5 白い部屋
大変遅れました。
すみません
※この小説は一人称で進みます。
※この小説は固有名詞である名前が無く普通名詞である言葉を使って進んで行きます。
※誰が喋っているのか分かりやすくマークを振っています。
♪私
汚れ一つ無い真っ白な部屋・・・
部屋にあるのはベッド。
人の腰辺りに在る本棚。
机に椅子、机の上にはペンが一つ。
そこで私は寝ていた・・・・・
薄っすらと目が開き、私は目の前のいつも通りの景色を見る、いつもと変わらぬ天井をじぃーと見ていてふと
あることに気が付く。
♪「、、、なみだ、、、涙?ははっ、、、まだ私にも涙が流れるんだね」
もう涙なんて出る事無いと思っていた・・・
“あの時”から私の心にはぽっかりと穴が空いていて何をしても楽しくない
もう怒る悲しむ笑う・・・
そうゆう感情も浮かんで来ない。
兄さん姉さんが私の前から姿を消してもう十年の月日が流れた・・・・・
あの後、数日兄達の姿を見ないという事で心配した大家さんが警察に連絡した
らしい《←勝手に鍵を開けて中に入って不法侵入だと言われても困るので警察に
連絡を入れた》
警察は大家から部屋の鍵を借り、私を発見した。
発見した当時は私が既に死んでいると思ったらしい、ベッドで眠る私の姿は青白く人形の様だった・・・
だが、実際に死んでいてもおかしく無かった。
人は、食べ物が無くとも水さえ有れば一週間は生存が出来るらしい、だが水も無ければ三日ともたないと・・・。
私の場合飲まず食わずで数日経っていたのにも関わらず生きていた。
ずっと眠っていたので所謂、仮死状態となっていた、医者の話では生きていたのが不思議なくらいだと言う
仮死状態は心臓だけが唯一動いているだけで呼吸は止まっているのだ、蘇生術を行えば絶対とはいかないが息を吹き返すというものだ。
数日仮死状態だったのにも関わらず後遺症も無く半年近くのリハビリ期間を有して通常の生活を送れる様に回復した。
リハビリが半年近くも掛かったのは私がしたくないと言い張ったからだ。
目覚めた時、起きたく無かったずっと眠ったままが良かった、そうしたら楽になれたし夢を見続けられたのに・・・・・
楽しかった・・・幸せだった・・・あの日々の・・・・・
実際生きていても・・・とも思う。
愛してくれた・・・愛していた・・・者はもういない
楽しくも無い面白くも無い怒り悲しみさえも・・・ない
どうして生きているんだろう?
ここは精神病院、本当は元気になったら養護施設に入る予定だったのだが、当時の私は相当暴れたらしい・・・
暴れる私を押さえ様と大人達が私を押さえつけるのだが、私は押さえつける力が強くて痛いと嘘を言い脱走を繰り返した。
お試しで養護施設に入った時には独りでに笑いだしたり、部屋の物を壊したり投げたり水に沈めたりもした。
そうしたら、施設の子も里親候補の人達も私から距離を取ってくれた。
職員達は私がここに居たら他の子達に悪影響だし怪我をさせたら大変だと匙を投げた。
そんなこんなで今の病棟に至る。
取り敢えず起きベッドに座る。
そして時計を見ると朝の五時だった、この施設の起床は朝の六時と決まっている。
だから今はしーんとしているまるでここに居るのは私だけなんじゃないかと思う程だ。
取り敢えず固まった体をストレッチでほぐした。
六時の起床まではまだ時間があった。
人生山あり谷あり色々ありますね。"(-""-)"
急に寒くなり皆様体を冷やさない様に。
ありがとうございました。(*´Д`)