トビーの知らぬ間に
ここから旧作と大きくストーリーが変化していきます。
トビーがハワイアンヘビー級王座を戴冠したことはネットニュースを中心に国内外に拡散された。
クルーザー級トーナメントに参加したのにヘビー級獲得したエピソードは面白おかしく伝えられた。
オマケに婚約した事も伝わると世界中からお祝いメッセージが届いた。
この件はプロレス界にも大きく受け止められた。
ハワイアンプロレスは半世紀の歴史を持ち歴代王座の面々にはプロレス界に名を轟かした王者が名を連ねている。
若き日のフランク・ボーガンもその1人だ。
『フランクインパクト』で一気に知名度上げ話題性に事欠かなかったトビーは歴史あるベルトを巻いたことで実力をしめした。
遠藤次郎は現ZIPANGヘビー級王者。
195cm140kgと恵まれたで体格で高校相撲大会で負け無しの絶対王者だった。
当然、角界からスカウトされるがプロレスラーの夢を捨て切れずZIPANGプロレスに入団し19歳でデビュー。
5年間ゴールデンエイジとして下積みを過ごし24歳の時、米国に無期限の武者修行へ。
ジロー・エンドウの名前で活動開始するも米国人には正確に発音出来なかったらしく『ジ・エンド』のリングネームになる。
当時から期待の若手『リッチ兄弟』の用心棒として独立団体で暴れまわり様々なタイトルを獲得。
3年の武者修行が終了し帰国するも交通事故に巻き込まれ全身骨折する大怪我する。
選手生命があやまれたが驚異的な回復力で3年のリハビリとトレーニングで復活した。
復帰後はZIPANGのトップヒールユニット『WAR ZONE』と抗争を始めリーダーのジェイク・スノーを倒しZIPANGヘビー級を戴冠する。
アメリカマットでのニックネームは『終らせる者』『日本の悪夢』など
日本でのニックネームは『人造人間』である。
これは事故により全身にプレートが埋められ顔は何度も整形しイケメンになるり、体型も相撲取り体型からマッチョになったから。
そんな彼はPPVでハワイアンクルーザー級トーナメントを観ていた。
武者修行時代チームを組み切磋琢磨したリッチ兄弟を応援する為だ。
グレイの成長とライアンのアシストに嬉しくなり笑顔で見ていた。
決勝戦でトビーの実力に驚いていたもののグレイの優勝に我が事のように喜びを爆発させた。
その後トビーが試合に介入したライアンが許せずハワイアンヘビー級に挑戦した事に驚いた。
「オイオイ、元気過ぎるだろトビーのオッサン!
試合直後でしかも4試合目って(笑)」
試合が進むにつれ
「グレイ!もっとレフリーの注意を引きつけろよ!
散々ライアンにしてもらったろ!
知らないモブの方が機能しているぞ!」
更に進むと
「何だよ!このオッサン!テクニックある上にタフ過ぎんだろ!」
終盤に近づくと
「何だよアノ技!?合気道?時代劇!?
とにかく面白えよオッサン!」
次第にリッチ兄弟贔屓でなくなりトビーに注目していく。
「見たことも無い技だ!あれはエグい!!」
試合が終了しトビーがハワイアンヘビー級王者になるとSNSを通じ
【トビーのオッサン!
よくもオレの兄弟をやっくれたな!
次はオレが相手だ!!】
次のゴールデンウィークのシリーズ
世界的な大物との防衛戦が決まっているのに感情的にコメントしてしまった。
★☆★☆★
大物もまたPPVを観ていた。
プロレス界にブランクのあるフランクに変わりトーナメントにトビーを推薦したのは彼だった。
その大物の名は『ヒート・ライオン』フランクと同じく世界最大の団体WWUで全てのタイトルを獲得した数少ないレスラーの一人だ。
彼も若手時代日本マット界で青春を過ごし日米のプロレスの発展を願っている。
「オイオイ、フック(フランクのこと)とんでも無い化け物育てたな!
青木に勝ったのは伊達じゃねぇわけかい!
とにかく面白え!
娘達も面白えよ!歌もパフォーマンスも最高だ!
曲を提供したいぜ!」
彼はトップレスラーでありながらロックンローラーでもある。
阿久津のコメントに気が付くと
「オイオイ、若造が更に面白くしてくれているんじゃねぇか!
このスーパースターを無視して私怨かよ!
本当に面白えよ!」
ひと通り笑うとスマホを手にして
「マネージャーか?数日早めに日本に行くからスケジュール調整してくれ!
はぁ?次のツアーの前座を決めるオーディション?
キャンセルだキャンセル!
面白え事考えたからその為だから頼んだぞ!」
★☆★☆★
そんな動きを知らないトビーは美しい婚約者とカワイイ娘、愉快な仲間達に囲まれ美味しいステーキを食べながら幸せな時間を過ごすのであった。
お読み頂き感謝感謝\(^o^)/
ブックマークや評価を頂けるとモチベーション上がるのでヨロシクお願い致しますm(_ _)m
遠藤次郎のイメージとして天龍さんがオカダカズチカになったと思ってもらえると(笑)




