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神々の瞳  作者: 白苑
13/25

準備

 さてさて、明日、ここの山の家を離れて町に向かうらしい。

少し遠い距離らしいが、徒歩で行くらしい。これも訓練だ。



「んじゃ、さっさと山を降りて村に寄ってから、メトンに向かうよ」

「へぇ、町の名前はメトンって言うんですか」

 さすが異世界。名前も個性豊かである。


 無事に山を降りて直ぐに村に着く。村とフレイヤさんが頂上に住む山は近いのだ。

「ほら、早くしな。たらたらやってるとこの村を出るのが夕方になっちまうよ」

「そ、そんな事言ったって・・・フレイヤさん、山下りるの早すぎですよ・・・。」

 そうなのだ、下り坂をかなりのスピードで駆け下りているうえに、休憩は一切なしなのにも関わらず、息一つ切らさないでいるのだ。もはや超人。

「あんた、今変な事考えただろ?」

 ・・・俺は時たま思う。フレイヤさんの能力はテレパシーだと。


 村に着いた俺達は行きの食料やテントなどを買った。数日間、野宿になるらしい。

更に、俺のスピードに合わせて行く事になってしまうと、一週間ぐらいかかるらしい。

「あ、お二人とも、どちらに行かれるんですか?」

 後ろから声を掛けられたので振り返る。そこにはアリサの姿。

「アリサか。実はメトンって町に行くんだ」

 アリサは俺がフレイヤさん宅でお世話になっている間、よく差し入れなどを持ってきてくれる。

雑なフレイヤさんの飯ばかり食ってると、舌が麻痺しそうになるので、アリサの差し入れはかなりうれしい。・・・ちなみに俺の料理は壊滅的だ。


 で、俺とフレイヤさん二人で行くと思っていたのだが・・・

「さて、出発よ。出発」

「楽しみですね。メトン」

 てな感じで二人ほど増えてしまった。まず一人はアリサ。

アリサにメトンに行く話しをしたら興味を持って「一緒に行きたい」と言い出したので連れて行くことに。野宿時の飯の問題を解消してくれるだろう。

 もう一人はエリサ。こいつの場合は簡単だ。「アリサが行くなら私も」・・・らしい。

「女性を三人も連れて旅とは・・・。俺も罪な男になったもんだ・・・・・・」

 ふっ、俺って隠れたモテモテ君だったわけだ。

「死ね。それとも私が頭破壊してあげようか?」「ごめんなさい。冗談です」

 ちなみにエリサは、俺の苦手な人BEST3にランクIN中だ。

「でも、出発は明日だ。ついて来るならかまわないが、ちゃんと体を休めておきなよ」

 フレイヤさんは大人だな〜なんて思っていると、

「それじゃ、私は一杯やってくるから。朱鷺。ちゃんと荷物を家に運んで置くんだぞ」

 と、言い残しさっさと飲みに行ってしまった。・・・俺の苦労は増えるわけだ。

「まったく、いまだによくフレイヤさんの性格つかめないよ・・・」

 最近そのせいで抜け毛が増えてる気がするよ・・・。

「それじゃあ私の家来ませんか?後でフレイヤさんには伝えておくので」

「ん?本当?助かるよ。ありがとうアリサ」

「なんでこんな男を家に呼ぶのよ・・・」

 後ろでエリサの嫌そうな声が聞こえるが無視だ。いちいち気にしていたはらちが明かない。

その夜俺達三人は明日の準備をしてさっさと寝た。明日がなんだか楽しみだ。

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