閑話 開戦前の一コマ
閑話 開戦直前の一コマ
第一航空艦隊第一航空戦隊航空母艦「天城」「赤城」
第二航空戦隊航空母艦「蒼龍」「飛龍」
第五航空戦隊航空母艦「翔鶴」「瑞鶴」
第一艦隊 第一戦隊 戦艦「大和」「武蔵」
第三戦隊 戦艦「比叡」「霧島」
第一水雷戦隊軽巡洋艦「阿武隈」
第十七駆逐隊 駆逐艦「谷風」「浦風」「浜風」「磯風」
第十八駆逐隊 駆逐艦「不知火」「霞」「霰」「陽炎」「秋雲」
第三艦隊 第八戦隊 重巡洋艦「利根」「筑摩」
特設給油艦 「極東丸」「健洋丸」「国洋丸」「神国丸」「東邦丸」「東栄丸」「日本丸」
日本海軍空母機動部隊は択捉島の単冠湾に集結していた
現在日本海軍に加賀はいない、ロシア公国海軍所属艦である
そして、この作戦に間に合わせるべく、大和・武蔵が建造され、訓練もそこそこに、集められた、大和型は、空母随伴性を高めるため、幅を2mほど薄く設計され、機関も高温高圧で運用されるようになっている、最大船速30Knを達成している
艦隊司令は南雲中将ではなく、掘悌吉大将となった
南雲(同期)には、航空戦のみに集中するように言っている
応援艦隊の編成表を見た堀長官が、参謀に
「おい、応援艦隊の方が大艦隊ではないか」
「はい、そういうことになります」
「そんなことがあってよいのか」
「あの中将ですからね」
「ロシア伯爵か?」
「ええ、個人的な艦隊ということで、武装の選定も個人的な趣味できめたとか」
「まったくありえん」
「わが方の艦隊でも、艦政本部時代にだいぶねじ込まれているそうです」
「本艦の両舷につくはずだった15センチ3連装もなくなったそうです」と艦長
「しかもやたらに、12.7センチ両用砲がついているな」
「艦隊決戦思想はいらんそうです」
「まあいい」苦虫をかみつぶす堀司令
同じころ、カムチャッカ半島ペトロハバロフスク、アバチャ湾には、自称ロシア公国義勇軍艦隊が停泊していた
日本軍側呼称
第21空母機動艦隊
戦艦「神武」「応神」
超空母「朱雀」「玄武」正規空母「加賀」
重巡5駆逐15輸送船2
第22空母機動艦隊
戦艦「イワン」「ニコライ」
超空母「青龍」「白虎」正規空母「土佐」
重巡5駆逐15輸送船2
真珠湾作戦では、特殊潜航艇による攻撃が企図されたが、却下された
実は、このほかにも、潜水艦部隊が先行し、ハワイ方面の偵察を行っている
さらに言うと、自称ロシア公国義勇軍潜水艦隊100隻が、米国西海岸及びハワイへの経路に配置されている、本来は、200隻になる予定だったが、潜水艦乗組員の練度不足により、半減してしまった
また、魚雷不足問題は、何とか事なきを得た
新型潜水艦は備砲による攻撃を行えないので、魚雷不足は深刻な問題となる
氷付きそうな艦橋の窓から、巨大な空母が見える
凍てついた鈍色のそら、不凍港といわれるアバチャ湾だが、やはりロシアはかなり寒い
「こんな時期にやらなくても」
心の奥で呟くがこれがないと困るのも確かである
「うまくやれよ」誰にともなくつぶやいた俺だった
「全艦出撃せよ」山梨勝之進大将の命令が下る
11月26日の朝である、帝国海軍機動部隊がこの時間に単冠湾を出撃する予定であるため、此方も出撃するのである
曇天の空に一瞬、光が差す
吉兆なのか、天国へのいざいないなのか?
ついに作戦が始まってしまうのだ!
荒波をかぶりながら進む艦隊に電信がついに届く
12月2日17時30分(日本時間)、大本営より機動部隊に対して「ニイタカヤマノボレ一二〇八ひとふたまるはち」の電文が受信された
アリューシャンの荒波に、俺はカニ工船に乗っている気分になっていた、カニで一攫千金じゃなかったのか?とうそぶく俺だった
「そういえば、藤のところでカニとっているんだったな」とおもいだすのであった
「ああ、寒いときは鍋にかぎるんだがな」聞いている者はだれもいなかった