表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/10

2話 偽装後、初デート

『お願い。私の偽彼氏になって』と言われた日の放課後。俺は香織と門の前で待ち合わせていた。


俺が先に門に着き待っていると、直ぐに香織がやってきて

「遅れてごめんなさい」と1言言った。「気にしなくていいのに。じゃ行くか」

と2人は目的地に向かって歩き始めた。が、俺は行き先を何も伝えられていない。そのため、香織について行くしかなかった。香織が1歩前に出て、そのすぐ後ろで俺が歩く。どこに向かうのだろうか。と考えていると、気づいたら駅に着いていた。流石に気になったので「どこに行くんだ?」と聞いてみる。

すると香織が「ここには用は無いよ。たまたま通っただけ」と言った。てか聞いたこと答えてくれてないし。「まあ、いっか」と小声で呟きながら後を追う。


そうして、駅から歩いて5分ほど。俺たち2人は巨大なショッピングモールの前に立っていた。

ここは休日には家族連れも多く、お出かけやデートスポットとして定番の場所だ。

「着いたわ」と目的地を確定する声が聞こえる。「何するんだ?」「それ聞く?」「だって分からないし…」「はぁ…」とため息をつかれてしまった。「ここでデートするなら大体ここでしょ」と言いエレベーターに乗り、向かったのは映画観だった。そこに着いてみると、そういう事だったのかと分からされる。

チケットを購入し、シアターへと向かう。見る映画は、香織の希望で最近流行っているらしい恋愛物の映画だった。少し時間があったからか、シアター内の大きなスクリーンには、映画の予告が流れていた。それをぼーっと眺める。ふと横を見ると、香織も同じく、スクリーンを何か考えているような表情で見つめていた。

『やっぱり、横顔綺麗だよな』なんてそんな台詞が言える訳も無く。ただ、その横顔をバレない程度に見つめていた。何も感じていないような雰囲気で香織と接しているが、実は心臓はバクバクだ。向こうは気づいていないかもしれないが、()()()()()()()()()()()()()その人と今、直ぐ近くにいる。映画よりも緊張を抑える方に意識を使ってしまいそうだ。だが、感想などを映画後に話すかもしれないので、しっかり見ておかないといけない。

『やべぇ…どうしよ』と心の中で呟く。そうしている内に、予告が終わり、映画が始まった。



映画が終わった。

今回、俺が選んだ選択肢は、絶対、何があっても、横を見ないことだった。シアターが徐々に明るくなりシアターから出る。その時、案の定、香織から

「映画、どうだった?」と聞かれた。

『やっぱり来たか。ちゃんと見といて良かったぁ」と安堵する。

「面白かったよ。特に最後のキスシーンは良かった」「私も同感よ。()()()()()()()()()()」「えっ!?」

意識が一瞬飛んで行きそうになった。顔に段々熱を帯びていくのを感じる。

だが。勿論そんなことは無かった。

「冗談に決まってるじゃない」と笑いながら言った。「やっぱそうだよな…」「()()()()()()()()()()()()()()()()()()」若干引きかけていた顔の熱が戻る。それは香織にも気づかれていて、

「ふふっ。顔、真っ赤」と笑われてしまった。俺も微笑する。


「そろそろ帰りましょうか」と香織が言う。時計を見てみると、そろそろいい時間になっていた。

「そうだな」と言い、帰路につく。

2人で帰る。なんだか、とても久しぶりの事のように感じた。

帰り道で突然香織が、

「今日はありがとう。急な頼みだったのに」と言った。「別にいいよ。俺も暇だったし」

「でも…」「気にしなくていいから。さ、帰ろうぜ」「うん…」

再び2人で歩き始める。ここから家までは歩いて15分ぐらいだ。

しばらく沈黙の時間が流れる。それは、家に着くまで続いた。

家であるマンション前に着く。俺たちは同じマンションに住んでいるのだ。

「じゃあ、また明日な」「うん。また明日」とエレベーターで別れる。俺が3階、香織が6階だ。

エレベーターから降りる。思いもよらない形で付き合う事になったが、俺は多分、2人が別れるまで、これがいつか本当になればいいなと願い続けていると思った。




「あら、おかえり。香織。今日遅かったわね」「ただいま、お母さん」「何してたの?」

「なんでもないよ。()()()()()()()()()()()()()()()()

最後まで読んでいただきありがとうございます。

文章等おかしいところがあれば教えてくださるととても助かります。

もし感想等がありましたら是非お願いします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ