
眩い光がその世界を包む。
2026/4/23/AM7:00
眩い光と共に目が覚める。
【黒石健、32歳、A型、天秤座、会社員】
黒石「はぁ〜あ、何だぁ今のは。リアルだったなぁ。」
時計を確認する。
黒石「もうこんな時間か。二度寝は無理だな。今日も起きて出勤して働いて帰宅して神様に感謝して眠る1日の始まりかぁ…だるすぎ!アウトブレイクでもおきねぇかなぁ。」
会社に行くため布団から出て、身支度を始めた。
服を着替えていると右腕に見覚えのない数字が刻まれていた。
「なんだこれ?こんなん書いた覚えないぞ。」
腕を擦るが消せる様子はない。
黒石「マジかよぉ、めんどくさっ。8217?何の数字だよ!」
左腕にも何か刻まれているのに気づいた。
黒石「こっちもかよ。3057M?…ついに俺もおかしくなったか。さいこうやん。ははっ。」
それ以降特に気にすることもなく朝の支度を済ませ自転車で会社に向かった。
自転車を会社の駐輪場に停めた。
黒石「おぉし、30分前に着いたぜ。やっぱり余裕を持って出勤しなきゃな。」
その後、工場に入りいつものように仕事を始めた。
昼休み、黒石は食堂で仲の良い先輩の真壁と二人で昼ご飯を食べ始める。
真壁「黒石、お前もう金属加工で働いて何年だっけ?」
黒石「もう10年ですね。早いもんです。」
真壁「大学からだもんな。じゃあお前ももう32ぐらいか。」
黒石「そうですね。ある程度の立場になったんで下の奴らの教育とか工程組んだりとか大変すけどね。真壁さんは40ですよね。もう初老じゃないすか。」
真壁「いやいやまだ初老でもないしピチピチよ。20代に見えるって言われたこともあるしな。」
黒石「それキャバクラっすよね。営業トークですね絶対。やられてますよ真壁さん。」
真壁「やられてるかもだが信じてるから俺は。てか黒石お前キャバクラでさ、仕事毎日退屈でつまんねーとかもう飽きたとかかなり言ってたな。もしかしてもう仕事辞めんのか?」
黒石「まぁ考えてはいますけど、まだ悩み中っすね。」
真壁「そうか、まぁなんかあったら相談のるからよ、言ってくれや。」
黒石「ありがとうございます。」
昼休みも終わり、午後もいつものように仕事をこなし、どこにも寄り道することなく真っ直ぐ帰宅した。
18時ごろ自宅に着いた黒石は冷蔵庫からペットボトルのお茶を取り出してテーブルの前に座りテレビを点けニュースを見始めた。
『今朝、午前7時頃、全国で行方がわからなくなったとの捜索願の届出が数百件、警察署の方にありました。警察によりますと朝起きたら昨日までそこにいた人がいなくなっており、その周辺にはなんらかの怪奇現象が起きていたとのことで、何が起きたかは詳しくわまだ調査中とのことです。今ちょうど行方がわからなくなったと捜索願を届出た、一件の住宅より中継が繋がっております。〇〇さん、急に人が消えたとありましたがどういう状況なのでしょうか?』
画面が切り替わり現場のリポーターが話す。
『えぇこちら今ですね、そのうちの一件のご自宅の寝室に来ております。朝起きたときですねベッドが水浸しになっていたとのことですが、この辺とかですねまだ乾いておらず濡れている状態です。詳しい状況をですね、捜索願いを出された旦那様が横におられるのでお話をお伺いしようと思います。奥様の行方がわからないとのことでしたが、何があったんですか?』
旦那が話す。
『昨日は妻と一緒に寝て今朝7時頃ですかねビシャっと音がして濡れてるなぁっていう感触とともに目が覚めたんですよ。実際ビシャビシャで最悪だったんですけど、気がつくと一緒に寝てた妻が横にいなくて、先に起きたのかなと思ってキッチンにいってもいないし、部屋中どこ探してもいなくて、荷物もそのまんまだし、会社に行った様子もなくて、靴もそのままで外に出た様子もないんですよ。もう何が起きたかわからない状況です。』
その後もやりとりが続きスタジオに戻る。
『えぇこうした行方不明の情報がですね本日だけで数百件寄せられてきています。朝起きたらベッドが砂だらけになっていたとか、寝室が燃えていたとか、奇妙なことが起きているようです。〇〇さん。』
その後もニュースではやり取りが続いている。
黒石「テレビのニュースとかまじ信用ならないから嘘か本当か謎だな。腐り切ってる世の中で困るわ。アウトブレイクでも起こして一回この世はリセットした方がいいくらいだわ。」
スタジオでのやり取りを見てから黒石は入浴のため浴室に向かった。
黒石は今朝の数字のことを思い出して確認した。
黒石「やっぱり数字あるなぁ…ん!?ちょっと今朝と違くねぇか?7921と3055M…は!?3054M!?数字が変わった!?どうなってんだこれ!…まぁやっぱり俺、頭がおかしくなったらしいな。ははっ。きてるね。」
違和感を覚えたが、気にしても仕方ないと言い聞かせて、ルーティンをこなし眠りについた。
窓から差し込む日光の光が黒石の顔を照らす。
黒石「やっべ!もうこんな時間かよ!なんでアラーム忘れてんだよ!まじで!」
いつもより遅く起きてしまい、身支度にかける時間がなくなり、数字のことも忘れ、急いで支度して工場に向かった。
なんとか就業時間に間に合い、いつものように金属加工の仕事を始めた。
真壁が黒石に声をかける。
真壁「黒石!突発きたんだけどさ、これ頼むよ!」
黒石「真壁さん、それはやっといてくださいよぉ。」
いつものやりとりのなかで入り口からいつもとは違う奇妙な音がドスン…ドスン…と何か重たいものが床に落ちた時のような音が工場内に鳴り響く。
その音はどんどん近づいてくる。
工場内の従業員、皆が作業を止め音のする方をみている。
黒石もそれに気がつき作業止め音のする方をみた。
そこには2メートルあるだろうか、石が動いている。
近づいてくるそれを見るとそれは人間の形をしているが口も耳もなく指もない異形な姿をしていた。
皆、唖然としておりこの奇妙な状況のなか混乱している。
その、人かも物かもわからぬ石に似た物体が黒石にゆっくり近づいていく。
物体が黒石の目の前に来て目が合う。
反射的に黒石の口から言葉が発せられた。
黒石「あっ、こんにちは。」
その瞬間、黒石は顔面にとてつもない衝撃を受けたと共に数メートル吹き飛んだ。
ここまで読んで頂き本当にありがとうございます。
初めて書くので、読みにくかったり、わかりずらかったりしたかもしれません。
私はわからないことだらけで上手ではないと思いますが大目にみていただけると幸いです。
黒石の人物像が少しでも伝わってれば嬉しいです。
今後は時間のある時に少しずつ書いていく予定です。




