幕間 とある衛兵達の会話
本日二話目の投稿です。前話をお読みでない方は先にそちらをお読みください。
「聞いたか、あの話?」
「あれだろ?俺達から逃げるためにスライムの群れに飛び込んでったってやつ。」
「そうそれ。アイツはよっぽどのバカか命知らずだな。触れるだけで皮膚が溶け、侵食し、最後には全身爛れて死んじまう、物理も魔法も効かない最悪の魔物の群れに一切躊躇なく突っ込むんだもんな。」
「だよな。でも召喚者だし知らなかったんじゃねーの?」
「多分そうなんだろうけどそれでも俺らからしたら正気を疑うよな。」
「案外アイツらの世界ではスライムが弱いって認識があったりして。」
「そんなわけないだろ?あのスライムだぜ?」
「それもそうか!」
「「アハハハハ!」」
「くおらぁっ!私語はつつしめぇっ!」
「「ひいっ!すいません!」」
「あーこわ。隊長もピリピリしてんな」
「そりゃそうだろ逃げられたんだし。それにしてもなんでダンジョンの入り口にスライムの群れがいたんだっけ?」
「あー、たしか下層の転移罠が作動したんだろうって言ってたよな」
「そうだったな。でも、あのダンジョンだったらみんな一緒に飛ぶんじゃなくて、バラバラになってさらに下層へ飛ばされたりしてもおかしくないよなー」
「魔王軍の仕業だったりして」
「へっ、それこそありえねえよ。ここは王都だぜ?そんなやすやすと入られてたらもうとっくに攻め落とされてるだろ」
「違えねえ」
「「アハハハハハハッ!」」
「貴様らぁっ!まだ騒いでいるのかあっ!」
「「スイマセン!!」」
評価……ポイントを恵んでくれえぇ………。