海兵団
海兵団の規模は旅団規模の招集だったため、2個連隊がおもに陸軍から、少し海軍から2000名の兵がかき集められた、主力が海兵3個連隊となる
俺(乃木保典)は大尉に進級し、この初の試みの中にいた
第1連隊第1大隊第3中隊長となった
カリキュラムがまだしっかりできていないこともあり、まずは、島嶼に慣れるためにも、キャンプ地は、沖縄本島となっている
ビーチで塹壕堀の訓練、格闘、その他の強襲上陸訓練を行っている
島に慣れれば、ジャングルの中に入る訓練も必用になってくるであろう
そんな中、異色の部隊があった
義勇兵であるという彼らは、明らかに帝国兵ではなかった、軍服が違うのだ、基本的には、陸軍の軍服をみな着ている、制服ができていないのである
その中で彼ら義勇兵は”あの時の”迷彩服”を着ているのである
明らかに、彼の手のものであろう
そんな彼らに俺は声をかける
「乃木大尉なんでしょうか」隊をまとめている男が答えた
「君らだけでやっていては、効率が悪いだろう、内のものと格闘訓練してはどうか」
「お邪魔してはならないと上から命じられております」視線の鋭さがすごい
「邪魔ではない、内の部隊の訓練になるのではと思ってね」
「戦闘訓練だけなら、訓練は受けております」
「では、対抗試合ということでどうだ」
「望むところです」男はニヤリと笑った
「では、そちらか5名、こちらから5名で行おう、素手の格闘戦だ」
「わかりました」
訓練は非常に厳しい、たまには、このように生き抜きも必要である
だがしかし、試合はあっという間に終わってしまった、やいやいという暇もなかった
彼らが強すぎるのだ
海兵団兵は手もなくひねられた
体格が彼らのほうが良かったのも理由の一つなのだろうが、経験も技も向こうのほうがはるか上だったのだ
「これは、問題だな」
早速、高野君に手紙を送ろう、きっと彼ならなんとかしてくれる
何とか、戦闘訓練を教えてもらうように頼み込む
「乃木大尉のお願いであれば仕方ありません、僭越ながら、指導させていただきます、ただし、別の部隊には内密に願います」
「わかったよ」
そうして、自分の中隊は、義勇兵と混じって訓練を行う、幸いこのビーチは広いので、別の部隊はかなり遠いところで訓練を行っている
ある日司令部に呼び出される
「乃木大尉、義勇兵が相当強いというのは、本当なのか」
指令である大佐に問い詰めれられる
「まったく、わが中隊は歯が立ちませんでした」
「情けない」
「申し訳ございません」
「ほかの方面ではどうだ」
「それが、恐るべきことに、ジャングルの中でも、彼らは非常に優秀でした、しかも、かなり頭もよくて、読み書きソロバンもまったく問題なくこなします」
この時代、良くて小学校どまりの時代であるが、長岡、新潟部隊では、中卒程度までは、無理やり勉強させることになっている、さらに、英語及びロシア語またはドイツ語を外国人教師から習っている、もともとは、そこいらのヤンキーが駆り集められた彼らであるが、教養が身に付くと、粗暴さがなくなってくるのであるから不思議である
義勇兵の正体は、長岡・新潟の混成部隊50名、いずれ、アジア各地へ潜伏させるため、海兵団の訓練に参加させられているのである
「上の方から、変な指令が来た、まあ、彼らが混じっていること自体変なのだが、どうも、元老あたりが口をはさんでいるようだ、桂大将も手を焼いておってなんともしようがないらしい、彼らのうち、使えそうなのを特務少尉として、辞令を出すそうだ、君が選べ」
「全員を見たわけではありませんが、全員合格な気がします」
「では、全員を」
「大佐、いいのですか」
「構わんだろ、新編成の部隊だ、できるやつがいれば取り入れる、統合本部からの命令だし、それに、この部隊は訓練終了後にもう一旅団を編成する、その時の教員として雇うと思えば、問題ないだろう、それより、今後の訓練要目を考えておいてくれ」
案外適当な司令にあきれながら、まあ、暖かい地方なので、考えもゆるくなってしまうのかな、と考える俺だった
「君らを特務少尉として、参加させるように指令がきた、ほぼ正式な下士官待遇だ、よろしく頼む」
「こちらにも、そのような指示が来ています、調子に乗らぬようにと書かれております」
「君らを、各部隊の小隊長として、入れようと思うが」
「戦闘関連では、問題ありません、彼らを鍛えますので、それ以外は、我々は門外漢だ思います」
「まあ、仲良くやろう」
「は、総長の友人である大尉どのよろしくお願いします」
「名前は?」
「仁科大輔です」
「仁科特務少尉よろしく」
「は」
義勇軍は解散し、各人が小隊長として、旅団の中に入っていく
それから海兵団の格闘訓練が非常に厳しくなった
さらに、ジャングルでの戦闘訓練でも彼らのタフさが際立った
仁科に聞いてみると、彼らは新潟の山で狩猟を実習で行っており、フィールドでの活動も十分経験を持っているとのことであった
「うかうかしてられんな」そんな感想を抱く乃木だった
軍令部長室前
「お前なんでいんの?」
それは、俺の影武者の佐藤だった
「はい、総長、東郷部長が総長がいないことが多いので、毎日来いとおっしゃられて」
「え!」
「おい、高野、佐藤は車を持っているからな、運転もしてくれるし、お前いつもどこか行ってるから、いいだろ?」奥から声が聞こえる
「じゃあ、俺はいらない子」と俺
「まあ、部屋が広いから、適当にお前もいてくれてかまわんぞ、用事は佐藤に頼むから」
「え!」
ということで
「では、ザ・ニンジャ2の製作の話がありますので、佐藤にあとをお願いします」
「貴様!また勝手に」
「ところで、佐藤には、弟もいるので、そのうち連れてきます、影武者に」
世界で大ヒットを飛ばしているザ・ニンジャ、まあ、テクニック的にかなり進んでいるので流行ってもおかしくないがな
それで、第二弾である
シナリオは考えて、あとは桜井君に丸投げでお願いしよう
映画大ヒットでコーク、ゲームの知名度は飛躍的に上がりつられて大ヒットしている
映画の収益だけで、100万円以上の利益が出ている(現在レートで20~30億円程度の価値)
ニンジャコークはアメリカで今最も飲まれている飲料になっている、ゴールドラッシュは、100万個以上の販売された、日本でも、米国で売れているという、その話題性で売れ始めた
こういうところが日本人の悲しさなのか・・・
「おい!できたらまた見せろよ」遠くから軍令部長の声が聞こえる
そういえば、仕事らしいことした記憶がないな
俺が見上げる赤レンガの建物の前を寒風が吹きすぎていくのだった
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