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        5.

結婚することを理由に仕事を辞めたくなかったレテイは第二騎士隊では初の既婚女性騎士となる。

上司と結婚をしてこのまま同じ第二隊の所属でいいものか悩んだが、他の隊に異動するのはトレントが反対をしたので当分の間だけでも結婚したことをしょくばに内緒にすることに決め、将軍や宰相には報告をして国の許可をもらった。


こうして婚約は成立したのでこの婚約中になんとか休暇を取り結婚前に一度実家に帰って両親や家族と過ごしたい、と願っていたレテイだったがその願いは叶わなかった。

地元にいるというレテイの三人の結婚相手候補のことを知ったトレントがいつもにも増して仕事をレテイに押し付けたからだ。

ただしレテイに仕事を押し付けているという自責の念が多少ともあり、トレントは結婚に関する手続きをレテイの分まで請け負った。


さらに結婚特別許可証をトレントが用意してきたので普通よりもずいぶんと短い婚約期間で結婚をすることになりレテイの家族が王都までやって来て身内だけのささやかな結婚式を挙げた。

トレントの両親とレテイは結婚式が初顔合わせだ。


挨拶に行く予定の日に限って事件が起こりその対応に追われたりトレントに急用ができたため、不義理だと気になりながらも結婚式まで会えずにいた。

レテイだけでも会いに行こうとしたのだがトレントが一緒じゃないとダメだとごね、揉めた。

こうして初めて結婚式の直前に会ってみて確かに一人で会わなくて良かった、とレテイはトレントに内心、感謝した。


トレントの父親は茶色の髪に白髪が混じっているという以外は歳をとったらこうなるだろうというトレントそのものである。

しかし大きな違いがあってしゃべり方が上品だった。

その違和感ときたらちょっと耐えられないと感じるほどで、その上年齢による威厳が加わっているのでトレントの数倍、近寄りにくい雰囲気だった。

母親のほうは真っ赤な髪を見事に結った高圧的な美人で微笑んでいるのに人を寄せ付けないオーラを放っていた。


そんなものだから二人を前にレテイはすっかり舞い上がってしまい挨拶したはずだがよく覚えていない。

目の前が牧師だけの結婚式になってからのほうが気分が落ち着いた。


式が終わっても二人は次の日から仕事だ






だけど二人きりの新婚生活は思った以上に甘く愛のある毎日で、それは一ヶ月続いた。

そして一ヶ月で終わった。

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