連絡
一通りゲームを終えて現実世界に戻った俺はヘッドリンクを頭から外した。いつもより気合が入っていた篠宮をさっき見たくチラッと見たその時、部室の扉が開いた。
「渡辺先生」
「よ、久々だな」
「本当ですよ。先生全く部活に来ないんだから」
「悪いな。こっちも色々あるんだ」
頭をかきながら謝罪する先生。俺この人見るの本当に久々なんだけど。
「それで何かあったの? あんたが来るってことはそういうことなんでしょ」
「流石高崎。よく分かってるな。七月二十八日に合宿する事になった」
「それはまた急ですね」
「ま、まあ私も忙しいからな」
そう言って目を逸らす先生。完全に忘れてたな。
「そうすると、丁度一週間後だな」
「すぐじゃない。全く準備してないわよ」
「仕方ない。合宿まで部活は休みにしよう。色々準備しなきゃいけないしな」
「了解」
「賛成です」
「それが一番いいわね」
満場一致。こりゃ明日から合宿の為のもの集めだな。
「合宿の期間は三日間。残念ながら私は行けないが、お前達ならなんとかなるだろ」
「先生行けないんですか?」
「悪いな仕事が多くって」
そう言って手を振って部室から出て行ってしまう。全く自由人だなあの人は。
「なんか、もう一回入る気にならなくなって来たわ」
「確かに」
「それじゃ、今日は解散にしよう。確実、合宿の用意を忘れないように」
「はーい」
こうして、夏休み最初の部活は終わった。




