第16話 従者契約と脱出
一方、俺は夜叉姫との激闘を制し勝利をおさめた。
早速報酬をかくにんした時、視界の横に新しい画面が表示されていることに気がつく。
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夜叉姫から従者申請が来ております。
探索者の中には時々魔物から従者になりたいと申し出てくるもの達もいます。
魔物と従者契約をした際、以下の特典が付きます。
・従者は契約を交わした探索者に危害を加えることができなくなる
・従者をいつでも召喚・帰還できる
・従者は探索者と一緒に戦ってくれる
・契約を交わした魔物は基本的に人間と友好的になる
・許可すれば装備もつけられる
夜叉姫を従者にしますか?
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通知を見て正直驚いた。
さっきまで戦った化け物級の魔物を仲間にできるということだ。
勿論、万年ぼっちの俺に仲間ができるのは有難い。
俺は直ぐに従者申請を許可した。
「許可する」
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“鬼神”夜叉姫を従者にしました。
『従者召喚:夜叉姫』を取得しました。
従者に名前をつけてください。
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名前? 名前つけれるのか……うーーん、そんなこと全然予測してなかったから全く考えてなかったぞ。
俺は彼女の外見見ながら悩む。
「鬼嫁? それだと駄目か……うーーん、赤い髪……赤い……紅い……」
悩みに悩んで俺はある一つの名前を決めた。和風の感じと彼女の朱色髪の枝先を見て思いついた。
「紅葉、紅葉にしよう」
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命名:紅葉
設定が完了しました。
ステータスの閲覧が可能になりました。
従者名:紅葉
レベル:999
種族:鬼神
称号:【殺戮鬼女】
→戦闘中、殺戮ゲージが増加する。殺戮ゲージを消費した分の力と速が増加する。
ランク:S級
HP:9999/9999 MP:6666/6666
殺戮ゲージ:0/5000
力:10311
防:8500
知:3333
速:15555
運:9006
装備:【智慧ノ面】
スキル:【刀剣マスタリー】Lv.MAX
【鬼神覇気】Lv.MAX
【二刀流】Lv.MAX
【防御貫通】Lv.MAX
【剣ノ舞】Lv.MAX
【畏怖】Lv.50
【自己再生】Lv.50
【火炎魔法】Lv.MAX
【永炎一閃】Lv.50
【黄泉還り】Lv.50
【カバーリング】Lv.10
耐性:【基本属性無効】
【物理攻撃耐性】
【聖光属性耐性】
【暗黒属性耐性】
【魔法攻撃耐性】
【状態異常無効】
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うわぁーーめちゃくちゃ強いじゃん。
これが今日から俺の従者ってこと? 凄い頼りになる。
「さっきは殺し合ったけど、これからは仲良くやろう。よろしく紅葉」
俺がそう声をかけて右手を差し出すと紅葉は跪いていた体勢から突然立ち上がり、俺に向かって歩いてくると差し出した右手を無視して突然俺を包み込む様に抱きついてきた。
黒い着物の下から感じる仄かな体温と柔らかい胸の感触が同時に俺の顔面に広がってくる。
驚いた俺は思わず紅葉から離れると、紅葉は俺のことを恋しそうに追いかけてはまた抱きしめて今度は頭を優しく撫でてくる。
さっきの戦っていた時とは違い、まるで小児を愛でる母親?の様な振る舞いであった。
恐らく、これが本来の紅葉……いや、夜叉姫の本性だろう。
母親の如き、優しく包容力のある性格だったのだろうがやむを得ない闘いが続き、狂乱していたのだろう。
これが紅葉自身の俺に対する精一杯の愛情表現だと言うなら、あまり邪険にする必要もないだろう。
それに……怒らせると怖そうなので基本は好きにさせてやろう。
紅葉にされるがままに頭を撫でられながらも、俺はさっき取得したアイテムを確認する。
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アイテム名:夜叉ノ御面
レア度:レジェンダリー
種別:頭防具
防御力:0
詳細:呪い防具。この防具は装着後1時間の間、装備から外すことができなくなる。
この防具の装備中、装備者は夜叉に身体を乗っ取られ狂乱状態となり、理性が眠りにつく代わりに全ステータスが2倍になり、外的なあらゆる状態異常を無効化する。
1時間後、装備は自動で外れ、再装備は24時間後可能になる。
アイテム名:妖刀・宗近
レア度:レジェンダリー
種別:刀剣(エンチャント武器)
攻撃力:+500
詳細:この武器を使った攻撃全てに【障壁看破】【能力上昇看破】【幻影看破】が付与される。
アイテム名:妖刀・鬼丸
レア度:レジェンダリー
種別:刀剣(エンチャント武器)
攻撃力:+500
詳細:この武器を使った攻撃全てに【物理防御低下攻撃】【弱点特攻】【体力吸収】が付与される。
アイテム名:霊刀・鬼柴田
レア度:レジェンダリー
種別:短剣(エンチャント武器)
攻撃力:+100
詳細:この武器で攻撃した際、【即死スタック】を獲得する。
【即死スタック数】%の確率で敵が即死する様になる。
【即死スタック】は最後の攻撃から10分後に減少を開始する。
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な……なんだこれは……
隠しボスを倒せばレアな武器をドロップするとは聞いていたがこれほどまでの代物をこんなにも……もしかすると、俺の運が関係しているのかもしれないけど。
日本の名刀の名を模した武器の性能も目を惹く物ばかりだが、中でも一番上の防具に興味がそそられた。
夜叉ノ御面を装備すれば、身体の自由を1時間失う代わりに全てのステータスが2倍になるという。
まるで馬鹿が考えた様な能力に驚きを通り越して最早吹き出してしまった。
それともう一つ、俺には気になる点がある。
装備説明欄に載っている『理性が眠りにつく』と言う言い回しの部分、本来普通なら理性を『失う』やら『無くなる』などと書く筈だがあえて『眠りにつく』という言い方をしている。
それを見て、俺の中である予測が生まれた。
(もしかして……身体は起きているけど俺自身の理性が寝てるからスキル【寝る】が発動するのでは?)
「……な訳ないか」
それが可能なら俺のスキルと相性が良すぎるぶっ壊れ防具になるぞ。まぁ、もうすでぶっ壊れ防具なのだが……
取り敢えず、いつでも装備できるよう頭の横にでも付けとくか。
それと刀剣だが、俺は短剣の方を装備したいので2本は紅葉に装備させてやろう。
よし、これで装備は整った。あとは……
俺は部屋の奥を見ると緑色の空間の切れ目が出来ているのが見える。
恐らく、あのゲートを使えば穴に落とされる前の元の場所へと戻ることができるだろう。
「紅葉、そろそろ行くぞ」
俺がそう言うと紅葉は俺から手を離し、俺の後ろに付いた。
「よくもやってくれたな……葛嶋」
俺を殺そうとした奴にもう慈悲はない。奴に会ったら俺は……
俺は心の中で固い覚悟を決め、一歩踏み出しゲートを紅葉と共に潜っていた。
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