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Private Detective Satomi  作者: 坂上聡美
3.北の国で

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1.北海道旅行

 友人の木崎きさき えみと共に北海道へ旅行に来た聡美。

「北海道はまだ寒いね、まさに北国」

「そうね」

 86のエンジンをかけ、フェリーから出る。

「とりあえず、どうするかな」

「寝床の確保ね。観光地巡りは明日にしましょう?」

「そうだね。じゃ、旅館探しだね」

 聡美はホテルを探して86を駆る。

 だが、旅館がなかなか見付からない。

 それからしばらくして、ようやくビジネスホテルを見付けた。

「あれでいい?」

「いいよ」

 86がビジネスホテルの駐車場に止まる。

 降りてくる聡美と咲。

 二人はホテルに入ってチェックインした。

 用意された部屋に入る。

「綺麗な部屋だね」

 と、咲。

 聡美はベッドの寝心地を確かめるために横たわった。

「ふかふかで気持ちいわね」

「それはよく眠れそうね」

 聡美はベッドから降りた。

「なんか食べに行こうよ」

「そうね。まだ何も食べてなかったわね」

 二人が部屋を出ようとした刹那、向かい側の部屋から悲鳴が聞こえた。

「きゃああああ!」

「……!?」

 聡美は部屋を飛び出し、向かい側の室内に入った。

 従業員が腰を抜かしており、部屋にナイフで刺されて倒れている遺体があった。

「何があったの?」

 咲が入ってこようとするのを聡美は制した。

「入らないで。そこにいて」

「何よ?」

 だが咲は入ってきて遺体を見る。

「きゃああああ!」

 悲鳴をあげる咲。

 騒ぎを聞きつけて、同じフロアの他の宿泊客が野次馬として集まってくる。

 聡美は腰を抜かしている従業員に声をかけた。

「すみません。現場を保存したいので、出てもらえますか?」

「あ、あなたは?」

 聡美は従業員に探偵手帳を見せた。

「探偵さんですか」

「部屋を出たら警察を呼んで下さい」

「わかりました」

 従業員は部屋を出ると、受付へと向かっていく。

 聡美は遺体を調べる。

 死後二時間が経過しているようだ。

 死因は心臓を一突きされたことによるショック死と思われる。

 聡美は手袋をはめると、被害者の遺留品を調べた。

 財布、免許証、タバコ、ライター、腕時計。

 被害者は男性で名は小御門こみかど 健助けんすけだ。

 そこに警察がやって来る。

「速かったね」

「君は?」

 刑事の問いに聡美は探偵手帳を見せる。

「探偵か」

「遺体の状況ですが、死後二時間ほどで、死因は心臓を突かれたことによるショック死だと思われます」

「そうか。ご苦労なこった」

 鑑識が部屋へと入ってくる。

 聡美と咲は部屋を出た。

「聡美、どうするの?」

「当然、調べる」

「大丈夫?」

「何かあってもこれがあるから」

 聡美は指で拳銃を表現した。


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