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魔術王と氷の魔女  作者: 上総海椰
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プロローグ

そこはフィリンギの地。

夏の一時期だけ人間が使う小屋。

そこにその五人はいた。

「人間ごときあのまま皆殺しにしてしまえば、良かっただろうに。新参者のせいで」

「すみません、ヴァキュラ様」

その黒服の男は膝をつき頭を下げる。

「カリヤ坊はアデルフィ様の言いつけを守っただけじゃよ。人間界でことを荒立てるなとな。むしろ反省すべきはコブリの方じゃ」

ギロリとヴァキュラはコブリを睨む。

「お、俺は悪くねえって。あの結界、目が鋭すぎんだよ」

コブリと呼ばれた魔族は不満を漏らす。

「確かにそれも一理あるのう。あの結界の主なかなか良い目を持っておる。人の集まるところであのモノの情報を集めたかったのじゃが…かえってそれが裏目に出てしまったの」

残念そうにヴァキュラは続ける。

「全く本来ならあんな都市ぐらい俺たち五人であれば簡単に制圧できるものを」

「制圧じゃない。壊滅だろ。…それで戦って人間の一都市更地にするつもりかよ?教会を敵に回せばここでの捜索どころではなくなるぞ。これだから男爵は…」

子供の姿をしたモノはコブリに冷ややかな視線を送る。

「アデルフィ様は和平を望んでおられる。その意向に背くというのであればこのわしの躾けを受けてもらうことになるぞ、のうコブリ」

ヴァキュラという魔族はコブリという魔族を見据える。

ヴァキュラの背後からとてつもない魔力が漏れ出る。

「じょ、冗談です」

「あはっはっはっは、面白いなぁ。ついてきてよかった。久しぶりにヴァキュラの本気が見れるかもしれないなんて…最高じゃないか」

凄惨な笑みを顔に浮かべその子供は高らかに笑い声をあげる。

「こう力を存分に振るえる機会ってのはそうはないからね。モール魔法長候補…楽しませてくれるといいな」

子供の周りには黒い影が蠢く。その魔力の濃度は人間がそれを吸い込めばたちまち死に至るレベルの濃度である。

「ジーリア、漏れ出る魔力を抑えよ」

「私としたことが」

「あの男は三人の伯爵と二人の男爵を殺しておる。あの三人が簡単に負けるとは思えん。油断はならん。…オルドリクスは既に復活してるかもしれぬ。

とにかくまずは見つけ出すことが先決じゃな」

「それでは私は再びあの男めを探してまいりましょう」

腕を組んで黙っていた男が外に出ていく。鹿の頭を持つ魔族。

大きな角を持ち筋肉ははちきれんばかりだ。

「すまんのう、エドランデ」

「なんの、探査に使える魔力を持つのは私だけ。必ずやヴァキュラ様のお役に立って見せましょう」

そういうとその魔族はドアから外に出て行った。

いよいよオルドリクス編スタート。

五人の魔族は全員『爵位持ち』。会話でわかると思いますが。

さらにこの中でヴァキュラってのは…。

それは読んでのお楽しみ♪

カリヤ再登場。五人はシャレにならないほど強いっす。

インフレすごいよん。少年漫画並みだ!

あー楽しい。

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