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樹木転生生活  作者: シキシ
転生
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人生終了

はじめまして、初めて小説家になろうに投稿しました。これからよろしくお願いします。

昨日、夢に変な人が出てきた。

夢だからと言ってしまえばそれまでなのだが、今までの人生であったことのない人で、顔つきや体つき、性別までもあやふやだった。

その人は俺にこう言ってきた。

「私は別の世界の管理者です。私の管理している世界の各地で大規模な戦いが起こり、魂ある多くの生物が死にました。

それにより現在、魂のサイクルが間に合っていません。

魂のサイクルとは、死んでしまった生物の魂から、生前の記憶や感情等を消し、新たに転生させることをいいます。

魂のサイクルが、本来は滞ることはないのですが、先程申し上げた通り、多くの生物が死んでしまい魂のサイクルが間に合っていません。

なので、貴方のいるこの世界の管理者に相談したところ、

『この世界で、明日から1週間の間に死んだ生物の魂を持っていくといい。ただし、この世界は比較的に争いが少ないので、そちらの世界で転生させるさい、記憶を残しある程度の特殊な力を与えて、死ににくくするのが条件だ。』

と、言いこの世界の魂を貰っていく許可をいただきました。

そこで、明日から1週間の間に死ぬ生物を調べ、知性ある生物には死亡前にお会いし、今回の件の成り行きを説明させていただいてます。

そして、私の世界にせっかく来ていただくので、死んでこちらの世界に転生する際、特殊な力だけでなく1つ願いを叶えようと思いますので、死ぬまでに願いを決めておいてください。

話が長くなりましたが人生最後までよき人生をお過ごし下さい。またお会いしましょう。さようなら。」

話が終わると変な人がまばゆい光に包まれ、気付くと俺は夢から覚めていた。

夢の内容はなぜかしっかり覚えていたが、仕事もあるので気にせず、朝飯を手早く済ませ出勤することにした。

俺、森上 光生は現在35歳 独身で大手企業で働いている。

・・・ではなくその大手企業によく出入りしている下請け会社の1つで働いている。

毎日残業は当たり前、残業手当は雀の涙、毎年社員が1人、2人辞め、替わりの新人がはいって来る。

そんなところで働いている俺は、夢のことなど気にせずせっせと働き続けた。

その結果、夢を見た日から5日後、過労で倒れそのまま死んだ。

死んで「やっと人生が終わった、これで働きなくていい。」と、思っていた。

すると、夢出てきた変な人が現れて、

「お迎えに来ました、森上 光生さん。貴方を転生させに来ました。願いを1つおっしゃってください。」

その言葉を聞き、俺は固まった。

以前見た夢のことは、なぜかしっかり覚えていたが、本当に転生することになるとは全く思って無かった。

正直、転生とかをしてもう一度生きようとは思わない。

なので、転生をなしにしてもらおうと話しかけると、

「あの、すみませんが転生をなしにしていただくことは出ー」

「魂の必要量が決まっているので出来ません。」

はっきりと断られた。

こうなると、転生後のことをまじめに考えないといけない。

貴族に転生すれば贅沢でき、楽しく暮らせるかもしれない。

でも、民や領地の管理などで働きづめになるかもしれない。

村人や商人、農民になれば自由な生活を送るかもしれない。

でも、領主によっては重労働等を課せられるかもしれない。

人外の生物になれば何にも縛られず生きれるかもしれない。

でも、生きていくためにがんばる必要があるかもしれない。

等々、いろいろ考えたが『働かなくてすむ方法』は思い付かなかった。

なのでもう願いを丸投げすることにした。

「俺の願いは『働かなくてもよくなりたい』です。」

「・・・、はい分かりました。貴方の願いは『働かなくてもよくなりたい』ですね。」

と、呆れた顔をしながら了承してくれた。

俺は「なんでもいってみるものだな」と思った。

「では、この世界の管理者からの条件の特別な力、私の管理する世界で言うスキルをお与えします。

貴方の転生後のことを考え、『意思疎通』『領域支配』『補助人格』『種子作成』を与えます。」

そういうと5つの光が俺の体に入ってきた。

俺がその現象に驚いていると、あしもとに魔方陣が現れて輝きだした。

「転生の準備が整いました。では新しい生活ををたのしんでください。」

「ちょっと待ってください、スキルの『種子作成』はなんですか?農民にでもなるんですか?」

「いいえ違います。貴方の転生先は、『魔樹』です。それではさようなら。」

「え、ちょー」

俺が言い終わる前に魔方陣の輝きがまし、俺の意識は暗転した。

そうして俺は『魔樹』としての人生、樹生?を送ることとなった。

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