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思春期トライアングル

掲載日:2025/05/14

「ヒロ、今日の試合のホームラン、凄かったわ!」


「いやぁ、それ程でもないよ」


「ヒロの、滑り込みスライディングで、点が入って、逆転できたし。


 はい、このタオル、使って!」


「ありがとう、レンちゃん」


野球部・エースで、4番の、ヒロ。


彼は、さわやかなルックスと、気取らない人柄で、多くの生徒から慕われている。


今日も、試合後、グラウンドで、女子マネージャーのレンと、フラグを立てる。


学園・野球モノの、定番である。


その様子を、校舎の陰から見つめる、眼鏡っ()の、ユキ。


彼女は、葛藤していた。


(いつもは、教室の窓際の席で、本ばかり読んでる、内気な私。


でも、今日は、ヒロ君に、勇気を出して、どうしても、伝えないといけない事があるの。


それは……。


ヒロ君の、ズボンの尻が、破けている。


はみパンしてる。


黄緑色の、ボクサーパンツ、見えちゃってる。


満塁逆転スライディングで、滑り込んだ時、ビリッと破けたっぽい。


てか、あの女子マネ、何で、突っ込まないの?


貴様の目は、節穴なの?


私が、伝えないと……!


それ以上、亀裂が広がって、中身が出て、


ヒロ君が、下校中に、公然猥褻(わいせつ)罪で、お縄になる前に。


ファイトよ、ユキ!)


レンが、今度はサッカー部キャプテンとのフラグを立てに、ヒロから離れた隙に、


ユキは、()(ふく)前進で、彼に近付いた。


「ヒロ君……!」


「何だい?」


「……はっ!」


(くるりと振り返ったヒロ君の、キラキラした笑顔を見て、


私は、ズボンの尻の破れよりも、もっと言わなきゃいけない、大事な事に思い至った。)


「ヒロ君……!


 私、私……!


 どうしても、あなたに、伝えたい事があるの」


「どうしたんだい、ユキちゃん。


 何でも、言ってごらんよ」


(何も知らないヒロ君は、イケボ&スマイルだ。


でも、言わなきゃ。


真実が、たとえ、彼を傷付ける事になっても。


私は、意を決して、口を開いた。)


「ヒロ君……。


 鼻毛が……、出てる……!」

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