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南太平洋の状況

現在のところ、すべて順調に回っている、各地に展開した日本軍は、現地の独立派と呼応し、西洋各国の軍を駆逐追放し、ボルネオ、インドネシアの石油資源を確保し、輸送が始まっている、護衛艦隊総隊のアリスちゃんの出番である、フィリピンを除く全域で、攻勢が上手くいっている、グアム島を占領し、要塞化工事が始まっている


制海権を保持した海域では、徹底的な潜水艦狩りが始まっている

すでに、磁気探知機を、技研(八木宇田岡部電気技術研究所設立)が開発している

それを、海鵬(2式飛行艇)につみ、海域を調査するのである

ソノブイも開発を指示している


開けて1942年(昭和17年)

大連合艦隊は、沖縄沖に集結しつつあった、フィリピン攻略のためである

長期継戦態勢構築のために、そうそうにフィリピンを攻略しなければならない

そのためには、コレヒドール要塞をがれきにしなければならない

バターン半島の方は、新型戦車の実験に丁度良い


・・・・

吊光弾が燃えている

「撃てー」コレヒドール要塞に向けて、6隻の戦艦から54発の砲弾が発射される

榴弾がそこここで爆発する

要塞砲の位置に徹底的に砲撃する、敵の制空権はすでに存在しないため、明朝夜明けから、要塞砲にとどめの急降下爆撃を行う予定であり、その前の、地ならしのようなものである

なお、空母部隊は後方で待機している


何十発かに一発の割で大爆発が起こる、敵砲台が大爆発を起こすのであろう

副司令官の椅子(本来副指令の席などないが、無理やり作ってもらった)でゆっくりとしていると、眠くなってくる、仕事は、すべて司令官に任せている、司令が俺では、実際に指揮を執る山梨大将に具合が悪かろうと仕事を任せているのである


数席の魚雷艇(PTボート)が特攻をかけてきた

巡洋艦がそれを発見し、砲撃し撃沈する

魚雷一発が、戦艦に命中する、しかし反撃もそこまでだっだ


朝になり、艦爆隊が、残った要塞砲に急降下爆撃を行う、敵も必死に対空機銃を放つが、次々と砲が沈黙していく、機銃陣地には、艦砲が榴弾の雨を降らす


こうして、コレヒドール要塞は無力化された

次は、バターン半島に残る米・比軍への艦砲射撃が開始される

反対側からは、本間中将の上陸部隊が新型戦車軍団とともに前進していることだろう、今回はバターン死の行軍にならないように、半島の兵力をなるだけ捕虜にしないように艦砲で吹き飛ばすのである


日本軍はこの世界では、トラックなどの自動車を多数保有しているのだった


有力な陣地に戦艦、巡洋艦の主砲が火を噴く、航空偵察で発見した場所に適切に攻撃されるため、米比軍の消耗は相当ひどい状況になっているはずである

さらに、補給も完全に期待できない状況となっている


連日連夜の艦砲射撃と空爆に米比軍は降伏した

これで、いわゆる絶対防衛圏の中の米軍は消滅する、マッカーサーは、コレヒドール要塞砲撃の夜に、オーストラリアに逃走したとのことが後に判明する


フィリピンの独立派に政権樹立を促し、艦隊は補給のために、台湾に向かう

その間に南雲機動艦隊は、大英帝国太平洋艦隊を打ち破ったようである


これで当面の敵は、ほぼオーストラリア方面のみとなった

そして、ニューギニア島ラエ基地には、飛行艇海鵬の集団が集結していた、そもそも、この海鵬は、川西航空機の製造であるが、シコルスキーの技師が派遣され、技術・資金提供を受け開発したものである、そして、シコルスキーが量産している、川西は、「紫電改」の製造に力を入れるように、軍からの指示がなされていた



海鵬(2式飛行艇)は爆弾搭載量2tと非常多くの爆弾を積むことができる

さらに、航続距離も7000kmととんでもなく長距離を移動することができる

また、DEの星型エンジンにターボを搭載し、さらに燃費向上が行われ、防御力も向上させている、さらに翼の先端を折り曲げている、いわゆるウィングレットを装備することにより更なる航続距離を稼いでいる


ゴムがふんだんに供給されているので、燃料槽の防弾能力が高くなっており、機銃もブ式12.6mmに強化されている


一式陸攻もマッチといわれることが無いよう、航空本部にクレームをしっかり入れておいたのが効いている、もともと、自分がいた部署には意見が通るように、一杯信者を残してきていた、もちろん金や酒、色気などで買い取れる信仰心も買いとれるだけ買い取っていた


「ケアンズ、タウンズビルは、零戦の行動範囲内ですが、ポートダーウィンはさすがに無理がある」

ニューギニア島防衛部隊、山下中将である

海鵬飛行艇団による空爆計画では、先の2都市に対しては、零戦の護衛付きで爆撃できるが、ポートダーウィンは、護衛なしによる爆撃となってしまう

だが、豪州の勢いをなくさせるためには、どうしても必要な作戦となる、いわゆるFS作戦の前哨戦となる作戦である、早期に豪州を孤立させるためぜひとも成功させる必要があった


トラック島(帝国海軍)からは、フィジー、サモア方面に潜水艦戦力を全力で展開している


なお、今回の戦争では、軍の点数表は、大きく改正され、最も点を稼げるのは、駆逐艦、次に輸送船、巡洋艦、空母、戦艦の順となっている

潜水艦は基本敵艦とは戦わないということに教範が変更されていた

また、魚雷を惜しんで、砲撃することも厳禁とされている(帝国海軍の潜水艦)

SX潜水艦には、砲自体がついていない


非公式ながら、バチカンを通じて、オーストラリアへの停戦を呼び掛けている

条件は、米軍の国内からの退去、貿易の再開、わが国と同盟国(ロシア公国、満州国)への攻撃の停止、国際連盟での満州国の承認などの条件を上げている


もちろん回答はない


そこで、攻撃の開始ということになる


零戦20機と海鵬30機がケアンズに向かって飛んでいく

残念ながら、日本にはまだ戦略爆撃機というものがない、しかし、この海鵬は重武装、ペイロード(爆弾搭載量)も2tと非常に優秀である

いわゆる「空中戦艦」と呼ばれた名機である


町が見えるころになって、敵のP40ウォーホークが迎撃に向かってくる

零戦隊が交戦に入る、数機が海鵬の周囲にまとわりつこうとするが、旋回式ブ式20mm機関砲が火を噴くとあっという間に、砕け散った


対空砲火が打ちあがってくるので高度を上げる

そして、航空基地にたいして、爆弾を投下する

300発の200kg爆弾が適当にばらまかれ、あたり一面が火の海となる


このようにして、やすやすとケアンズ空襲は成功してしまう

だが、これは始まりに過ぎない、海鵬は、次々と製造されており、その数は増えていくであろうし、空襲は毎日続けられることになる、現状は、ハワイ空襲でそのほとんどが使用されているため、此方が少なくなっているだけである

シコルスキーACのウラジオストク工場のラインは、海鵬を大量生産するべく動いている


そして、DEの航空機エンジン部門では、ターボプロップエンジンの開発に成功し量産化に向けて動き始めている状況であった


現在の戦闘機パイロットの訓練度は帝国側(義勇軍含む)が圧倒的に優位に立っている

しかも、米国海軍航空隊は、ほぼ存在しない、また、豪州軍も空軍は手薄である

毎日、豪州国民に向けて、アジアと和平を行わない政府に見切りをつけようという、ラジオ放送が、ニューギニア島から発信されている


オーストラリアの状況はニューギニアが日本に占領されている現状では非常に厳しい状態である、フィジー・サモアを抑えられるより深刻である、すぐに爆撃機がケアンズ、タウンズビルを攻撃できるからである

しかも、ニューギニア島は日々刻々、要塞化が進み、難攻不落化していくのである

さらに、頼みの米国太平洋艦隊は、すでにその主力のほとんどを真珠湾で撃沈されている

また、聞くところでは、その真珠湾は、復興がまったく進んでいないとのことであった



真珠湾の第一報から、サンディエゴから真珠湾に艦隊が救援に向かったが、基地は完全に破壊されていた、しかも、真珠湾に入る航路には日本軍の旧型戦艦が三隻も沈められ、機雷が多数施設されており、駆逐艦が触雷し撃沈されている、掃海のための木造船が派遣されることになったが、それまでは、何もできない状況となってしまっていた


さらに、そのような作業をしているといつの間にか、作業船に潜水艦からの魚雷攻撃が集中するような事件が起こる


史実では湾内の沈没艦のいくつかは、復活されたはずだが、そのようなことのないように完全に覆滅させている、さらに、重油による延焼で、すべての艦艇で火薬庫の爆発が起こっていた、沈没艦の回復は不可能な状況であった


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