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いいねでレベルアップ!〜異世界冒険記〜  作者: 傘音 ツヅル
いいねでレベルアップ!〜異世界冒険記〜
10/111

(10)#異世界ディナー ①

「おーい。ダン、起きろって。飯食いに行くぞ」

「う~ん。もうちょっとだけ眠らせて」

「何寝ぼけているんだよ」

「イタッ」


 寝ぼけていた俺の頭をセーラが容赦なく叩いた。


「ほら、あたしは腹減っているんだよ。さっさと行くぞ」

「ああ。ごめん、ごめん」


 俺はふらつきながらベッドから立ち上がり、セーラについて宿を出た。


「何か好き嫌いあるかい?」

「これといってないけど」

「じゃあ、肉でいいよな?」

「それでいいよ」


 異世界の料理がどんなものか全く想像が出来なかったので、とりあえずオッケーした。


「安くて美味い店があるからさ」


 セーラはニヒヒと笑いながら、夜で人気が少なくなった街を足速に進んでいく。


「ハァハァ。ちょっとゆっくり歩いてくれよ」


 日頃の運動不足と異世界のストレスでクタクタだった俺は、ルンルンと歩くセーラについていくだけで息が上がっていた。


「おい、ついたぞ」


 セーラは立ち止まり、賑やかな声が聞こえる店を指差して言った。


「居酒屋みたいなものか?」


 俺は独り言をいいながら、老舗居酒屋みたいな風貌をした外観をスマホで撮った。


「イザカヤって何?」

「俺の世界の飯や酒を飲み食いする場所だよ」

「まあ、ここもそのイザカヤみたいなもんかな」

「へぇ」

「さっ、入ろうぜ。腹が減ってしょうがないよ」

「ああ。行こうか」

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