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外界との接触と浪漫

あれから3日が過ぎた昼


バン!


突然ドアが開き部下の一人が入ってきた。


「はぁ、はぁ、東郷閣下!ただ今、大帝国沖で外界の男女二人が航海中のイージス艦によって救助されたそうです。それに加え、2人の服装はとても豪華でティルピッツ王国の貴族と思われます。」


『な!本当か!?』


執務室にいた自分を含む他3人も驚きの声を出した。それもそのはずだ。これから外交をしようとしていた国の貴族が我が国によって保護されたのだから。


「で、貴族と思われる2人の容態はどうなっている?」


「どうやら一命を取り留めたらしいです。」


無事という報告を聞き胸をなで下ろした。


「それでは、今どこにいるのだ?」


「1時間ほど前、こちらの港に我が国の例のイージス艦が到着し、入院しているとの事です。救助された時は、低体温などで危なかったらしいですが、現在軍医によると栄養失調になりかけているが外交に影響するほどではないとの事です。」


「そうか。では、車両の用意と病気側に連絡を。直ぐにでも向かうとしよう。」


『は!』


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


三笠大帝国 大帝国病院の一室


ピッ!ピッ!


「ふぁー。ここは、何処だ?それに妻は?」

私は、何処かは分からないが一様は助かったらしい。だが、この様な部屋は一度も見たことがない。それにこの音を発する箱は何だ?


ガラッー


一人で考えていると誰かが入ってきた様だ。が、王国の者が着ている服とは明らかに違っていた。何だあの緑と黒を混ぜ合わせる様に配色した服は?


「どうですか?今も何処か痛いとか寒いとかありますか?」


私が考えているとこの男は、そのように尋ねてきた。


「い、いや。悪いところは、無いのだが妻は何処に?」


「あ!奥さんでしたら隣のカーテンを開けるといらっしゃいますよ!」


ふぅー。とりあえず妻も無事だったか。だが、ここが王国でないのならば一体何処なのだ?


「すまんがここが何処なのか教えてくれ」


「はい!ここは、ティルピッツ王国より北に500kmにある三笠大帝国という国にございます。御二方は、大帝国の沖で漂流していたところを我々が救助いたしました。」


は?大帝国?帝国といえば大体が愚帝によって治められる国ではないか!と言うことは我々は奴隷になってしまうのか?


「す、すまぬが我々はこれからどうなるのだ?」


「多分ですが。後、少しで我々の国はあなた方の国へ行くことになっておりますので送り届けると思われます。ま、その話は我が国のトップである東郷閣下にお聞きください。もうじき来るそうです。」


「は、はぁ。分かりました。」


とりあえずは、大丈夫そうだな。だが皇帝ではなく閣下とは、変わっているな。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


数十分が経ち


「どうやら閣下が到着された様なのでご挨拶に伺いたい様です。」


「あ、ああ。よろしく頼む。」


私がこの様に返事をするとさっきまでの男が外に出て行った。後、閣下という人を待ってる間に妻も意識を取り戻していたので先程の話をすると王国に帰れる事が嬉しいのか泣いてしまった。


ガラッーー


「失礼します。お身体の方は大丈夫ですか?」


予想外に入ってきた男は、10歳を少し変えた男子だった?


「問題はないですが、あなたは誰でしょうか?」


「はい、私はこの三笠大帝国のトップであります。東郷 尊人と申します。」


え?えー!?この様な子供が皇帝!?ま、まさかな。年齢は、いってるが容姿が変わらないだけであろう。


「失礼ですがおいくつですか?それと我々のこれからは?」


「とりあえず年齢から言いますと今年で12となります。また、あなた方は数日後に行われる外交団の派遣に同乗していただき本国まで送り届ける予定となっております。ですので、準備の方お願いします。当日に迎えに上がりますので。あ、後、爵位とお名前を教えて下さい。」


「は、はい。私は、ティルピッツ王国で辺境伯の爵位を賜っておりますマルクス・ユーピテルと言います。そしてこちらが妻のアリア・ユーピテルと言います。」


辺境伯の隣にいた妻は、髪と瞳が水色でとても綺麗な顔立ちをしていた。


「こ、こんにちは。私は、先程ご紹介に預かりました。アリアと申します。以後お見知り置きを。」


それじゃあ相談といこうかな。学園に潜入するために。


「それでは、御二方にはご相談がありますので他の者は、席を外してくれ。」


『はい!それでは、準備に取り掛からせていただきます。』


ガラッーー

カタッカタッカタッカタッ


「それで、相談というのは?」


「いえ、金を寄越せとかそんなものではなく、ただ単にそちらの王国にある学園に編入させて頂けないかなと思いまして。」


何せ王都の学園といえば貴族がラノベを読む人にとっては浪漫溢れる場所だからなぁー。ま、異世界にあるだけでも浪漫か。


「は、はあ。その様な事でしたら是非協力させて頂きます。それに丁度、私達の娘も通っておりますのでSクラスという最優秀クラスにいけば会えるかもしれません。」


へぇー。娘さんも学園に通ってるのか。てか、流石辺境伯の娘、頭いいなぁー。


「それでは、出発当日にまたお迎えに上がりますので準備をお願いします。では!」


ガラッーー


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


一方、王都のエリシオン学園


「それでは、算術の授業を始めます。教科書を開いて下さい。」


バン!


突然、教室のドアが開かれ、学園の職員が入ってきた。


「あ、アリシア様はいらっしゃいますか!?」


「は、はい。ここにおりますが」


「た、大変です。ユーピテル辺境伯の乗っていた船が王国の沖で難破したそうです。捜索する為、王国の船が先程出発しました。」


え!?お父様の船が難破した!?


「ですので至急、辺境伯の領地にお戻り下さい。」


ユーピテル辺境伯が乗った船の難破は、王国にとってとても大きな出来事になったのをまだ三笠大帝国の者は知る由もなかった。









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