5話 GW2日目
1日が過ぎるのは早いもので、もう2日目だ。昨日は勉強だったが、今日は遊びだ。
1時に集合なので、12時半ぐらいに準備をして出かける。
そこは自転車で10分ぐらいの場所にある、複合型の施設だ。駐輪場に自転車を止めて入口の前に行く。
どうやら先に着いたらしい。ので、少し待つ。田沼はその後すぐに来た。
「よっ。更科」「よっ」
と簡単な挨拶を済ませ、中に入る。
「今日何する?」と俺が聞く。「ボーリングかカラオケだな。どっちにする?」「じゃあカラオケにしようぜ」「いいね」
今日はカラオケに決まった。なので、カラオケの受付コーナーへと向かう。
GWだからか、30分程度の待ち時間があるようだ。
「やっぱ待つよなぁ」「まあ30分で済むんだから良い方じゃないか?」
田沼はポジティブだった。俺も見習いたい。
やがて、俺たちの予約番号が呼ばれ、部屋に案内された。そこでここの簡単な説明を受けた。
「やっと入れたな」「30分より早く入れたから良かったよ」「そうだな」「まず何歌う?」
と俺が聞く。すると田沼はデンモクを手に取り、曲を入れた。最近人気のアーティストの最新曲だ。
毎回思うのだが、田沼は歌が上手い。点数もそうだが、聞きやすい声で歌っている。
多分、自分の周りで1番歌が上手い人は誰か。と聞かれると「田沼」と即答できる自信がある。
それほど上手いのだ。
歌い終わり、点数が出る。
「よしっ。90行った~」「お前って歌上手いよな」「そうか?」とさも当然の事のように言っていた。
「次は更科歌えよ」とマイクとデンモクが渡された。
よくカラオケに行ったときに歌っている曲を入れる。この曲は歌い慣れているからか、歌があまり上手くない俺でもある程度の点数は出る。
歌い終わり点数が出る。結果は、83点だった。いつもより点数が出たので心の中でガッツポーズをする。
「更科も点数でるじゃん」「田沼と比べたら全然低いよ。しかもこの曲歌い慣れてるし」
「自信もって歌ったらもっと点出ると思うんだけどなぁ」
フォローを受ける。やっぱりいい奴だ。
「次俺歌っていい?」と田沼が言ったのでデンモクとマイクを渡す。次の曲も相変わらず上手かったが、本人曰く、納得いかないらしい。俺だと心の中だけじゃなく現実でもガッツポーズをしてしまいそうな点数なのにだ。次にその曲を俺が歌うと、田沼より20点近く下の点数になった。
「なんであんなに点出るんだよ…」と聞いてみる。「なんでだろ…そう聞かれると難しいな。ヒトカラとか行ってみたらどうだ?」「ヒトカラねぇ。田沼はいった事あるの?」「無いよ」
提案したのに無いのかよと言いたい気持ちを堪え、「アドバイスありがとな」と感謝する。
「全然いいよ」と親指を立てながら田沼が言った。
その後2時間ぐらい歌ってから、ゲーセンに向かうことになった。
「おっこの景品いいじゃん」と田沼が言う。俺もそれを見て、「いいじゃん。やるのか?」と聞く。
「せっかくだしやろうかな。500円だけ」「おお。頑張れ!」「任せとけ!」と自信満々だった。
結果は言うまでもなく、取れなかった。
「よし。他の所いくか」切り替え早いな、こいつ。
そのあとも、その施設を満喫し、満喫しきった所で帰ることになった。
空は当然暗かった。
「楽しかったな、今日」と田沼が言った。それに俺は、「そうだな。ヒトカラ、検討してみるよ」と言った。
「お、行ったらまたどんな感じだったか教えてな」「りょーかい」
駐輪場から自転車を出し、途中まで一緒に帰る。
「また何処か遊びに行こうな」「行こう行こう」
などと走っている内に別れの場所まで来た。
「じゃあな更科!」「バイバイ、田沼」と簡単な挨拶をして別れる。
家に着き、夕食を済ませ部屋に戻る。
「そういや、今日は香織との接触がなかったな」と独り言が口から洩れた。最近までそんな事ずっとなかったのになと自嘲する。
昔はよく遊んだりしていたが、最近まで絡みがほぼなかった相手と絡みだすともしかしたらその相手の事をよく考えてしまうのかもしれない。
あの時、俺は、彼女にどうすることが出来たのだろうか。
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