(4)#いいねもらいました
俺は投稿を終えると、モンスターの側から離れたくて歩きだした。
十分ぐらい経った頃、スマホの通知音が鳴った。
「おっ、今度は何だ」
スマホの画面を見ると、さっき上げた投稿に反応があったようだ。
『これマジなの?嘘でしょ』
『どうせ合成でしょ』
『中二病かよwww』
リプはほとんどがイタズラだと決めつける人間ばかりだった。
「何だよ!好き勝手言いやがって」
俺は苛立って感情むきだしのツイートをした。
『お、何か言い返してきた(笑)』
『余計フェイク臭プンプン』
『はい、チーン』
反論は全く意味がなく、余計炎上してしまった。
「あー、バカらしい」
アホらしくなって俺は画面を閉じて歩きだした。
ピコン。
少し歩いた所で通知音が鳴った。
どうせまたアンチだろうとは思ったが、一応画面を見てみた。
「マジか?」
投稿にいいねが1件とコメントが追加されていた。
『ゲームみたいでスゴいですね。異世界からどうやって投稿しているんですか?』
初めて信じてくれたことで他のアンチコメントが目に入らなくなっていた。
「ええと、そのまま伝えるしかないよな」
俺は今までの経緯をありのまま返信した。
『ゴメンなさい。ちょっと疑ってましたが信じます。いろいろ大変だろうけど応援してるので頑張ってください』
俺は優しいコメントに今までのアンチのことなどすっかり忘れて笑顔になっていた。