表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
いつか夢はかないますか?  作者: 武上渓
9/13

ー4話逃避行

ー第4話逃避行


頭をよぎったのは、米軍の推進派が最高の殺人マシンを送り込んできた………だった。

普通の部隊ですら、逃れられないかもしれない。

桑畑の道を全力で走った。カメラは捨てられない。画像がなければ凍結停止派の要請に応えられない。そして、二度とここには来られないだろう。そして生きて帰らなければならない。

渡辺のコンビニに、許せる?と聞く為に。


桑畑の道は、天神川に突き当たる所でアスファルトの道に出る。堤防に斜めの上がり口が有り駈け登る。

前方に熊野橋が見える。僕と渡辺が居た。渡った所に熊野天神が有る。

そこに赤いセリカが走って来て、ブレーキを軋ませた。

セリカダブルエックス リフトバック。リアが斜めに降りている。

年代が合わない気もするが、時代と違和感はない。

バラバラと軍靴の音を響かせて、背広の男達が降りてきた。男達は僕を見つけているらしく、渡辺達には見向きもしない。


しかし、男達の背後で二人はセリカに乗り込んだ。

「何を?」

セリカは急発進した。親父のカローラを内緒で走らせた記憶が甦った。

バックしてこちらに向きを変える。男達が慌てて堤防下に跳ぶ。

セリカはこっちに走って来た。

「ムチャすんな!」

運転席のクソガキは笑っている。

「足届いてんのか?」

運転席を覗き込むと、ペダルは渡辺が担当していた。

「降りろ!無免許運転だ!あ~っ俺が運転する!」

ペーパードライバーだが、中学生のカップルが二人羽織で運転するセリカには乗ってられない。

「よしっ。右足の親指の先にセンターラインが来るようにと…」

「ホントに免許有るの?」

ギアを入れて、クラッチ合わせしながらアクセルを踏む……が唸るだけで動かない。

そこで渡辺がサイドブレーキを戻した。カタパルトの戦闘機のようにセリカは跳びだした。バックミラーに取り付いていた男が振り落とされるのが映った。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ