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異世界ドクロは自由がお好き‼  作者: 寿限夢
アルバス授業編
33/60

ハガケン!?

授業編、今回で終わりと言ったね?

あれ、嘘だから(泣)

てな訳で、もう少しだけ続きます。

後今回、書き方を少しだけ変えました。


 その後、酸欠でダウンしたマリアが復活したところでようやく授業を再開。


 初日にして中断すること早二回。この流れも、かれこれ三回目である。


 「それじゃあ、次! ポコ君!」


 「はいっす!」


 次に挑戦するのは、我らがツッコミ担当、ポコ君。先の二人に触発されたのか、気合い充分だ。


 「それじゃ、いくっす!」

 

 そう言って目を瞑り、魔力を放出し始めるポコ君。

 前に出した手のひらを中心に、魔力を集中する。

 やがて、それに答える様に、全身から黒い砂粒の様な物が溢れ出し、チエちゃんやマリア同様、手のひらの上に、黒い、砂を固めた様な球体が出来上がった。


 「で……出来たっす……!」


 「ふむ……手のひらの上に球状魔力……ポコ君も魔力性質もまた、私やチエちゃくん同様、" 柔 " 性質だね……」


 手の上に浮遊する球体を眺め、嬉しそうに呟くポコ君に、マリアが答えた。

 ふむふむと頷きながら、ジッと手のひらの球体を観察している。


 「ふむ……構成密度、速さともに問題無し……。少し安定性に欠けるけど、初めてやるにしては、上出来だよ★」


 「本当っすか!?」


 「うん★ ただ、魔力総量においては少しだけ平均より下かな★ でも、それも練習次第でいくらでも増えるし…………ふむん!?」


 「えっ!?」


 突然、驚きの声を上げるマリア。

 それと同時に、ポコ君もまた、驚きの声を上げる。

 見れば、手のひらに集まった球体の色が、白く変色し始めていたのだ。

 真っ黒な球体の一部から、少しずつ変色していく。

 

 「えっ!? えっ!? なんすかコレ!? なんすかコレぇ!?」


 「ふむ!? これは……!?」


 「知っているのか!? マリちゃん!?」


 「いや! さっぱりわからん!!」


 「ちょっ!! 何なんすか!? もーー!?」

 


 混乱するポコ君を他所に、球体の変色はどんどん進行していく。

 墨を流した様に真っ黒だった色が、侵食した白と徐々に混ざりあい、薄い鈍色へと変化していく。

 それと同時に、黒い砂粒の集まりのようだった表面が、つるつるとした滑らかな物へと変わっていき、遂には鏡のように光りを反射して、鈍く光だした。

  

 「ひえぇぇっ!! なんか光だしたっす!? やばいっす!! まぶしいっす!!」


 突然の出来事に、慌てふためくポコ君。

 右手はそのままに、アワアワとパニック状態に陥っている。

 そしてそのせいか、右手の上の球体が、右へ左へと揺れて……、

 てっ! アレって確か、爆発するんじゃなかったっけ!? 


 「ちょっ、待っ、ポコ君! とりま落ち着けって!」


 「これが落ち着いていられるっすか!? ホント何なんすかコレ!! ひょっとしてアレっすか? オイラ死ぬっすか? オイラ死ぬっすかぁ!?」


 「死なないから!! 死なないから!!」


 「いいから落ち着け!! この馬鹿!!」


 「ポコ君……だめ……! そんな……揺らしちゃ…………あっ!!」


 宥めにはいったチエちゃんが、驚きの声を上げた。

 それもそのはず、パニックで集中が切れたのか、ポコ君の手のひらにあった球体が、右手からこぼれ落ちたのだ。

 薄い、鈍色に光る球体が、床目掛けて落ちていくのが見えーー、


 「伏せろ!!」


 そう叫び、その場にいた全員を抱え込み、地面に伏せた。

 いくら[死狂い]で強化されてても、ドアまでは遠い。苦肉の策だ。


 えっ? 球体をなんとかしろ? ハハっ♪ 無茶言うな♪ あんないつ爆発するか分からんもん、どうしろと?


 ごっ、


 重く、鈍い音が聞こえた。

 球体が、床にぶつかった音だろう。

 力を入れ、衝撃に備える。

 


 次の瞬間、果てしない大爆発が、周囲を襲いーー。






 ………………

 …………   

 ……?




 襲い……?

 



 ……あり?


 


 何ともないぞ?




 「あれ?」


 「何も……」


 「起こらないっすね……?」


 自分の下にいたスズちゃん達も、首をかしげる。

 おそるおそる振り返ってみる。すると、さっきまで自分達がいた場所に鎮座する、鈍色の球体の姿があった。


 あれ? ひょっとして、取り越し苦労?


 「爆発……しませんね……」


 「以外と大丈夫なのかも?」

 

 「いや、まだわからないよ? 平気だと思って、いざ近付いてみた途端、ドカンッ★ って、来る可能性も……」


 「ちょっ!? 怖い事言わないで下さいっすよ!! シャレになってないっすから!!」


 「でも……どうします……?」


 「このままじゃ埒が明きませんよ!」


 「よし、ポコ君GO♪」


 「なんでっすか!! 嫌すっよ!!」


 「自分で出した物は、自分で片しなさいって、教わらなかった?」


 「そうだね★ 出しちゃったんだから、きちんと責任をとらないとね!」


 「ポコ……やっちゃった物はしょうがない……。潔く腹くくれ」


 「ポコ君……がんばって……!」


 「いやいやいやいや!! 無理ですって!! 絶体無理っす!!」 


 そう言っていやいやと首を振るポコ君。

 やれやれ、困ったわんちゃんだなぁ……、なら! 


 「はぁ……、しょうがない。ならここは、年長者で男の自分が……」


 「えっ?」


 「いやいや、それなら曲がりなりにも先生役をしている私が……」


 「えっ!?」


 「いえ! ここはやっぱりスズが……!」


 「えっ!? えっ!?」


 「わ……私が……」


 「えぇっ!?」


 「いや、自分が!!」


 「私が!!」

 

 「スズが!!」


 「私が……!!」



 「……な……ならオイラが……」



 「「「「どうぞ、どうぞ」」」」


 「なんでっすか!!!!」


 おおっ!? 決まった!! 久々にやると気持ちいいな!!


 まさか決まるとは思ってなかった某トリオ芸人のネタに、ちょっと感動。


 さて、お遊びもこれくらいにして、そろそろ自分が様子見に……、


 「さて、そろそろ行きますか★」


 「「「「えっ?」」」」


 自分も含め、一斉にマリアの方を見る。

 一方マリアは、そんな事は少しも気にせず、スタスタと部屋の中央、鈍く光る球体へと歩いて行く。


 「ちょっ! マリちゃん!?」


 「ん? 何?」


 「危なくないの?」


 「危ない? 何が?」


 「いや、だって、あれ。 爆発するんじゃ……?」


 球体を指差し、そう言った。するとマリアは、『あぁ、あれか!』と、笑いながら答えた。


 「大丈夫! 爆発しないよ★」


 「えっ? そうなの?」


 「うん★ だってあれ、ただの鋼だし★」


 「はぁ!?」


 思わず変な声が出た。スズちゃん達も、驚きのあまり、ぽかーんとしている。

 いや、だって、鋼って……ねぇ? えっ? て事は、なに? 実はポコ君、鋼の錬金○師だったの? 手足機械だったり、鎧が弟だったりするの?


 「ポコ君、人体錬成に興味あったりする?」


 「何でっすか!? ないっすよ!! そんなヤバそうなの!!」


 よかった……お母さん錬成しようとして、手足持ってかれて、『ちくしょう……! 持っていかれたぁ……!』なんて叫ぶ、エドワードなエルリックさん的なポコ君は、ここにはいないんだね。

 

 「普通、土属性の人がやると石や砂、もしくは泥だったりするんだけど、まさか鋼とはねぇ……。ふふっ、まったく、本当に面白いなぁ!! 君達は★」


 「やっぱ珍しいの?」


 「それなりにね★ 結構珍しい方だと思うよ★」


 クスクスと笑いながら、マリアが答えた。手には、いつの間に拾って来たのか、例の球体があった。

 重厚な鈍色をたたえた球体が、手のひらで光っている。

 

 「土属性の場合、他の属性のそれとは違い、適正がさらに細分化されてるんだ。石を使うのが得意だったり、砂を操るのが得意だったりとかね。なかでも鉄や鋼といった、鉱物に対する適正を持ってる人は、わりと少ないんだ★」

 

 「そうなんすか?」


 「まぁ、少ないと言っても、あくまで人族とかの話だけどね★ 現にドワーフが治めるドワルゴン帝国のドワーフとかは、殆ど鉱物系の適正持ちらしいし★」


 その他にも、南の広大な砂漠にあるアレクサンドラ皇国の住民などにも、比較的多くいるらしい。またその逆にアルバスの北、リバリー大森林を凌ぐ巨大な森林地帯にある、セレスフィア公国というエルフが治める国などには、鉱物系はおろか、土属性すら持っていない者が、殆どだという。


 「まぁ、あいつらは森と水さえあれば生きていけるからね。他の何にも関心が無い、停滞した種族だから」


 いや、君の種族の事でしょ? 

 そう思ったけど、言わないでおこう。

 多分、色々とあったんだと思う。色々と。


 「まぁ、そんな事はどうでもいいとして、とりあえずポコ君のコレね★ 魔力性質"柔"の鋼!! ドワーフに"柔"の魔力性質の人って、殆どいないらしいから、かなりのレア物だよ★」


 「へぇ……、そうなんすか……ところで、ひとつ聞いても良いっすか?」


 「ん? 何かな?」


 「マリアさん……オイラのアレの正体、解ってたんすよね?」


 「まぁね★」


 「ならなんでさっき、その事教えてくれなかったんすか……?」


 「そんなの、決まってるじゃないか★」


 あっ、これは自分もわかるぞ。







 


 「一人だけ無反応だと、さびしいからさ!!★」


 「だよね♪」


 「馬鹿っすか!? 馬鹿なんっすかーー!!」








 (しかしポコ君が鋼か……なんかかっこいいな……主人公枠だもんな……)


 「あれ? サヨリさん?」


 (ポコ君がエ○だとすると……スズちゃんは大佐かな? やっぱりかっこいいな……)


 「どうかしたっすか? サヨリさん?」


 (あれ? と、なるとポコ君の父親のコポさんは……)

 「もしも~し?」




 (光のホーエンハイム!?)


 「馬鹿な!? かっこよすぎる!?」


 「いきなりどうしたっすか!? サヨリさん!?」

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