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【朗報】幼馴染をチャラ男に寝取られた俺、寝て起きたら爆速レベルアップできる能力で1年後には人生逆転できた模様〜大バズりしたチャラ男復讐配信がきっかけで世界を救う事にもなりました〜  作者: 霞杏檎
第一章 屑男断罪編 覚醒と始まり

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第15話 緊急配信

 ーー同時刻。


「おりゃああああ!!!!」


 鈴木が威勢の良い発声と共にロングソードを振り下ろした。


 目の前に居た黒い羽の生えた、赤い顔の魔物は鈴木の一撃によって真っ二つに切り裂かれ絶命する。


「妃兎絵! 二多恵! 次だ! 次を撃ち落とせ!!」


「はい!! 行きますよ二多恵!!」


「参る!!」


 鈴木の言葉で二多恵の先端から無数の青色の魔法陣を展開する。


「喰らいなさい! 氷針乱弾(アイシクルランス)!!」


 妃兎絵の詠唱により、魔法が行使されると魔法陣から無数の氷の刃が生み出され、魔物達に向けて打ち出される。


 大量の氷の刃が宙を舞う魔物達の羽を貫き、魔物達はそのまま地面へと落ちてきた。


 そこへ、素早い動きで接近した二多恵が倒れ伏した魔物達を瞬時に切り裂く。


 *************************************

 魔物『コッパテング』10体の死亡を確認しました。

 *************************************


「よし、これで終わりだな」


 小川圭太がいなくなった葛嶋パーティ達は、新たにできた道を進んで道中に現れた魔物の討伐に勤しんでいた。


「お疲れさまでした……」


 美香が戦闘で傷ついた鈴木に近づいて治癒魔法をかける。


「……」


 治癒魔法をかけ続ける間の美香の顔がとても暗い表情をしている事に鈴木は無視をすることができなかった。


「……小川君の事は残念だった」


 鈴木は後ろに居る葛嶋に聞かれないように美香にだけ聞こえる声で話しかけた。


「……すみません」


 美香は少しだけ驚いたような顔をして、鈴木の顔を見た後にまた俯いてしまった。


「謝らなくて良い。君の前で言うのもあれだが……正直、葛嶋のやっていることは度が過ぎている。あれは探索者であってもただの人殺しだ」


「私だって分かっています……でも」


「逆らえないんだろ?」


「……」


 鈴木の言葉で美香は言葉を詰まらせる。しかし、鈴木は美香が下唇を噛んで堪えている様子から彼女の気持ちを察することができた。


「俺には家族がいる。妻と娘だ。娘は最近4歳になったばかりでな……俺は妻と娘の為に探索者になったんだ。家族の為ならどんな環境でも金を稼げるなら良いと思ってこのギルドに所属したんだが……正直、葛嶋は好きではなかった。最年少な上に一年足らずでS級に上がった天才と言われているが、それ以外は話にならない。今まで別ギルドへ移籍しようか悩んでいたが、今日で決めることができたよ。俺はこのクエストを終わらせたら、県外のギルドに移籍する。それが俺ができる唯一の反逆だ。君も辛いと思うが、とりあえずお互い……今は生きて出ようじゃないか」


「……そう、ですね」


 彼女の顔から出る悲しみは鈴木の言葉では消えることはなかったが、少しだけ顔の血色が良くなったような気がした。


「おい、いつまで治療してやがる。もう治ってんだろ!」


 後ろからズカズカと鈴木と美香の間に割って入るように来た葛嶋は鈴木の腕を掴んでいた美香の腕を乱暴に掴むと引き剥がした。


「ひ……ご、ごめんなさい」


「浮気ならゆるさねぇからな?」


「葛嶋さん! 彼女は何も悪くないですから。俺が少し話を……ぐうぅ!?」


 葛嶋は鈴木の胸ぐらを掴み、自身の厳つい顔を近づける。


「あん? んだてめぇ? 俺に指図すんのか?」


「す、すみません。なんでもありません」


 葛嶋の眼力に怯えた鈴木はただ謝るだけであった。


 葛嶋は鈴木から手を離し、美香の肩を組んで先へと歩き始める。


「鈴木さん、大丈夫ですか?」


 妃兎絵は葛嶋が離れていったのを見計らい、鈴木の元へと近づく。


「……大丈夫だ、くそ……葛嶋め……」


 鈴木はただ後ろで葛嶋を睨みつけるとしかできない。


 あまりにもパーティの雰囲気が悪い様子を後ろで見ていたぴよこも不機嫌になっていた。


 コラボ配信なのにこれと言った取れ高もなく、目の前では最悪な雰囲気が漂うパーティは配信の花にもならない。


 案の定、刺激を求める視聴者達はどんどん離れていき、落ち込んでいく同接数にぴよこもイラついていた。


(取れ高なし、パーティの雰囲気も最悪、おまけに平気で人殺し……正直、コラボなんてしなきゃよかった。わざわざこんな田舎まで来たのに……まじ最悪)


 ぴよこも今回の配信は正直諦めていた。


 荒れているコメント欄を眺め、荒らしコメントをミュートにしながから大きな溜息を吐く。


 その時、ふとまた小川の顔が頭をよぎった。


 もしかしたら、奇跡的にまだ生きていて物凄い取れ高のある絵を見せてくれるのではないかと。


(まさかね)


 ぴよこは最後の生死確認気分で気まぐれに小川に取り付けたカメラを確認した。


 カメラをつけた瞬間、前に見た真っ暗な画面とは一変して、目の前には般若の面をつけ、二刀の刀を持った和服の女型の魔物が表示された。


(え!? 何これ!?)


 ぴよこが驚いたのも束の間に、画面は激しく揺れ、視界が驚異的な速度で動く。


 魔物の激しい攻撃を回避し、受け止め、弾きかえす様子を主観で見れるため迫力が段違いだった。これまで見たこともない戦闘レベルにぴよこは見惚れてしまった。


(な、なんなのこれ? まさか、あいつが戦ってるってこと?)


 見たこともない敵、桁違いの戦闘レベル、そして迫力のある絵……ぴよこ、いや全ての配信者にとって取れ高の全てが詰まっている映像がぴよこの眼前に広がっていた。


 ぴよこは思わず、配信を自身の視点から急遽小川の視点へと切り替える。


 そして、配信タイトルを『緊急配信!! 無名の探索者による隠しボスソロ討伐!!』に変更したのだった。

最後までお読み頂きありがとうございます!

この作品を読んで


「面白い!」


「続きが気になる!!」


「これからも続けて欲しい!!」


もし、以上の事を少しでも思ってくださいましたら是非評価を『☆☆☆☆☆→★★★★★』して頂く事やブックマーク登録して頂けると執筆のモチベーションに繋がります!!

それでは次回まで宜しくお願いします!

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