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赤いカンナに見守られて  作者: 青木 章
4/9

出会い3

その番組内で、愛ちゃんが知らない街に出て色々なお店を紹介していた。

ハンバーグ屋はその中の一軒だった。


ハンバーグ定食をトレイに載せ、慎吾とテーブルの方へ歩き出すと、

「おー!こっち、こっち」

賢一が人懐こい笑顔で手を振っている。

淳志達が定食の列に並んでいる間に、窓側の端のテーブル席を陣取ってくれていた。

「サンキュー、サンキュー」

淳志は賢一の横に座り、慎吾は正面に座った。

「席取りご苦労!早く並びに行かないと食い終わっちゃうぜ」

慎吾は箸を口で割りながら賢一に言った。

賢一はニヤリとすると、ラーメンカウンターの列に視線を投げた。

「大丈夫。この俺にはかわいい、かわいい手下がいるからよ」

淳志も列を見る。

「手下?お前まさか部活の後輩に並ばさせてんの?」

「まあね。部活中じゃなくても、後輩は先輩の為に尽くさないとね」

ニヤニヤする賢一は、中等野球部のキャプテンだ。

気さくな性格で、誰かれ構わず仲良くなれる特技がある。

それに弟が三人もいる家庭で育ったからなのか、後輩の面倒見の良さから人望も厚い。

「健気な後輩君は、その笑顔に騙されてる訳ね」

「ちょっと君、人を詐欺師みたいに言わないでくれるかな」

賢一はそう言いながら、ラーメンを載せたトレイをおそるおそる運びながら、キョロキョロと辺りを探している後輩を見つけると、さっきの様に、人懐こい笑顔で後輩を呼んだ。

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