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三十五話 新たな旅路

デュランス・ウルフを倒し、その肉を喰らったことでさらなる進化を遂げたアレン。

驚愕するヴァルガスを前に、今後の方針について話し合うことになる——。

教会の中で、焚き火の燃える音だけが響いていた。


アレンはデュランス・ウルフの毛皮を丁寧に処理しながら、ヴァルガスの方を見た。


「さて……これから、どうしましょうか?」


ヴァルガスはまだ混乱が抜けきらない様子だったが、深く息を吐いてから言葉を紡いだ。


「まず、お前はこの先、どうするつもりなんだ?」


アレンは手を止め、少し考えてから答えた。


「この村にはもう、人はいませんよね。なら、ここにずっといる理由はない……森を抜けて、他の街を探したいと思っています」


ヴァルガスは腕を組んで頷いた。


「そうか……俺も元々は、街に戻るつもりだった。だが、今は正直迷ってる」


「迷ってる、ですか?」


ヴァルガスは少し沈黙してから、火を見つめながら呟いた。


「俺は、この村を救えなかった……戦士として、何もできなかったんだ」


「ヴァルガスさん……」


「……もし、この村を復興できるなら、それも一つの道かもしれんと思う。だが、一人でできることなんて限られてる」


アレンは考えながら、ヴァルガスの言葉を噛み締めた。


「俺も、まだこの世界のことをよく知りません。ならば……一緒に街を目指しませんか?」


ヴァルガスは驚いたようにアレンを見た。


「俺と、お前が?」


「ええ。ヴァルガスさんの知識と経験があれば、この先の旅はきっと楽になります。それに、俺ももっと強くなる必要があります」


ヴァルガスはしばらく考えたあと、静かに頷いた。


「……分かった。お前と一緒に行こう」


アレンは微笑んだ。


「ありがとうございます」


ヴァルガスはふっと笑い、薪をくべた。


「街に着いたら、まずは情報を集めるぞ。この世界にどんな脅威がいるのか、それを知らなければならない」


「ええ、それが先決ですね」


アレンはそう言いながら、デュランス・ウルフの毛皮を羽織る。


「明日、出発しましょう」


ヴァルガスは頷きながら、目を閉じた。


アレンも焚き火を眺めながら、これからの旅に思いを馳せた。


次回へ続く。


---

アレンとヴァルガスの新たな旅の始まり!

果たして彼らが次に出会うのは、敵か、味方か?

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