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第二十五話 父と子 ~対立しちゃうよね~ 後編
「父上! どこへ行かれるのですか! もうスピーチは終わったのですか!?」
ウィルタルトは弟のシヤの入学式に遅れてしまい、在校生代表スピーチをできなかったことを詫びにステージ裏に行ったら父である魔王と遭遇した。
魔王は何も言わずタルトを通り過ぎる。
タルトは魔王の腕を掴んだ。
「待ってください、父上。その髪色は何ですか?」
ステージ裏は暗い。そんな中でもタルトは魔王の髪色に疑問を持った。
「あなたは……父上じゃないのですか……?」
タルトが腕を掴む手に力を籠めようとした時、魔王はタルトに足をかけ、転ばせた。
「うっ!」
タルトはすぐに立ち上がり逃げようとする魔王の長い金に近い橙色のマントを掴む。
「待ってください! 話は聞きますから!」
魔王は留めていたマントを外してタルトにかぶせた後走り去って逃げてしまった。
「父上……やっと会えたのに」
ウィルタルトは冷たい床に拳を叩きつけた。
次回 ウァニュ家のシークレット




