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追放された無能貴族、実は全属性魔法と鑑定EX持ちでした 〜婚約破棄された翌日、王国が崩壊しましたが俺は関係ありません〜(連載版)  作者: 白昼夢


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第12話 浮遊都市、建国宣言

王城地下の崩壊から、一夜が明けた。


 瓦礫の山となった旧王都を見下ろす丘の上で、俺は空を見上げていた。


「……本当に、終わったんだね」


 リリアが小さく呟く。


 王国。

 貴族。

 王女。

 英雄候補。


 すべて、過去だ。


「終わったんじゃない。――作り直す」


 俺は、そう答えた。




 パチン、と指を鳴らす。


 次の瞬間、世界が震えた。


 大地が軋み、重力が歪む。

 空間が持ち上がり、王都跡地の中心部が“浮いた”。


「……え?」


 冒険者たちも、王国の残党も、言葉を失う。


 巨大な岩盤が空に浮かび、魔力の光が柱のようにそれを支えていた。


「浮遊……都市……?」


「そうだ」


 俺は淡々と言う。


「国が信用できないなら、作る。

 腐った制度が嫌なら、壊して再構築する」


 全属性魔法が、同時に展開される。


 地脈制御。

 魔力循環炉。

 空間安定化結界。


 ――本来なら国家規模で数百年かかる作業を、俺は一人で行った。




「宣言する」


 俺の声が、世界に響く。


「ここに、**新国家《アルヴァレス自治領》**を建国する」


 ざわめき。

 驚愕。

 そして――希望。


「身分は問わない。

 種族も、過去も、罪も問わない」


 俺は、地上に取り残された人々を見下ろす。


「必要なのは一つだけだ」


 ――意志。


「この国を、良くしたいと思うか?」


 沈黙の後、ぽつり、ぽつりと人が膝をつく。


「……ついていきます」


「俺も……!」


「もう、王国には戻れない……」


 俺は、微笑んだ。

リリアが、少し不安そうに尋ねる。


「……でも、国って……人がいないと……」


「ああ。だから――」


 俺は、次の一手を告げた。


「これから、本当に信頼できる仲間を探す」


 力だけじゃない。

 忠誠でもない。


「この国の“未来”を考えられる人間をだ」


 その時、俺の脳裏に浮かんだ名前があった。


 ――かつて、王国を内側から支えていた男。


「……元宰相、か」


 地下牢に幽閉され、

 濡れ衣を着せられ、

 誰にも信じられなかった老人。


 リリアが目を見開く。


「……生きてるんですか?」


「鑑定では、な」


 俺は浮遊都市を見上げる。


「まずは、頑固な爺さんを口説くところからだ」


 ――国家創造は、人材集めから始まる。


【主要登場人物】


• レオン・アルヴァレス

• 立場: 本作の主人公。アルヴァレス伯爵家の「無能貴族」として育てられたが、実は現代日本からの転生者。

• 能力: 婚約破棄をきっかけに能力制限が解除され、規格外の力を発揮する。

王女セシリアから婚約破棄と追放を言い渡されるが、逆に王国の腐敗を暴き、現在はSランク冒険者として活動中。

• リリア

• 立場: レオンが奴隷商から救い出したハイエルフの少女。

• 能力: **「時空魔法(EX)」の使い手。空間固定や避難ルート作成、敵の遅延など、レオンの最高の相棒としてサポートを行う。

• 関係: レオンを「ご主人様」と呼び、深く信頼している。

• カイル・ヴァレンティ

• 立場: 第9話から登場した青年冒険者。火属性魔法と剣術を扱う。

• 裏の顔: 実は王国中枢からの命令で、レオンの戦闘力を観測・報告する役割を担っていた。

• 決意: 第11話でレオンの圧倒的な力を目の当たりにし、王国ではなくレオンに従うことを誓う。

• アリサ・フェルナンデス

• 立場: 第9話から登場した銀髪の女性魔法使い。

• 能力: **「氷属性魔法(EX)」を保持する優秀な魔導師。

• 背景: カイルと同様、王国側の観測者としての役割を持っていたが、最終的にはレオンの仲間となることを選ぶ。

【王国・敵対勢力】

• セシリア・ルミナス

• 立場: 王国の王女。レオンの元婚約者。

• 正体: 鑑定により「公金横領」や「魔族との闇属性契約」を行っていたことが発覚。自分の地位を守るためにレオンを追放したが、結果的に王国の崩壊を招く。

• ガイル・フォルテス

• 立場: セシリアが新しい婚約者候補に選んだ「英雄候補」の青年。

• 正体: その実力は薬物による一時的な強化と実績の誇張による「偽物」であった。

• ヴァル=ゼイン

• 立場: 古代魔族の「使徒長」。

正体: 王国崩壊を裏で操っていた元凶。王城地下に潜んでいたが、第11話でレオンの規格外な一撃により消滅した。


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