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10-1. お家でお絵かき・土肥玲花&宮廻あやめ


今日は二話投稿しています。

最新話だ!と思って一話読み飛ばす可能性があるので、お気をつけください。



 土肥に頼まれて委員会室に行った日から一週間ほど経った。

 結局学級新聞は一日で完成せず、作るのにもう二日ほどかけたけど、なかなか良いものになったはずだ。

 羽鳥曰く、書けと言ってきたゴリ山もかなり褒めてくれたらしいし、実際に一昨日壁に貼ってみたところ俺の記事以外は好評だったからな。

 そう、俺以外の記事は好評だったのだ。

 土肥の四コマ漫画もかわいい絵柄の癖にシュールで面白かったし、羽鳥の月にまつわるトリビアを取り上げた記事は興味深くて非常にためになる内容だった。

 俺はといえば動物園に行った時のことをちょっとウィットを込めて面白おかしく観光ガイドみたいに書いたんだけど、どうやら小学生の感性には合わなかったらしい。

 事前に見せた土肥にも羽鳥にも微妙な顔をされたし、掲示されてるのを読んだ宮廻には「え、寄木が書いたの?面白くしようとして滑ってない?」と言われたけど、俺が悪いんじゃなくてみんなが中身アラサーの歳を重ねた感性に付いてこれなかっただけだから!


 そんな感じで自己正当化していると『キーンコーンカーンコーン』とチャイムが鳴って、本日最後の授業が終わった。

 帰りの会も即座に終わって、掃除の無いやつは教室を勢いよく飛び出していく。

 五年生くらいになってくると、帰りの会ってホント一瞬で終わるよな。低学年だと色々なんか話していた気がするけど、高学年だともう話す時間が勿体ないと言わんばかりの感じでみんなサッサと終わらせに行くんだよな。なんつーか子供の成長って早いよなと思う。

 成長について考えながら黄昏れつつ教室の様子を眺めていると、飛び出していく連中の波に乗りつつ時々溺れながら、宮廻のところに向かう土肥の姿が見えた。


「あのね、あやめちゃん。えっと、今日うちに遊びにこない?」


 お、土肥が宮廻を遊びに誘ってる。俺の記憶だと、土肥が誰かを何かに誘うのは初めてな気がするぞ。


「え、あたし?」

「うん。い、嫌だったらいいんだけど……」

「もうっ。嫌じゃないよ」


 一瞬土肥が顔を歪めたからか、宮廻はちょっと強めに声を出した。それを見て俺がちょっとだけ笑うと、宮廻がキッと睨んでくる。

 こ、こええ……。


「えっと、本当?」

「うん、むしろ玲花に誘ってもらって嬉しいから」

「よかった……」


 宮廻の言葉に、土肥が安堵のため息をついた。


「あたし一人?」


 そう言いながら、宮廻は俺の方に視線を持ってくる。


「寄木くんも後で誘おうと思ってたんだけどね、あやめちゃんは帰るの早いから」

「なるほどね。寄木も行くでしょ?玲花の家」

「ああ」


 大声で呼びかけてきた宮廻に頷きながら、俺も二人が談笑しているところへ歩いて寄っていく。

 今日は暇だしな。暁斗は習い事で、樫崎も今日は用事があるらしいし。

 ていうか三時間目と四時間目の間の休憩に定規バトルをした時に二人がそう言ってたのを聞いたから、土肥も俺と宮廻を誘ったんだろうけど。

 そう、最近は土肥と俺と暁斗の定規バトルに樫崎と宮廻も参戦するようになってきたんだよな。

 暁斗が強すぎてみんながやらなくなった定規バトルだったけど、土肥が暁斗に迫る強さを得てきたので最近はバランスが取れてきたのが大きい。

 最近の五人バトルでは二回に一回暁斗が勝って、三回に一回土肥が勝つって感じになっていたりする。

 ちなみに、今の所の最弱は認めたくないが俺だったりする。次に弱いのは多分、宮廻かな。

 意外に樫崎が強いんだよね。しかし何も考えてなさそうな樫崎より弱いというのはどうにも納得しがたいけど、あいつ本能で時々めっちゃいいプレイを見せてくるんだよな……。


「あ、あたしちょっと用事があるから、後で行っていい?」

「お前、今日の放課後はマジで暇って昼サッカーしてる時に言ってただろ?」

「寄木の馬鹿!」

「ええっ?」


 さっきと言っていることが違ったので突っ込むと、宮廻がいきりなり俺にキレてきやがった。

 え、俺が悪いのか?


「やっぱ、あやめちゃん私と……」

「違うって。むしろあたしが邪魔じゃないかって思って」

「えと、あやめちゃんと遊びたいから誘ったんだよ?」


 宮廻が慌てながらもしおらしい顔になって言うと、土肥が不思議そうな表情でこてんと首を傾げた。


「うん、そうだよね。ごめんね玲花。あたしも玲花と遊ぶの好きだから……」

「えっと、ありがとう……」


 土肥の手を取りながら宮廻が言うと、土肥もその手をギュッと握ってお礼を返す。

 それきり土肥と宮廻は口を閉ざして見つめ合う。二人とも、ちょっとだけ頬が桃色になっていて、目もぼーっとしている感じだ。

 なんか絵になるな、と思って眺めていたら、宮廻が俺の尻をぱあんと軽く叩いてきた。


「ほれ、そう決まったら行くよ。寄木も準備して。玲花もあたしもランドセルもう背負ってるんだけど?」

「おう?」

「もうっ。早く!」


 宮廻の理不尽な要求に、俺は急いで自分の席に駆けていき荷物をランドセルに詰めるのであった……。






いつもお読みいただき、有難うございます。


今回は土肥の家に宮廻と一緒にお邪魔する回です。


最近総合評価が7000ptを超えました。

皆様のお引き立てのお陰です、ありがとうございます。

10000ptが最近の一つの目標になっているので、そこまでたどり着けるように一生懸命書いていきますね。

女の子二人ずつの回が一周したら、また閑話のアンケートをやりたいなとも思っています。



次回はまた明日か明後日に投稿します。

ただ、新型コロナの影響で少し職域が変わる可能性があり、これから一月ほど投稿が不安定になる可能性があります。ご了承ください。

いつも応援してくださっているのに、申し訳ないです。


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― 新着の感想 ―
[一言] これは主人公が鈍感すぎて宮廻ちゃんが土肥ちゃんのフォローを頑張った結果、2人の方が仲良くなっておっさんが爪弾かれるという・・・?w しかし宮廻ちゃんホント一番周囲に気を使ってそう。大人になら…
[気になる点] 宮廻さんは、もう、主人公と土肥さんのアシストに回ってしまってますね。。。
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