第三十一話 朝のシャワーはカップルで
寝起きにミアウにバケツいっぱいの冷水をかけられたシュウウィジディー。
彼女はびしょ濡れのシルクのパジャマを脱ぎ、部屋付きのバスルームに入る。
ここはミアウの部屋でシュウウィジディーが入ったバスルームもミアウの物だ。濡れたベッドも、脱いだシルクのパジャマもミアウが貸してくれた。
急にミアウの妹になり、部屋も用意されていなかったウィジだが、ミアウの怒りを勝ったような事はしていない。
ミアウの叔父であるシック・ウァニュと勢いで口付けをした程度。
「もしかして、それ?」
シュウウィジディーはハッとする。
ミアウはシックと付き合っていた過去がある。それもミアウが人間界に行く一年前から。もしかしたら人間界に行く事で離れていただけでまだ付き合っているのかもしれない。
……でもシック様はミアウが人間界に行った途端別れたかのように沢山の女性と関係を持っていなかったっけ? それは別問題?
よくわからない。とりあえず魔法で浴槽にお湯を満杯に入れ、下着を脱ぎ捨ててお湯に浸かる。
バスルームには大きな窓があり、そこから朝日が差し込んでくる。
寝起きのシュウウィジディーには眩しい。
「はあ……。もうすっかり明るいわ」
ウィジはため息を吐く。
ガチャ
突然バスルームのドアが開いた。もちろんウィジではない。彼女は湯船の中だ。
ウィジはバスタオルを体に巻き、身構える。
「ウィジちゃん、お風呂中?」
シュウウィジディーは目を見開く。
「ご一緒しても?」
少し開いたドアの向こうから聞こえる声はシック・ウァニュのものだった。
ミアウは自分のした行いを恥じ、シュウウィジディーに謝ろうと彼女を探す。
部屋のベッドにいない。すると少し開いている部屋のバスルームを覗く。
「うそ……」
そこにはミアウの一人用の浴槽に
シックとシュウウィジディーが一緒にお風呂に入っていた。
ミアウは部屋の棚から魔法の目、人間界でいうところのカメラを取り、音を出さないモードにする。
そしてバスルームで二人がいちゃつく後ろ姿にシャッターを向けた。
『えーっと、SとC・Wが一緒に湯船に浸かる? これはデマかな?
自分の目で確かめて。写真を付けてるよ。
またわたし、アンノウンの元に帰ってきて。〜フィクションタイム〜』
次回 ウァルティーニ家の地獄の朝食




