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4人の王子と1人の皇太子  作者: アルゴンa
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第五王子フェレク

第五王子フェレク、彼の母は王宮に仕えるメイドの1人だった。

今はもうこの世にいない……去年死んだから。だけど、幼すぎる彼にはそのことは分かっていなかったと皆は思っている。


彼にもまた、前世の記憶があった。

フェレクの前世は、争いの多い世界だった今とは違ってたくさんの人や戦友達が死んでいった。前世での人生が終わった後、彼は後世でこう呼ばれていた。 ウマルキヤの勇者エイン、と。


生まれ変わった後、この後世争いに夢中な周りの人々を見て自分たちが築いたものは無駄なことではなかった平和な世の中が訪れたそう思った。だけど、そうではなかったのかもしれない。どこかでその平和な世界は消えていっているそう感じた。


「やぁ、フェレク。遊ばないか?」


兄エルトンが入ってきた。


「おにいしゃま?」 


「そうだよ‼実は、グランお兄様の所に行けなくなった」


残念そうに兄はいった。


「うー?おにいしゃまだいじょぶ?」


取り敢えず幼児の振りをしておく。


「……ありがとう。」


そういって兄は出ていった。なぜお礼を言われたのか?


❮君は、転生者ってやつ?❯


「なんのこと?」


❮……まぁいいか君のお兄さんはこの国を破滅に追い込むことにしたよ僕とね。助かりたければ逃げて❯


「な、なんだと!!!」


❮そうだな~ウマルキヤが一番安全かもよ。じゃあね僕はこれで失礼するよ。❯


「……冗談じゃない。この国はもう長くはないか、俺は逃げることしかできない。何もないのか兄を殺すことも止めることはできないのか……」


呟いた一言は誰にも届くことなく消えていった。


その日、第五王子が王宮から逃亡した。武器とコインを持って王子はこの国は破滅する、そう言っていた。このときの王子の様子はまるで、英雄のようであったらしい。もしかすると、神様が力をくれたそういう人もなかにはいた。3歳の王子が脱出なんて不可能なことだからだ第五王子は他の妃や王子に殺された、人々はそう結論付けた。


ウマルキヤでは有名な女傑アリシア=ルーランジー、その傍らにいた英雄エイン=フェレク彼が逃げた第五王子だという人もいる 


❮彼は兄を止められなかったただひとり真実を知っていたのにね英雄になる道を選んだか…❯


空からその様子を見ていた亡霊イミルはニヤリと笑って、呟いた。







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