第五話:初めての狩猟成功
槍を手に入れた俺は、再び狩りに挑む。
今度こそ獲物を仕留め、生き延びるための糧を得る!
武器を持ったことで、気持ちの余裕が少し生まれた。
だが、だからといって狩りが簡単になるわけではない。
「……さて、どうやって獲物を仕留めるか」
前回は無策のままウサギを追いかけ、まんまと逃げられた。
動きが素早い相手を正面から捕まえるのは、やはり難しい。
ならば、待ち伏せか。
「ウサギが通りそうな場所を探さないとな」
地面に目を凝らし、動物の足跡やフンを探す。
どんな動物にも習性がある。
水辺の近くや草の生い茂った場所は、獲物が通る可能性が高い。
「ここなら……いけるか?」
俺は木陰に身を潜め、槍を構えた。
じっと動かず、ひたすら獲物が現れるのを待つ。
時間が過ぎる。
じっとしていると、時間の流れが異様に遅く感じる。
だが、ここで焦って動いてはすべて台無しだ。
ひたすら待つ――。
そして、気配を感じた。
「……来た」
草むらの向こうで、小さな影が動く。
ウサギだ。
ゆっくりとこちらへ近づいてくる。
槍を持つ手に力が入る。
焦るな……
確実に仕留めるんだ……
ウサギが俺の間合いに入る。
今だ。
俺は全力で槍を突き出した。
ザクッ。
「……やった……!」
槍はウサギの胴体を貫いた。
ウサギは短く跳ねた後、動かなくなる。
「仕留めた……!」
初めての狩猟成功。
ようやく、まともな食糧を手に入れた。
「これで……生き延びられる」
俺は安堵の息をつきながら、慎重にウサギを持ち上げる。
次の課題は、どうやって調理するかだ。
ついに獲物を仕留めた俺。
次は、食べるための準備をしなければならない。
次回、「解体と調理」に続く!