第三話【潜入】
礼二は奥に進むごとに、違和感を覚えた。
花が燃えたような焦げた臭いや、先程までの騒ぎとは大違いの静かさ。
そして何より暑かった。
礼二は、いつのまにか早歩きになっていた。
数々の家屋を通り過ぎて行く内に、広く空いた場所に着いた。
そこで礼二は、初めて人間の死を目の当たりにした。
燃える家屋。そして、地面には何人もの人間が刀を持ったまま地面に倒れている。恐らく盗賊にやられたのだろう。
向こうにはまだ子供なのに同じように刀を持ったまま死んでいた。
「こんな子供まで……。」
礼二は、近くにあった花を添えてあげた。
「こんな物しかないけど…。」
そこで、花を添えている途中、一人の老人と、二人の青年がこちらに向かって来た。
「お前さん、旅の者かえ。残念だけどこの有り様じゃ。この村は危険じゃ、早く別のところに行きなさい。」
老人は悲しそうにそう言った。
しかし、「はい、そうですか。」と、帰って行くこともなく礼二は、
「盗賊にやられたんですよね、どの辺をアジトにしているんですか?。あ、言っておきますけど帰れって言っても聞きませんよ。俺、頑固ですから。」
と、胸を張った。
暫くの沈黙が起こる。
そして、先に口を開いたのは老人の方だった。
「しかし…。そう言って何人も腕の立つ者は盗賊らを退治しにいった…。しかし、帰って来たものは誰もおらんのじゃ。」
老人の目からは涙が出ていた。
しかし、今度は沈黙は無かった。
「なら任せて下さいよ!ヤバくなったらすぐ戻ります。決して無理はしませんし、あなた方には迷惑をかけません!」
と、言うと何やら青年二人と、老人が話し合いをし始めた。
まだか、まだかと待っていると、青年の一人が
「なら、お願いしてもよろしいでしょうか…?」
と、申し訳なさそうに言ってきた。
そして礼二は待ってましたと言わんばかりに、
「よろしくされました!で、どこに奴らはいるんですか?」
と言った。
すると、もう一人の青年が地図を持って来てくれた。
「成る程。分かりました。あ、ところで盗賊は何を目当てに襲いにきたのですか?」
「この村には、美人が多いですから…その身柄を寄越せと襲いに来るのです。そのせいで、うちの妹も…。嫁も…!。」
と言い青年は泣き始めた。
もう片方が慰めているが、こっちはそれどころじゃない。
(確かに幼女が可愛いというのは同意せざるを得ないが、手を出してはダメだろうに!あくまで幼女は観賞するものであって、そもそもだな我々ロリコンのすべきことは、幼女に好きか?と聞いて好きです。と言わせるためではない。幸せかと聞いてうん!と笑顔で返してくれるように守らなくてはならぬ!)
と、一人で怒っていた。
暫くしてどちらも落ち着き、
「じゃあ、行ってきます!」
と、礼二は地図の指す方向に向かった。
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「ここが…そうなのか?」
暗い洞窟の中には血痕や、傷跡が多々あった。
その中に礼二はいた。
「さみぃ~…。」
水をも凍らす寒さが礼二に襲いかかっていた。
「外と全然違ぇ~な~おい~。」
一人、文句を吐いていると、見張り役みたいな者にあった。
「貴様は誰だ!」
まぁこうなりますよね~。と、礼二はため息をついた。
「よし…試してみるか。絶対の勝利を与える灼熱の槍『ブリューナク』!!」
礼二は、そう叫ぶと辺りが眩しく光り、手元には2mくらいの槍『ブリューナク』が握られていた。
「目標の捕縛」
そう呟きロープをブリューナクにひっかけると、意思の持ったブリューナクは男を捕縛しにかかった。
そして、数秒後には捕縛された男とその横でピョンピョンと跳ねるブリューナクがあった。
「よくやった、ブリューナク。バニッシュだ。」
そう呟くとそこにあったはずのブリューナクは消えていた。
こうして初めての戦闘は、あっけなく終止符を打った。
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第三話!終わりました!
シルアビスです!
えとー、今回は感想で指摘を頂きました、
•情景描写が少ない
•物語のテンポが早い
改善ながら書いてみました( *`ω´)
どうですかね…( ;´Д`)
まだまだ、未熟ですので頑張ります(/ _ ; )
それはさておき!
今回は初めての戦闘シーンがありました!
絶対の勝利をもたらす灼熱の槍ブリューナクですね!
この武器は絶対書こうと前から決めてましたw
最後にピョンピョン跳ねるというギャップ萌えもあって書いた自身も満たされましたww
次は何書こうかなー…(^∇^)
では!次回もお楽しみに!
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