表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
いいねでレベルアップ!〜異世界冒険記〜  作者: 傘音 ツヅル
いいねでレベルアップ!〜異世界冒険記〜
93/112

(93)#女王奪還作戦⑤

「準備はオッケーですか?」


 各チームで一通り連携を確認し終えたので、俺は全員に声を掛けた。


「こちらは大丈夫です」


 陽動チームを代表して後藤さんが返事をした。


「何で凡田が仕切っているんだよ」


 水上は不満そうにこちらを見ている。


「普段チームを組んでいるからリーダーに向いていると思いますよ」


 ピリついた雰囲気に物怖じせず、槍橋君が会話に入ってきた。


「そうだよ。あんたみたいな自己中に任せられるか」


 ケンカ腰にセーラが水上にガンをつける。


「わかったよ。別にやりたいわけでもないし」


 やれやれという感じで水上は口を閉じた。


「救出チームは俺の近くに来てくれ」


 チームが集まったところで俺は魔法を唱えた。


「《ステルス》」


 ドーム型の結界が現れ、周囲から姿が見えなくなった。


「ダン、そこにいるのか?」


 僕がいた位置を見ながらロベルトさんが声を掛ける。


「ええ。僕達はここで待機してますね」

「わかった。よし行くか」

「はい。行きましょう」


 ロベルトさんが先頭を歩き始め、後藤さんが槍橋君を促しつつ後に続いた。



「よし行きましょう」


 炭鉱内部から出てきた後藤さん達を確認し、俺は声を掛けた。


「女王様がどこにいるかわかるのか?」


 セーラは周囲を警戒しながら訊いてきた。


「奥に魔力反応が集中しているからそこだと思う」


 俺はスマホを確認して言った。


「よし、じゃあちゃちゃっと助けようぜ」

「お前が仕切るなよ」

「別にいいって。じゃあ行きましょう」

「はい」

 

 水上に噛みつくセーラをなだめつつ、俺は剣さんに言いながら先頭を歩き出した。



「そろそろだ」


 マップが示す場所に着いたので俺は足を止めた。


「おい、あれじゃないか」


 セーラが指差した先には女王様と日本人らしき男が捕らわれていた。


「天坂も捕まっていたんだな」


 水上が捕まっている男を見て言った。


 経緯はわからないが、女王様と一緒にいたらしい。


「突っ込むか?」

「いや、数が多すぎる」


 セーラが飛び出す姿勢で訊いてきたが、俺は静止しながら言った。


「じゃあ、灯りを潰して一気に攻めますか?」


 こちらを真剣な面持ちをして見る剣さんが訊く。


「そうですね。僕が魔法で灯りをやるので、魔族は任せます」

「面倒くさいの押し付けやがって」

「フフ」

「剣ちゃん、何?」

「口ではあれこれ言うけど、結局凡田さんのこと好きなんだなって」

「どうしてそうなるの?」

「はいはい集中してください」

「ったく」


 水上がからかわれているとは、やるな剣さん。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ