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いいねでレベルアップ!〜異世界冒険記〜  作者: 傘音 ツヅル
いいねでレベルアップ!〜異世界冒険記〜
54/112

(54)#vsブル①

 ゲートをくぐると、ビルダーランドらしき広大な平地に出た。

 

「人間、名を聞こう」

 

 先に出ていた牛型魔族が俺達を出迎えるように立っていて、唸るような声で訊いてきた。

 

「ダンだ。お前は名前あるのか?」


 俺は剣を構えながら訊き返した。


「我はブルだ」


 ふんと鼻息を荒くブルは答えた。


「牛って、そのままかよ」


 俺はぼそりとツッコミを入れた。

 

「何か言ったか?」

「いや、何も」

「ならば勝負だ」


 まるで時代劇の武将のような立ち振る舞いでブルは叫んだ。


「トール、俺が前衛で戦うから呪文で援護頼む」

「わかりました」


 ガー○イル型魔族との戦闘で足にダメージを負っていたので、トールには後衛をさせることにした。


「《パワーライズ》《スピードライズ》《ガードライズ》」


 トールが素早く詠唱し、俺の身体能力を魔法で向上させた。


「サンキュー」


 俺は駆け出し、戦闘君の両手で作った足場を踏み台に高く飛び上がった。


「《ストラッシュショット》」


 トールの魔法レベルが俺より上だからか、いつもよりパワーアップした斬撃がブルへと向かっていった。


「はっ」


 ブルは胸を張り、気合い?オーラ?バリア?理由はわからないが一喝で俺の必殺技を打ち消した。


「バケモノだな」


 着地しながらその光景を目にした俺は唖然としてしまう。


 今までの魔族も手強かったが、ブルの強さは別格だと感じた。


「くそーせっかくポイント貯まってきてたのにな。ええい、死ぬよりマシか」


 俺は開き直ってテンションが上がった。


「トール、戦闘君を援護して少し時間を稼いでくれ」

「わかりました。何か手があるんですね」

「一か八かだけどな」


 俺は戦闘君とトールにブルの相手を任せ、後ろに下がってスマホを取り出した。


「こんなに高いんだから勝てなかったら恨むぞ安木さん」


 念じるようにつぶやいて、5万ポイント消費のボタンを押して俺はアイテムを購入した。


「ポイントショウヒカクニン。パスワードスーツソウチャクシマス」


 音声案内が耳に直接聞こえたかと思ったら、SF映画に出てくるような機械で出来たスーツが俺の全身を包んだ。


「直接話すのは初めてですね。凡田さん」

「もしかして安木さんですか?」

「はい。今回は緊急事態と判断し、私が操作のサポートをします」

「わかりました。よろしくお願いします」

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