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帰港

真珠湾攻撃からミッドウェー島、ウェーク島攻略を終えて、ようやく日本に帰還する、第21,22艦隊の母港はウラジオストクなので、俺は途中で降りることになる


艦隊は、司令官山梨勝之進大将が直卒し寄港することになる

山梨勝之進大将は連合艦隊司令長官になったことがなかったので、艦隊の長官職がうれしかったそうである


俺はすぐに、統合作戦本部への出頭を要請される

「何事か?」


「疲れているところ、すまない、ロシアの代表の意見も聞かなくてはならない」

永田総理が言う

「お言葉ですが、私は、ロシアの代表ではありませんが・・・」

「そうなのか?ここには、ロシア代表として参加していると思っていた」

「私は海軍の一員として参加しております」

「そうなのか」と陛下

「元老として参加しているのかと思っておりました」と誰かが言う


「さあ、話を伺いましょう」

「では、私から。ヒトラー総統から親書が届いた」と永田総理

「はあ、あの取引の返事ですか」


取引というのは、開戦前に技術相互交換を持ち掛けていた

こちら側は空母(赤城)の設計図、あちら側には、Me262の設計図等の交換である


「違う、ついにドイツはソ連侵攻を開始するつもりのようだ、それに呼応して、ウラル方面への攻撃を要請してきている」

「ロシアとしては、準備はできておりますので、問題はないかと」

トハチェフスキー軍団は、約百万の軍隊を形成しており、ウラル方面への攻撃準備を行っている、バイカル湖周辺にすでに相当数の部隊を展開している

「ですが、我々は、それでよいのかという問題は残ります」

関東軍は、モンゴル国境、中国国境、ソ連国境を守る必要があり、人員的にも相当数が必要である、さらには、南アジア諸国への派遣が予想される


「そこだ、我々がドイツに呼応する理由は特にない」永田総理

三国同盟は結ばれていないのであるから当然である


「それにだ、ドイツ自体を信用してよいのか」

「まったくです」と俺

「では、ソ連攻撃はロシアに一任するとして、聞いてきてくれ」

「俺ですか?」

「貴様しかおらんだろう、ロシア伯爵なんだろう」


「私は」

「とりあえず、聞いてきてくれ、技術交換はOKらしいから、ソ連侵攻までの間に取引が行われる」

なんか俺、パシリ?的に使われている?


・・・・・


ケアンズ・タウンズビルからB17爆撃機30機がニューギニア島ラエ爆撃に向かう

フィリピンはすでに台湾からの攻撃で、余力がないため、オーストラリアの駐豪戦力しか残っていなかったのである

真珠湾攻撃から一週間後のことである


しかし、日本軍ラエ基地はすでに要塞化され、オーエンスタンレー山脈中腹、半島の先などに、航空レーダーを備えていたので、すぐに空襲警報が発令される

掩体壕の中から次々と零戦が出てきて空に上がっていく

滑走路は、アスファルト敷きであった

このころの日本の土木技術は、建機のおかげで世界最先端を行っているのであった


B17には、護衛の戦闘機隊がなかったのが災いした

ブレイクした零戦隊は、あっという間に、B17の胴体に20mm機関砲で穴を穿っていく

通常は2機のみの攻撃であるが、迎撃機がない場合は4機が攻撃をしてもかまわないのである

零戦隊の一番機はB17の操縦席に弾を打ち込む悪質さを見せる

爆弾倉を開くまもなくすべてのB17が完全に撃墜される

零戦の被害はなしである、現在の零戦は非常に頑丈になっており、そう簡単に撃墜できないようになっている

こうして、反撃の第一歩が完全に破壊されてしまうのである

そして、ニューギニア島に展開している日本陸軍は現地住民協力者、高砂義勇兵らとともに、ポートモレスビー攻略を成功させる


撃墜されたB17の残骸をあさる、高野親衛隊の軍服をきた人間が日本軍により目撃されてたという


・・・・

2式飛行艇(史実では、2式:皇紀2602年採用の飛行艇、)で仙台、新潟、ウラジオストクと飛び回る、前史では二式大艇などと呼ばれていたが、正式名称「海鵬」と命名される

ただし、現在は皇紀2601年である、川西飛行機に梃入れをして完成を速めたためである


仙台では、ついに、新型戦闘機「紫電改」の量産が開始されたとの報告をうける

主に、高野部隊のいるところに流される、零戦は各国軍に回されることになる


「海鵬」をベースに4発重爆の開発が行われている

もちろん「海鵬」も量産するよう指示している

4発重爆の設計は川西とシコルスキーACとアンドレイ・ツポレフがタッグを組んで行っている


ひそかに、B17の墜落機の残骸、後には、フィリピンでの鹵獲品などが仙台、ウラジオストクに運び込まれたりしており、研究されている


仙台はまだ日本軍の管理をうけているが、ウラジオストクはすでに伏魔殿と呼ばれており、実際どのような開発研究が行われているのか知る者は少ない、あるいはできない


新潟で、高野学校を視察し、ウラジオストクで大公たちと面談する

ドイツの攻撃に呼応して、バイカル湖から東進するということになる

もともと、彼ら王族はソ連領は、自分のものであるという意識が強いので当然といえば当然であるが、あまり突っ込みすぎないように注意する、戦闘の面では、トハチェフスキーが何とかしてくれると信じているし、新兵器はおそらく非常に強力であろう

「イルクーツク、クラスノヤルスクまでで、いったん止めて陣地の構築を行うよ」とミハイ

「それぐらいでいいじゃないか」と俺

すでに、戦線以外でも、実質的に鉱山などは占領している部分もある、この線を確保すれば、補給も簡単に断たれることはない


「あくまでも、ソ連には、ドイツと戦ってもらって、疲れてもらう」

「そのとおりだ」

しかし、ロシア公国にも少し疲れてほしい自分がここにいる

「お前はロシアの味方だよな、伯爵?」

「もちろんだよ、僕は伯爵だよ、妻は、王家の血筋だし」少しどもりそうになるが何とか踏ん張る


「まあ、日本に見限られたら、ロシア人になればいいさ」

そうならないことを祈るばかりである

「しかし、新型戦車の威力を早く確かめたいな」戦闘的なことをおっしゃる親友がそこいた

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