第二十九話 プリンセス達の魔法のキス 後
ミアウの部屋。
「シック、ウィジ、わたしはあっちの部屋からベッドのシーツを取ってくるわ」
部屋を出ていくミアウ・ウァルティーニ。
その背中をシック・ウァニュとシュウウィジディーが見ていた。
「この部屋で過ごせそうか? 良ければ私の部屋に……」
「お気遣いなく。騎士のウィルジウス様もいらっしゃるのでしょう? シングルベッドに三人はきついですし」
シュウウィジディーはミアウのベッドに座りながら自分の甘爪を見る。
シックは素っ気ないウィジにため息を吐きながらミアウの出て行った扉を一瞥してウィジの隣に座った。
「あちらにも席はありますよ」
部屋のソファを指差すウィジ。
シックはそんな彼女の太ももを気持ち悪く触る。
「やめてください」
ウィジは顔を赤くしてシックを睨む。
しかしシックはやめない。
「やめてください……ん!」
シックがウィジの唇を手で塞いだ。
ミアウがうるさくヒールを鳴らして部屋に戻る。
「遅くなったわ、メイドが新人で……」
ミアウは扉を開けて固まった。
そこには熱いキスをしているウィジとシックが。
「うそ……」
ミアウは綺麗なシーツを床に落とした。
『みんなは魔界の“平均”知ってる? 親に初めて反抗するのは十歳。お金がもらえるのは十一歳。初めて恋をするのは十二歳。そして初めてのキスは十三歳。
でもね、恋人がいなくても唇が奪われることもあるの。それも最低なオトコに♡ みんなはやだよね。わたしも。
でもね? 相手が最低でもイケメンだったらどうする?
さっき入ってきた情報だと十五歳の生娘Sが初めてキスをしたみたい。相手はあのC・W。意外よね。C・Wは熟女好きって言われてたから。
C・Wの顔は魔界で一二を争うけど性格は? うん。貴族に物言いできない皆に変わってわたしが言うわ。
C・Wはクソ男よ。ねえ、そんな相手でよかったの? S……。
みんな、MもC・Wと関係があったのを覚えてる? 二人、いい所まで行ったわよね。なんで別れたんだっけ? あぁ、M好きの執事のわがままか。
実はね、もう一つ情報が入ってたの!
これは誰も予想できなかったことよ!
フィクションタイム読者の*シルヴィー345*によると、
MとSが姉妹になったみたい!
信じられないわ。二人が姉妹なんて。ってことはC・Wは姉のMから妹のSに乗り換えたってことよね。ますますC・Wが気持ち悪くなってきた。彼、Mの騎士様W・Wとデキてなかった? これは別の話?
今日の話題はこのくらい。もう夜ね。
またわたし、アンノウンの元に帰って来て。~フィクションタイム~』
次回 ゴシップガールズ




