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イーツとマドレーヌ 2

前回の続きになります



マドレーヌを作り始めて1時間後、美味しそうなマドレーヌが完成した。



「よし、今日もちゃんと美味しくできた」


「うんうん」と頷きながら会心の笑みをする琴菜


「本当に美味しそうだねって…痛い」



つまみ食いしようと伸ばした手を琴菜にベシッと叩かれた


「熱いから冷まさないとダメ」


「チェッ」とふてくされるイーツを見る琴菜だったが

あくまでもこの国の皇太子なのかと疑問視する今日この頃



マドレーヌが程よく冷めた所でかごに積めていく


イーツもやっとお許しを得てマドレーヌを美味しそうに頬張る、

重ねていいますがこれでもこの国の皇太子なんですよ~って叫びたい



あっというまにかごいっぱいのマドレーヌの山



「ちょっと作りすぎたかしら?」



「大丈夫、ノープロムレムだよ」


「……イーツ」


満面の笑みで答えるこの国の皇太子、本当に大丈夫かこの国



そんなことを思いながらかごいっぱいのマドレーヌを

イーツに持ってもらいながら陛下達が待っている部屋へと歩いていた



廊下を歩いているとイーツの従兄弟のアンリ王子に出会った


「アンリ殿下、こんにちは」


私はスカートの両端を軽く持ち会釈をする、アンリ殿下は一瞬私の後ろをチラッと見た後に


「こんにちは、琴菜」


「どこか行かれるんですか?」


「えっ、ああ公務があるんだよ」


「そうなんですか?あっ、そうだマドレーヌ沢山作ったのでよろしかったらどうぞ」


そう言って、マドレーヌの入ったかごの中からマドレーヌの入った袋を差し出す


「ありがとう、琴菜」


「いいえ」


「じゃあ、公務があるからいくね」


「はい、いってらしゃいませ」


アンリ殿下を見送った後、イーツと共に歩き始める…が、

イーツが何か言いたそうな顔をしている



「イーツ、何かいいたいことがあるならいえば?」


「……別に」


「ふ~ん?」



少し機嫌が悪いイーツをほっといて陛下達の元へと急ぐ、途中であった

リィナ達にも渡し、皆で食べてもらうように言付ける


「お待たせしました」


「琴菜ちゃん、待ってたわ」


「すみません、王妃様」


「あら、水くさいわお母さんっていって?」


首を傾げながらにっこりと微笑み、反論は許さないと言うオーラを漂わせる

この国の王妃様、琴菜は若干顔をひきつりながら答えた


「お……お母様」


「なあに?琴菜ちゃん」


「…いえ、マドレーヌを作ってきましたのでよろしければ召し上がって下さいませ」



「まぁ、琴菜ちゃんの作るお菓子って美味しいのよねぇ、早速食べましょう」


王妃様はイーツが持っていたかごを侍女に渡しお茶の準備をする様に言付けしてる


「お、おう…いえ、お母様。陛下をお待ちしなくてもよろしいのですか? 」


…ヤバイ、いい間違えた時の王妃様の目が怖い、怖すぎる


「あら、陛下は執務中ですからいなくても問題ないわ」



「そうなのですか?」


あれ?おかしいな…確か朝は一緒にお茶をする約束だった様な気がするけど、何故か聞いてはいけない気がする



「ええ…むしろいない方が、ねっ」



「えっ?」


「何でもないわ」



やっぱり何故か聞いてはいけない気がするけど…ん、陛下は執務中、

ではイーツはなぜここにいる?って顔でイーツを見るがイーツは目線を合わせなかった



「……イーツ、執務さぼってるの?」



「えっ、さぼってないよ?」


「そうよ、イーツはさぼってないわよ?ただ、ちょっと陛下にお願いしただけよ」


首を傾げながらにっこりと王妃様は言い切った、やっぱり怖い怖すぎる。

王妃様には逆らってはいけないことを学ぶ琴菜だった


その後のお茶会は微妙な雰囲気が漂った



そのころの陛下はと言うと・・・


「陛下、そちらもお願いします」



「ああ、所で今日は多くないか?」


目線は手元の書類をサインしながら宰相に問いかける、この国の国王陛下



「気のせいですよ、陛下」


「そうか?」


「そうですよ、陛下」








マドレーヌのお話はこれで終わりになります


なのの

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