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【世界の英雄 賢者リサと青年ター君の冒険記】  作者: 罰t星人
第一部 ゴブリンの少年と一緒にセウンクロスの極悪借金魔王をひきつけを起こすまでフルボッコにしに行きます
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第三十九話 『カイゼル最後の大仕事 火山活動は俺が止める!?』

 戦闘を終えた私はカイゼルを横にすると、まず彼にヒールを掛けた。そして今度はター君にもヒールを掛ける。


「鎧、ボロボロだね……」


 私はター君の切る鎧を撫でながらやさしく言う、彼はにっこりと笑う。大丈夫だよと言う事か。


 あれだけの攻防を繰り広げたのだから当たり前と言えば当たり前。むしろカタナがなんともないのが気になる。そう思っているとカイゼルの意識が覚醒し、彼はゆっくりと上体を起こした。


「大丈夫?」


 私とター君は彼に近寄った。


「ああ、すまんな、迷惑をかけたようだ……」


 彼はそう言って頭を下げた。


「まさか、暴走させられるとは思わなかった……」


 魔王……なんて奴なの。自分の部下をコマみたいに……しかも借金を返さないから魔王と呼ばれていて、かつ、その理由が貢と言う、タダでさえくだらないのに更にくだらない物ではある。


「あいつが部下を見張りにつけているとは思わなかった、直接魔力を注がれたらさすがの俺でも抑えられない……それが分かった、修行のやり直しだ」


 彼はそう言うとゆっくりと立ち上がった。


「流石は六賢者、レウーザさんの仲間だ」


 ぶっ! 私は思わず心の中で吹く。レ、レウーザの名前をどうしてここで? レウーザとは私の仲間の一人で炎の賢者だ。


「あ、あいつのこと知っているの?」


 私は声を震わせながら聞く。


「ああ、俺は幼少期に彼に武術を教えてもらったんだ。いやぁ実に厳しかったな、そして十歳の時に拘束具を着けられてな。三日間、地獄の組み手をさせられた」


 と、彼は笑いながら言った。あぁ、無茶苦茶するわね、あいつ。


「そんな事よりも俺に二回も勝ったんだ、俺の技を貸してやろう、カタナを抜くんだ」


 カイゼルの言葉にター君は頷くとカタナを抜いた、そしてそれを彼に向けた、カイゼルは左手に炎を灯す。


 そしてゆっくりと左手を突き出し魔力を放つとカタナの刃に炎が吸い込まれて行き、炎を灯した。


「これで君は俺の技……と言ってもカタナと拳だから勝手は違うが、炎の技を使えるようになったぞ」


 カイゼルの言葉にター君は頷くと納刀した。


「よし、次は双魚遺跡にいる奴との戦いだな、奴は風の魔法を使う。名前はK・カズだ。Kはとある言葉の略だが奴の名誉のために伝えないでおこう。本人に直接聞けばいい」


 風の魔法を使うのか……K・カズか……名誉のためって何だろう


「双魚遺跡に行くには宝瓶神殿から出ている船に乗り、くっそでかい双魚の町に向かうんだ、そしてそこから北上したところに行けば遺跡がある」


 彼は丁寧に説明してくれた。と言っても宝瓶神殿の場所が分からないんだけど……。


「あの、宝瓶神殿はどこにあるの?」


 私は静かな声で尋ねた。


「なに? あそこから来たんじゃないのか……ならどうやって来た」


 私は彼に私たちがここまで来た理由を話した、すると彼は苦笑いをした。


「な、なるほど……じゃあ、教えてやろう。ここから出たらまず北西……っ!」


 彼が宝瓶神殿の場所の説明をしてくれようとした、その時だ、突然地震が起きた。しかも物凄い揺れだ。


「くっ……俺たちの戦いで、火山活動が活発化したか……」


 カイゼルは周囲を見渡しながら、つぶやくように言った。そして左手に魔力を込めるとそのまま一気に地面を殴りつけた! 


 そして彼は魔力を放出すると地震が止まった。しかし、それと同時にカイゼルは吐血した。


「カイゼル!」


 私とター君は彼に駆け寄った、しかし彼はゆっくりと立ち上がった。


「くっ、どうやら虚無のエネルギーの結晶によるダメージが抜けていないみたいだな」


 彼はそう言って口元から流れる血を拭うとゆっくりと歩き出し、今私たちがいる所の一番西側に立った。


 そして壁に、岩盤に手を当てると勢いよく殴りつけた! すると岩盤がガラガラと崩壊し空間が現れた。


「二人ともこっちにこい……」


 カイゼルの言葉に私たちは頷くと、彼に近寄った。


「こんなこともあろうかと思って作った、双魚の町近くにある小さな洞窟へと抜ける道だ、もうすぐここは噴火する。俺が魔力でそれを封じ込めるからお前たちは急いでここを通って、双魚の町に迎え」


 彼は鋭い口調で言う。


「そんな体で? 私たちも協力するわ!」


 私がカイゼルに向かって言ったその時だ、真下から突き上げてくる地震が発生、しかし地震だけではなく物凄い魔力も感じた。


「くっ! 間に合わんか!」


 カイゼルはそう言って私たちの服を掴むと、開いた空間に向かって私達を放り投げた! 


「ちょっと!」


 私は立ち上がるとカイゼルに詰め寄ろうとする、しかしだ、岩盤が崩れてきた。


「くっ!」


 私とター君は後ろに下がる、すると完全に私達の道は塞がれ、元に戻ることはできなくなっていた。


「後は頼んだぞ、お前達なら魔王を倒せる!」


 彼の声が岩盤の向こうから聞こえる、ター君はカタナを抜いて岩盤を破壊しようとするが、地震が止まらず、また岩盤が崩れてきた。私たちは後ろに下がった。


「ター君、彼の事を信じて私は次の所に行こう」


 岩盤を破壊しようとするター君に向かって言う、彼は私の方を振り返った。そして私はター君の目をじっと見つめた。


 そしてター君は納得してくれたのか納刀した。そして強く頷いた。そして私たちは振り返ると狭い通路を走り出した……。


 どのくらい走ったか分からないがカイゼルの魔力が一瞬高くなり、そして弾けるのを感じた。それと同時に揺れも収まった。


 言っていたとおり彼が、噴火を抑えてくれたんだろう……立ち止まっていられないわね、魔王を倒さないと。


 私は拳を握ると、後ろを向いてそのまま走り出す。そうよ、あれだけ強いんだもの。この程度で死ぬわけない……。


「お待たせ、いこうか」


 少しだけ先に進んでいたター君は足を止め私を待っていた。そして一緒に走り出した。

 一本道で魔物も出てこない通路を私たちは走っていく、そして光が見えた。


 私達はその光をぬけると、空間に出た、そこに出ると空気そのものが変わっていた。


 まず、暑さに耐えられる特殊な呪文を受けていたとはいえ感じていた暑さが綺麗さっぱりなくなり、すがすがしい物へと変わった。


 カイゼルは洞窟と言っていたが、その割にはあまり広くはなく、正面には光がさしており出口が見えていた。その時だ、突然外から轟音と悲鳴が聞こえた。



 

第三十九話 『カイゼル最後の大仕事 火山活動は俺が止める!?』を読んでくださりありがとうございます。

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