表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

小説書きが才能の死を受け入れるまで

掲載日:2025/06/16

小説書きが才能の死を受け入れるまでの工程は、ガン患者のそれに良く似ている。




【否認】


評価がつかない? そんなの、ただのタイミングだ。


今は人が少ないだけ。ジャンルが悪いだけ。


次こそはバズる。次こそは、ちゃんと見てもらえる。




自分の書いたものが、読まれないはずがない。


・・・だって、あれだけ時間をかけて、あれだけ想いを込めたのだから。




【怒り】


なんで? どうしてアイツの方がウケてるんだ?


俺の方が、ずっと真面目に、ずっと丁寧に書いてるのに。


読者は見る目がない。運営のアルゴリズムがクソなんだ。


そもそも今の時代、バズり至上主義でおかしいだろ。




【取引】


よし、次は流行りのタイトルに寄せてみよう。


タグも工夫して、ジャンルも王道にして。


キャラ紹介もテンプレにして、更新時間も狙って。




・・・今度こそ。これで見つけてもらえるはず。


そうすれば、自分の努力も、無駄じゃなかったって思えるはずだから。




【抑うつ】


・・・ダメだった。


どれだけ工夫しても、評価は増えない。


毎日アクセス数を見るのが怖い。ログインすらしたくない。


感想も、ブクマも、なにもない画面を開くたび、胸が冷たくなる。




自分には、向いてなかったのかもしれない。


努力って、報われないんだな。




【受容】


たぶん、俺には才能がなかったんだろう。


でも、それでいい。才能がないなら、努力できるだけだ。




他人と比べるのをやめたら、ちょっとだけ楽になった。


書くこと自体は、やっぱり楽しいから。


評価されなくても、誰かの人生のすみに引っかかるなら、それでいい。




今日もひとつ、物語を紡ごう。


読まれなくても、書けることが、俺の救いだ。




才能の死を、受け入れた日から。


ようやく、書くことが。




好きだと言えた――。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
 そして才能は不死鳥の如く蘇る。  がんばれ!
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ