第一章から第三章まで
「李莫愁」
この5日間で1巻「忘れがたみ」の1〜3までを読む。
どうやら前作と次作があるらしい。
作者は金庸。中華を代表する武侠小説作者。訳は岡崎由美と松田京子の二氏。この二人の訳がとてもいい。
そもそも金庸って誰?という人もいると思う。
金庸の本を一作読んでおけば(長いけど)中華圏の人との会話とは苦労しない。
それぐらいポピュラー。ガンダムくらい人気がある。
金庸カフェなんてものがあるくらいだ。
ドラマにされることもしばしばだし、現代ものの作品で名前が挙がることも度々ある。作中で頻発する必殺技は度々ネタにされる。
1924年生まれ、デビューは1955年。
今は亡き伝説の作家だ。
戦闘に次ぐ戦闘描写。絶技が応酬する。
開始早々でてくる李莫愁というキャラクターの造形がとてもいい(どのキャラクターもいいのだが)。前作ではヒロインだったらしいのだが、男に捨てられたショックで、今では残虐無比の限りを尽くしているという。
そして男という男を恨んでいる。
しかも強い。
悪人のほうが生き生きしている。
金庸通のクルーエル・ヤッスン氏に聞くと、そういう意見もあるとのこと。
この莫愁は向こうでも人気があって、彼女をモデルにした外伝がいくつも書かれているとのこと。
女性にこそ読んでほしいと思った。
強くなれるよ。きっと。
次は1巻を読み終わる頃です