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Z作戦機「富嶽」

 Z作戦機「富嶽」


「確認ですが、本当に中島飛行機で作ってよいのですな」

「もちろんです」

「4発ですが」

「6発では大きすぎて、資源の無い我が国では無理ですし、まずは、4発からの方がよいでしょう?」

「わかりました、では、海軍の賛成は得られると考えてよろしいのですね」

「もちろんです、私が後援します、中島でこれをたくさん作ってください、米国をつぶすには、必要です」

「よろしくお願いいたします」

「こちらこそよろしくお願いします」

俺たちは握手をして別れたのである

その後、例のプレゼンが行われたのである


対する米国の本家B29はドイツを爆撃するために計画され、すでに初飛行が実施されていた


しかし、こちら側はすでに、B29用いや「富嶽」用のエンジンはターボプロップが完成しており、フィリピンで鹵獲したB17からノルデン照準器をリバースエンジニアリングで完成させていた

ついでに、気化爆弾の次の世代、サーモバリック爆弾も完成していた

そういうことで、関連の航空会社から余っている技師を中島に集中的に派遣することになった


そんな中、北海道千歳郊外で、新たな航空会社、ツポレフ・コロリョフが創設される

ソビエト逃亡犯チームである

「先生、これをお願いします」それは、一枚の下手な絵だった

「これは何ですか?」ツポレフがあまりにも下手な絵だったので聞いたのであるが

「これは輸送機です」男は何の飛行機かと聞かれたつもりで答える

「え?輸送機」ツポレフのような技術者には、それがどういう意図で書かれたものか、くみ取ることはできなかった(それほど下手だったということだ)


ツポレフ・コロリョフの収入源は現在、5インチロケット砲のパテント収入である

これは、戦闘機から発射するロケットの設計をコロリョフが作成したため、特許料として、製造元ブローニング(BFA)から振り込まれる

かくして、その男は、ツポレフとコロリョフ、複数のロシア人から事情聴取を2時間にわたって行われ、新たな図面が起こされる

「なるほど、これは今までにないタイプの輸送機ですな」かなり疲れた表情のツポレフ博士、コロリョフはツポレフをいたわっている


「最低でも200機は製作しますので、量産効果を発揮して頑張ってください」

その姿は、元の世界でC130と呼ばれる輸送機であったものによく似ていた


・・・・

海軍省内部

「すでに、太平洋上に敵艦隊はありません、この機に、インド方面の攻略を推し進めましょう」

「インドが落ちれば、英国本土は力をほとんど失うでしょう」

すでに、オーストラリアは、日本に対し停戦している、ニュージーランドもそれに習った

オーストラリア、ニュージーランドの貿易相手国は日本を始めとする、アジア各国となっている

「確かにインドが独立すれば宗主国の英国はカナダしか残らなくなる」

「インドはもちろん重要でしょうな」

「そうでしょう、高野中将」軍令部作戦部の要員が乗ってくる

いわゆる高野派(神道派、ロシア派、天道派、中道派、中立派さまざまな呼び名が存在するらしい)が海軍内部に多数いることは有名である、高野を動かせれば決着すると思っている節がある

「ですが、私は、そのようなことに時間を割く余裕がありません」それは、ロシア義勇軍艦隊が手助けしないということである

「しかし、中将、」

「英国は、現在、防衛で手一杯になっている」バトルオブブリテンはいまだ続いているのだ。

防空レーダー網の整備が上手くいかなかったこと、Bf109以外に零戦の技術が渡り、ドイツ型零式艦上戦闘機の航続距離が長く、英国本土上空でも十分空戦を行えるため、簡単に追い返せていないためである


零戦の技術の代わりに、日本には、ドイツから少年達が送られることになっていたことを知る者は少ない。彼らは、リヒトホーフェン航空学校へと入っている、リヒトホーフェンのファン的な存在である。


「これ以上、英国に負けてもらうと困るというのが本音です」と俺


ドイツは東部戦線においても優勢に戦況を進めている、ソビエトが工業組織をウラル山脈東方に配置することができないため、空爆の効果が上がっていることと、米国からのレンドリースが上手く届かないことが原因である

シベリア鉄道が使えないことが主な理由である


「しかし、英国を打ち砕けば、米国も引き下がるしかありません」

「では、ドイツはどうなるのですか、英国も占領し、今度はソビエト、そして、中東、アフリカと拡大していくのをどうするのですか」


作戦部長は黙り込む、もちろん、今勝つことを考えるが先なのだから・・・そう思うのである


「高野はどうしたいのだ」と軍令部総長になった兄五十六である

兄、山本五十六は、ハワイ攻撃の企図者ということになり、日本では軍神と呼ばれるようになっており、(そのように報道するよう指導した)連合艦隊司令長官から、軍令部総長となった、司令長官には、堀大将が就任した。


「とりあえず、ちょっと旅行したいので、休みをいただきたいのです」

「おい、九十九今は、そんな時ではないだろう」

「昔から、旅行三昧なもので、ちょっとしたいなと、しかし、現状は、ハワイの要塞化と富嶽の生産と絶対防衛圏の強化、資源の備蓄と兵器の補充等、絶好の機会です、もう少しすると、米海軍にエセックス級空母が次々と就役します、そうなれば、もう休んでいる時間がないので」

皆、その話をきいてギョットする

「ほんとうなのか」

「もちろん本当です、東海岸の造船所をフル稼働していることでしょう、エセックス級だけで20隻以上が就航する予定です、建設計だけだと50隻くらいでしたか?それに加えて、軽空母、改造空母と大空母群になりますよ」

「なんと!」

皆が蒼白である

「それが、米国の力です」

「ですから、私は今休暇をいただきます」

全くつながりがないのだが・・・

「我々は何をすれば?」

これでは、すでに組織をなしていないのでは?

「今までの通り、要塞化、防空兵器の製造、物資の備蓄、できることを粛々とやりましょう、これから本当の漸減邀撃を行います、ハワイの再占領に備えて、防備を進めます、この奪回で米軍兵50万人は殺さねばなりません、敵の兵士を殺戮することだけが停戦への条件になります、敵の最大の弱点は民主主義という看板です」

もちろん、この50万人を殺害するために、日本兵20万人は全滅するであろうが・・・


「国民が戦争をやめることを声にだすように仕向けるために、必要になるでしょう」

「わかった、では、高野は休暇ということにしよう」

「では」俺だけが、部屋から退出する


・・・・・・

「本当にいかれるのですか?」

都内某所である

「岩倉、すまんな、あとを任せる」

「総長、では、アバレーエフ閣下によろしく、日本の酒などが喜ばれると思います」

「ああ、土産の準備を頼む」

「お任せください」

アバレーエフは海外生活が長いので日本の品を喜んでくれるに違いない


ああもう残りが・・・・

超兵の読者の皆さん!さよ・・・・

ということでもう少しだけ頑張ります

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