第7話 見た目に騙されないで
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コンコン
「デルモです、お客様をお連れしました。」
「入ってくれ。」
「私はここで下がらせてもらいます。」
ギルドマスターの部屋に入ると案内してくれた男性は帰っていった。
「よく来たねダルタン。もう顔見世の時期かい?」
「おう、ニュクスだよろしくな。かわいいだろ?」
「ふふ、そうだね。ギルドマスターのサントスですよろしくね。」
サントスさんは線が細く今にも倒れてしまいそうだ。商業ギルドと冒険者ギルドのマスターは逆のほうがいいのではないだろうか?そんなことを思わせてしまうほど頼りがないというか荒くれ者をまとめられるとは思えない。
「頼りないかな?ごめんね。」
「ニュクス騙されんなよ。こいつこう見えて武闘派だからな。元Sランク冒険者で中位ドラゴンぐらいならソロで狩るような奴だぞ。レーレンのやつもこいつには頭上がらないからな。」
ドラゴンってマジですかそれに姉御も勝てないとか、人は見かけによらないな~。しっかりと騙されてしまった。
「昔の話だよ。今じゃもうそんな無茶はできないさ。レーレンも昔は仲が悪かったけど今では仲良しだからね。頭が上がるとか上がらないとか関係ないさ。ニュクス君に怖がられてしまったらどうしてくれるんだ。」
勝てないとは言わないんですもんね、やっぱ強いんじゃんこの人。
「それにしても久々に顔を出したがやっぱ強え受付嬢だな。」
「毎月強制参加で講習を行ってるからね、たぶん王国内で一番強いギルドじゃないかな?」
働いてる人全員武闘派とかどこのヤクザですか?そりゃあんなことが起きても歓声が起きるわけだわ。
「ニュクス君も参加したかったら言ってね、歓迎するから。成長できることは保証するよ。なんなら今からでも構わないよ。」
「機会があったら声をかけさせてもらいます。」
機会があったらね、機会があったら。なるべく近寄らないようにしとこう。見た目はあれだけどちょっと脳筋っぽいんだよな。
「それじゃあ用もないし次に行くか!」
「僕には用事があるから少し待ってくれないか。」
「なんだよ問題ごとか?」
「最近近くの森にオークが集落を築いてるらしくてね早めにつぶしておきたいんだ。うちだけで動いてもいいけどダルタンも騎士を派遣をしたいだろうから予定を合わせたい。」
「いつでも大丈夫だぞ!むしろそっちの準備待ちになるな。」
「なら2日後の早朝、南門前に集合で。依頼は領主と僕の連名で発行するから報酬の用意よろしくね。」
「わかったよ酒も用意しておく。以上だな、またなサントス。」
「うん、じゃあね。」